中州の日々~亜鳥紫音 業務日誌~

現実を夢に満たすもの

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shion-atori

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ライラックだ。
無限殺しに紫音がまた変なことを始めたと聞いたので来てみた。
到着に時間がかかったのは迷ったわけじゃない、ただちょっと寄り道していただけだ。
聖☆嵐姫にも会ったぞ。暇じゃないが来てもいいと言っていたのでどうにか呼んでやれ。
俺は今回の探索には加わらないことにした。
理由は転送装置でカドゥケウスを送ることができないと京本に言われたからだ。
何故日誌を書いているのかと言えば、誰も書いてないからに決まってる。
探索っつう新しいカテゴリ作っておいたから、たまには誰か書いてやれよ、
また紫音がいじけて魔王化したらもう俺は知らねえぞ。

今回のことで気になったことがある。紫音とこの日誌を利用したシステムだ。
どうしても納得いかんので京本を問い詰めたらあの女とんでもないネタばらしをしやがった。
この日誌についている宝玉が「鵡幻の浸月」だったらしい。
これがありゃ歴史の循環なんぞする必要がなかったんじゃねえのかと思い
京本とこの宝玉についていろいろと話をした。

京本が言ったことをまとめると
鵡幻の浸月は夢や記憶に世界で発生した実際の過去を現実として投影する力を持つ。
こいつの正体は「幻夢神が創りたかったが叶わなかった第八世界の残滓」。
物品として存在しているように見えても実際には存在しないもの。
幻夢神の夢でしかない第八世界を現実にするための鍵になった現鵡神の置き土産。
鵡幻の浸月は現実の事象に物理的な干渉を起こすことはできない。
京本を除く誰にも使い方がわからないガラクタとして裏界に封印されていた。
夢を夢に還すことのできる監視者の前では本当のガラクタだった。
使い続けると世界に対して副作用が発生する。
てことだった。

ここからは俺の推測なんだが
京本は紫音の日誌という世界を核にして鵡幻の浸月の力を使用している。
無差別に使えば人間に封じられている魔王すべてを一斉に解放することも可能。
副作用は未来を奪うために未来の存在しない侵略者を呼び込むこと。
あの戦闘人形どもは紫音の力でずれたために無害になったが元はその副作用で現れた存在。
あるいは俺自身もその副作用。
鵡幻の浸月ではアバドンに侵食された後の紫音はどのみち救えなかった。
京本の能力は自分より上位の存在の思考や行動、未来を見る力。
鵡幻の浸月と夢現の深月、そして第八世界、この3つは互いに干渉し合っている。
と思われる。

紫音はどこまで面倒なものを背負い込み続けるつもりだ。阿呆ではなかろうか。


カテゴリ: [探索] - &trackback() - 2011年01月06日 00:43:36

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