グリーンスカイ1

グリーンスカイ

入り口
タイム 「ここがグリーンスカイか…。
     さて、どうするかな」
バショウ「おそらく何か知っている人間が居るだろう」
タイム 「だよな。よし、聞き込みしてみるか!」

聞き込み開始。
村人  「魔石かぁ。
ここ最近見かけないけど、どうしてもって言うなら
町長に聞いてみなよ。ほら、あの建物だよ」

町長の家
 町長  「魔石だって?
      …魔石の採掘は無期限停止中だ。残念だったな、旅の方」
 タイム 「どうしても必要なんです。何とかなりませんか?」
 町長  「今の炭鉱は落盤の危険性があるし、昔に比べ魔物も増えた。
      魔石を求める者は皆そういうが、金目当てなら
      やめておきなさい」
タイム 「あ、あの、俺たちは金とかそういう…」
ガーベラ「そんなんじゃありません!」
全員「!」マークのふきだし。
ガーベラ「そ、そんなんじゃあ、そんなんじゃありません…
      私が、あの、私のっ」
        町長「…」マークのふきだし。
町長  「…なにやら訳有りのようなだな。
     ………。
     仕方が無い。嘘をついているようには見えん。
     協力してやらないこともないが」
ガーベラ「本当ですか!?」
町長  「魔石の採掘が停止してしまって、民も困っている…
      ちょうど、なんらかの形で再開する期をうかがっていたところだ。
      運がよかったと思いなさい」 
 タイム 「やった!ありがとうございます!」
 町長  「ただし、だ。
      採掘を行うにはある男の手を借りなければいけない」
 バショウ「…その男とは?」
 町長  「ミルラ・ヴァレンタインという名の優秀な妖精使いだよ。
      おそらく、現在の炭鉱の状態に対応できる唯一の人物だ。
      町外れに住んでいる。彼を説得して、連れて来て欲しい」
 バショウ「………」
 タイム 「わかった。みんな行こう!」



ミルラの家
 ??? 「…うん…。……そうだね…」
(ミルラ)
 バショウ「誰と話してるんだ?」
 タイム 「…さぁ?」
       ミルラ「!」マークのふきだし。
       妖精たちが「だれかいるよ」と教えてくれたっぽい。
 ??? 「あなたたち、誰ですかッ!?」
 タイム 「え、あ、ああ!
      俺はタイム。で、ガーベラとバショウ…です」
 ミルラ 「…僕はミルラ・ヴァレンタイン。何か用ですか?」
 タイム 「実は俺たち魔石を取りに……」
 ミルラ 「ああ、金目当てでここに来た旅人ですか。
      僕は炭鉱には行きません。…帰ってください」
 タイム 「なっ、待てよ!
      そんな言い方ないだろ!?」
 ミルラ 「どうせ町長あたりの差し金でしょう。
      僕はあの人たちの利益になるようなことは一切行いません。
      …人の気も知らないで。二度と来ないで下さいっ!」
 タイム 「なんだと!?
      人の気も知らないでって、そりゃそっちのほうだろっ
      いくら嫌だっつったって、その態度はねえだろ、あんた!」
 バショウ「タイム、落ち着け」
 タイム 「っていうかな、そりゃあ知らねえよ、俺たちが、あんたの気持ちなんか」

【画面がホワイトアウト】

【きらきらしたような効果音】

 タイム 「……」
 ガーベラ「た、タイムさん?どうしたんですか?」
 タイム 「行こう。帰るぞ」
 バショウ「…ああ、そうだな」
 ガーベラ「え、ええ?
      え、あ…は、はい」
        全員歩き出す。
        ガーベラ一人がふと立ち止まる。
        妖精たちが密かに3人に謝る。
 ガーベラ「……えっ…」
 タイム 「どうしたガーベラ?」
 ガーベラ「……声が…」
 バショウ「声?」
 ガーベラ「あ、いえ、気のせい…みたいです」

