中州の日々~亜鳥紫音 業務日誌~

刹那の冒険

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shion-atori

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朝から刹那が訪ねてきたので理由を聞くと
訓練のために地下を使わせてほしいという用事だった。

ロンギヌスの特練にも使用される場所なので危険だと止めたのだが
護りたい人の終わりを見ても何もできない自分は嫌なのだと言って
撤回しようとしない。

事情を聞くとどうやら先月の事件に刹那も巻き込まれていたらしい。
自分の不甲斐なさ、力の無さを思い知らされたのだという。
魔王とならなかったのはただ自分が魔王となった際に
世界が終わるという結末を見て感情の袋小路に陥ったため、
何も行動できなかったという消極的な自制だったのだそうだ。

居合わせた昴が同行することを了承してくれたので
無茶はしないという条件の下、俺を含めた三人で浅い部分を探索した。

刹那は危険回避能力は高いが危険対応能力はお世辞にも一人前とは言えない。
何よりも敵性存在に対して有効な対処手段を何も持っていない。
それが本人には許せない、どうにかしたい部分なのだろう。

だが、焦ることはないと俺は考えている。
戦術眼があり、向上心もある。
信頼できる仲間とチームを組める限り、彼女の言うような無力は
感じる必要などないのだ。

それでも不安ならば、最低限の護身を身につければいい。


カテゴリ: [探索] - &trackback() - 2011年11月14日 00:38:56

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