町長の家
 町長  「…やはり、ダメだったか」
 ガーベラ「あの、…何か、あったんですか…?」
        町長「…」マークのふきだし。
 町長  「実は、採掘隊の人員はもう集めている。明日、我々だけで炭鉱に入ろう」
 タイム 「え?じゃあ…」
 町長  「ああ。君たちがあの男を連れてこられても、こられなくても、採掘は行うつもりだった。
      いや、もともとその予定だった、と言うほうが正しいか…言っただろう、『運がよかった』と」
 タイム 「…あ、ありがとうございます」
 町長  「ふん、まあ、妖精の力なしで魔石を見つけけられるかはわからないがね」
 ガーベラ「………」
 町長  「客間を貸すから、今日はもう休みなさい」

客間
        二択選択
 タイム 「もう休むか」→「そうしよう」「まだいいや」
        「そうしよう」でストーリーが進む。

        他の2人は寝ている。
 ガーベラ「…あの声…
      でも、私に、だけ…?」

        回想。昼間のミルラの家。 
        妖精の声はウィンドウを透明にするか暗くする。

     ―― 彼を…嫌いにならないで… ――
     ―― 今日の夜、もういちど… ――

 ガーベラ『……えっ…』

        回想終了。

 ガーベラ「…行かないと」

ミルラの家
 ミルラ 「っ!
      君は…昼間の…。何故来たんです、しかも、こんな時間に…はやく帰」
 ガーベラ「……あのっ!
      声が聞こえたんです!
      あなたを、嫌いにならないでって…!」
        ミルラ「!」マーク。
 ガーベラ「そ、それと、今日の夜もういちど、って!
      だから…だから!えーっと、あの…」
 ミルラ 「…あなたには、妖精の声が聞こえるんですか?」
 ガーベラ「妖精?」
 ミルラ 「……
      …あなたを信用します。
      寒いでしょう。中に入ってください」


ミルラの家の中

 ガーベラ「あ、あの…」
 ミルラ「そこ、座っていいですよ」
 ガーベラ「は、はい」
【ガーベラ、椅子に座る。ミルラも座る】
 ミルラ 「妖精の声が、聞こえたといいましたね」
 ガーベラ「え!?え、えーっと、あれは…妖精の声、だったんですか?」
 ミルラ 「ええ。あのとき、僕にもしっかりと聞こえていましたよ。
      下らないことを言うな、と後からあいつらを叱りましたから。
      …妖精の声は、普通のヒトには聞こえない。あなたも、同業者ですか?」
 ガーベラ「同業者?」
 ミルラ 「あなたも妖精使いなのか、と聞いているんです」
 ガーベラ「あの、その…わ、わからないんです」
 ミルラ 「?
      どういうことですか」
 ガーベラ「…私、何もわからないんです。記憶が、ないんです…。
      タイムさん…あの、今日一緒に来た茶色の髪の人…には、
      倒れていたところを偶然助けてもらいました。
      えっと、タイムさんは、私が記憶を取り戻すのを手伝ってくれるっていうんです。
      それで、ここにくればもしかしたら、何かわかるかもしれないって。
      間違いない、ってわけじゃないけれど…何もしないよりは、って」
 ミルラ 「…それで魔石を。確かに、魔石の力で不治といわれた怪我や病が治った、という話はありますからね」
 ガーベラ「私は…、本当のことが知りたいんです…。
      自分が誰だかわからないのは、とても怖いから…。
      でも、それだけじゃなくて。
      私のことなんて、何もわからないのに、協力してくれるって、いう人がいるから。
      だから…」
  【ちょこっとウェイト】
ガーベラ「お願いします。炭鉱に、ついてきていただけませんか?」
       ミルラ「…」マーク
ミルラ 「ずいぶんと饒舌なお嬢さんですね。
     あなた方の都合はよくわかりました。
     ですが、あなた方に協力してほしい理由があるように、僕にも協力できない理由がある」
ガーベラ「でも、町長さん、あなたの力が無いと魔石が採れるかはわからないって…
     お願い、します…」
ミルラ 「…僕は、あの炭鉱で、大切な人を同時に二人も失いました。
     ヘイゼル・アーシェと、クロノス・ヴァレンタイン…
     僕の恋人と、弟を」
ガーベラ「え」
ミルラ 「落盤事故でした。…でも、それだけなら二人は
     助かっていたはずなんです。
     でもねえ、助からなかった。命を落としたどころか遺体も見つからない…
     …何故かわかりますか?」
ガーベラ「………いいえ」
ミルラ 「二人は、事故の最中、置き去りにされたんですよ。
     採掘隊の人間たちにね」
ガーベラ「!!
     そんな…」
ミルラ 「別行動をとっていた僕は、抜け道を使って外に出ることが出来ました。
     でも、2人は採掘に直接関わっていたわけではなかったから、
     抜け道など知らなかった。
     自分たちだけさっさと逃げてきた発掘隊を見て、
     僕は…言葉を失いました」
 ガーベラ「それは本当なんですか!?」
 ミルラ 「彼らも否定はしませんでした…
      何より、2人が戻ってこないことが何よりの証拠だ。
      しかも、採掘隊の中には彼女の、ヘイゼルの、父親まで居たんだ!
      彼もまた、ヘイゼルとクロノスを見捨ててきた…
      許せると思いますか!?」
 ガーベラ「…でも…なにか訳があったんじゃ…」
 ミルラ 「…訳?」
 ガーベラ「町長さん、とても辛そうでした、から…」
       ミルラ「…」マーク
ミルラ 「…少し、話し過ぎましたね。
     もう夜も遅い。帰ったほうがいいでしょう」
     ガーベラ「…」マーク
ガーベラ「………
     …こんな時間に、すみませんでした。
     ありがとう、ございました…」
ミルラ 「………」

【ガーベラ、出て行く】

ミルラ 「どんな、理由があろうと…
     …ヘイゼル……クロノス…」
翌日炭鉱の前
   みんな「!」マーク
 タイム 「え、あれは」
 ガーベラ「ミルラさん!?」
 町長  「ヴァレンタイン…!何故!?」
 ミルラ 「…気が変わりました。今日だけ、協力しますよ、町長。
      ですが、最小限のことしかしませんよ」
 ガーベラ「あ…ありがとうございます!」
 ミルラ 「…あなたは、間違っていない。
      それなのに、謝らせてしまって申し訳ありませんでした。
      さ、行きましょう」

 タイム 「…どうなってんだ?」
 バショウ「さあ?」

炭鉱の中
 町長  「ヴァレンタイン。頼む」
 ミルラ 「はい」
【ミルラ、前へ。何か魔法使ってるっぽいエフェクト】
 ミルラ 「…A-3に反応…B、C、Fは危険だそうです…
      ああ、D-1にも反応が…
      それだけのようです」
 町長  「ありがとう。
      道は二つ、だな…二手に分かれよう」
 ガーベラ「あ、あの、今のは…」
 ミルラ 「妖精の声を聞いたんです。
      ここは元々妖精の住処でした。
      そこを妖精との契約により僕たち人間が借りている、という状態なんです。
      一定レベル以上の能力を持つ妖精使いだけが彼らと対話できます。
      …ま、僕はギリギリですけれどね。はは」

 町長  「ふむ。迷わないように君たちはミルラ君についていって欲しい。いいな?」
 タイム 「わかりました」
        ミルラが仲間になる。ただし戦闘には参加しない。
 町長  「しかし、な…」
 町長  (ヴァレンタインが笑うところなど、ここ何年も見ていなかったぞ…
      あやつら…何を言ったんだ?)

炭鉱の中2
 ミルラ 「どうやらここの魔石は、今は採掘できませんね」
 バショウ「今は、というのは?」
 ミルラ 「魔石には採掘に適した時期があります。
      ここにあるのはまだ未成熟なものです。
      まあ使えないこともありませんが…ああ、妖精たちがやめろ、と言っていますね。
      ちょっと、冗談ですよ、冗談」
 タイム 「すげえなあ。そこに妖精が居るのか?」
 ミルラ 「居ますよ。今居るのは、ここの主であるヴァーズ=ガインです。
      彼とは長い付き合いですね。僕がここにこなくても、時々家のほうに出向いてきてくれていました。
      うん?」
【ミルラ、向いている方向を変える】
 ミルラ 「…う、うるさいですね!別に何もありませんって!
      アンタこそさっきからニヤニヤ!気持ち悪いですよ!」
 ガーベラ「あ、あの、どうしたんですか…?」
 ミルラ 「あっ…す、すいません。今日はやけに饒舌だとからかわれまして…
      さ、そろそろ一度、向こうと合流……」
        BGS、落盤の音。画面の振動。
 タイム 「な、なんだ!?」
 バショウ「落盤か!?」
ミルラ 「ッ!!!」
タイム 「向こうが心配だ。行こう!」
ミルラ 「え、ええ…」

炭鉱の中3
       落盤により、採掘隊が大怪我をしている。
     「たす、けて…助けて…!」
     「うあああああ…足がああああ!」
 町長  「ヴァレン、タ、イン…」
 ミルラ 「…!!」
 タイム 「大変だ!!早く助けないと!
      …くっそ、岩、重…!う、ぐぐぐぐッ」
 バショウ「…ひどい怪我だ。
          ミルラ殿!妖精の力は使えないのか!?貴殿は妖精使いなのだろう!」
 ミルラ 「………」
 タイム 「ミルラッ!」
 ガーベラ「ミルラさん!!」
 ミルラ 「…無理です…」
 タイム 「…!
      なあ!!こんなときに意地張ってる場合じゃないだろ!?」
 ミルラ 「ごめんなさい…。今の僕じゃ、妖精の力を使うことが
      出来ないんです…妖精を使役できるだけの力が、無いんだ…」
 バショウ「?」
 町長  「旅の方!彼の言うことは、事実だ…!!
      我々はいい!きっと、これは…罰だ!
      あなた方は、落盤に巻き込まれる前に早く逃げるんだ!」
 タイム 「そんな…」
 バショウ「…仕方がないだろう。
      …動ける人間だけを連れて、早く外へ…」

ガーベラ「!!
     …見て!…誰かいます!」
【炭鉱の奥からクロノス登場】
 ??? 「久しぶりだね、兄さん」
 ミルラ 「…クロノス!?」
 ガーベラ「クロノス、って…」
 タイム 「え?」
 ガーベラ「クロノスって、ミルラさんの、弟です…!」
 バショウ「ガーベラ嬢、何故そんなことを知っている?」
 ガーベラ「それは…」
 ミルラ 「嘘だ…まさか!」
 クロノス「あは、死んだと思ってたんでしょう?
      ごめんね、あはは、本当はずーっと会いたかったんだけどさ。
      …ぼくのためにいーっぱい泣いてくれたんでしょう!ありがとう!
      これからはさあ、また一緒に暮らせるよ!」
 ミルラ 「クロ、ノス…お前…」
 クロノス「だからさあ、そいつら、邪魔じゃん!?」
 ミルラ 「!!」
 クロノス「あはは、えーっと、らくばん、だったっけ?
      そいつらに岩落としたの、僕なんだ!
      だって、そんなやつら…必要ないでしょう!?
      兄さんのこと傷つけるやつなんてだいっきらいだもん!」
 ミルラ 「クロノス…!?」
 クロノス「ヘイゼルお姉ちゃんだって、そいつらかばって死んじゃったんだよ!?
      それって、そいつらがヘイゼルお姉ちゃん殺したってことでしょ!」
 ミルラ 「…!!
      かばった、だと…!?」
 クロノス「ねえ。ぼくたちを傷つけるものなんてさあ、必要ないよ。
      兄さんだってそう思うから、閉じこもって、人を嫌うんでしょう!」
 ミルラ 「…今すぐ…今すぐ、この岩をどけるんだ!」
 クロノス「……ちょっと。
      何で?何でそんなこと言うの?
      兄さん。
      兄さんは、そいつら、嫌いなんでしょう?」
 ミルラ 「嫌いであることと、命を奪うこととは、違う!
      クロノス、どうしたんだ!?何があった!?
      お前…自分が何をしようとしているか、解っているのか!?」
 クロノス「…そう。
      すっごい残念。
      そんな兄さん、要らないよ」

        ダークロード出現。ミルラが襲われそうになる。
 タイム 「!!!
      ミルラッ!」
        タイムたちが助けようと駆け寄る。
        しかし間に合いそうにない。
 ガーベラ「あ…!」
        ミルラを光が包む。正体は妖精たち。
 クロノス「何、君たち!?
      ちょっと、なんでかばうの!?
      ばかじゃないの!!」
        ちょっとウェイト、妖精たちがミルラに話しかけている。
ミルラ 「…ありがとう…。
     もう、大丈夫…
     ……
     閉ざしていたのは、僕じゃないか…」
ミルラ 「クラミール・ラシャ・ヴァレド・イヴの名を解放する!
     吾が意のままに、翳せ、神の掌!カヴァリエーレ!」
        ミルラ妖精の力を使う。岩が破壊され、傷も回復する。
クロノス「!?」
ミルラ 「ここは僕に任せてください!皆さんは逃げて!」
町長  「……し、しかし!」
ミルラ 「大丈夫です。
     …後で、謝りに行きます!」
町長  「……!」
タイム 「おう、大丈夫だ!
     俺たちがついてるしな!」
ミルラ 「!?」
町長  「…っ、すまない!!」
      採掘隊逃げる。
クロノス「あーあ、つまんないの。
     …ま、いいや。暴れていいよ、ぼくのローズちゃん」
      ボスバトル
ボスバトル終了後
クロノス「…仕方ないなぁ。今日のところは引き上げとくよ。
     じゃあね」
       クロノス消える。
タイム「とりあえず、外に出よう!」

炭鉱の外
町長  「無事だったか!…よかった…」
       ミルラ町長の前に行く。
ミルラ 「…町長さん、」
町長  「…何も言わないでくれ…。
     私たちが彼女と君の弟を見捨て、逃げたのは事実なんだ…」
 ミルラ 「しかし!彼女が進んであなたたちを守ったというなら話は別だ!」
 町長  「…事実は変わらないだろう。
      もう、戻ってこないんだ、ヘイゼルは…!」
        ミルラ「…」マーク。
 ミルラ 「…とにかく、今までのあなたたちへの対応を謝ります。
      申し訳ありませんでした。
      …もう一度、炭鉱の探索が可能になるよう、できる限り努めたいと思います」
 町長  「…それは、ありがたい話だな」
【町長、タイムたちのほうへ】
 町長  「旅の方々。申し訳ないが、魔石は見つからなかった…
      その上、危険な目にあわせてしまってすまない。
      本当に助かったよ。ありがとう」
 タイム 「どういたしまして。
      俺、人に感謝されるのが大好きなんで、全然構いません」
 バショウ「…冗談なのか本気なのか、イマイチ判断しかねる台詞だな」
 町長  「今日も、休んでいくといい。感謝の意を表してもてなそう。
      ヴァレンタイン、お前もだ。来なさい」
 ミルラ 「…それって普通、僕に行くか行かないかの決定権があるんじゃないですか?」
 町長  「無い。お前の採掘隊復帰祝いも兼ねて、だ。
      いいから来い!飲むぞ!
      行くぞ旅人さん!宴会だ、宴会!」
 ミルラ 「ちょ…それ、あんたが飲みたいだけじゃ…」
 町長  「なはははは!そうだなあ、私は今とても嬉しいからなあ!ははは!」
 ミルラ 「あっいででででで自分で歩きます!歩きますから手離して!
      ちょっと、アーシェさん!アーシェさーん!?」

 タイム 「…おいおい、行っちゃったよ」
 バショウ「ふむ…
      もしかしたら、あの妖精使い。心を閉ざしていた、とはいえ…
      途中からは、ただ意地を張っていただけなのかもしれぬな」
 タイム 「本気で嫌ってたにしては打ち解けすぎだよなァ、アレ」
 ガーベラ「…あ」
 バショウ「どうしたのだ?」
 ガーベラ「さっきミルラさん、町長さんのこと、アーシェって…」
 タイム 「ん?」
 ガーベラ「アーシェって…ヘイゼルさんと、一緒の名前…
      もしかして、町長さん…」
 タイム 「ええ?
      ヘイゼルって…あのミルラって奴の、恋人だろ?」
 バショウ「ま、待て。
      そうだそうだ、先ほどからヘイゼル、とは、誰のことだ?」
 ガーベラ「あ…えーっとですね…」

【画面暗転】

 バショウ「…そういう事情だったのか」
 タイム 「多分、ガーベラの予想が正しいだろうな。
      アーシェなんて名前みたいな苗字、珍しいし」
 ガーベラ「…あれ?
      あの、タイムさん?」
 タイム 「?」
 ガーベラ「私…タイムさんに、この話したの…今が初めてですよね?」
 タイム 「え、うん。
      …あっ」
 ガーベラ「タイムさん…なんで、知ってたんですか?
      ミルラさんの恋人が、ヘイゼルさんって名前だって」
 タイム 「…あ、はははは、何でだろうな…
      と、それより!」
 ガーベラ「な、なんですか?」
 タイム 「…んーや、やっぱなんでもないわ」
 バショウ「いや…あ、あのなあ」
 タイム 「ま、とりあえず、宴会らしいからなっ!」
 ガーベラ「え、ええ!?」
 タイム 「酒だ、酒ー!」
 バショウ「…タイム、未成年だろう?」
 タイム 「知るか!いっくぞー!」
 ガーベラ「う、うわわわ!」

 タイム (…あの、クロノスとかいう奴。
      どうも、おかしい気がするんだけどなあ…)

◆夜
 タイム 「ばーしょー?」
 バショウ「…どうした?」
 タイム 「あんさー、がーべらがあ、みあたらにゃいんらけろぉー」
 バショウ「呂律、回って無いぞ」
 タイム 「あーはははらいじょぶらよー、んれ、みかけてにゃい?」
 バショウ「そういえば、姿が見え」
 タイム 「…?
      ばしょー?」
 バショウ「………」
 タイム 「………
      い、生きてる!?生きてますか!?ちょっとー!?」

◆外
 ガーベラ(おさけ、のんじゃった…
      あたま、ぐるぐるする…)
 ??? 「お嬢さん」
 ガーベラ「ひゃうっ!?」
 ガーベラ「み、ミルラさん!」
 ミルラ 「昨日はありがとうございました。
      …三分の二ぐらいは、あなたのおかげかもしれません」
 ガーベラ「ミルラさん…」
 ミルラ 「これを受け取ってください」
        『真っ青な魔石』を手に入れる
 ガーベラ「これは…」
 ミルラ 「実は、それは少し希少な魔石です。
      …僕の恋人が所持していたものです」
 ガーベラ「え?」
 ミルラ 「あなたは、少し彼女に似ています。雰囲気が…ね。
      それはあなたにこそ相応しい…」
 ガーベラ「でも、そんなもの、私が」
 ミルラ 「いいんです。持って行ってください」
 ガーベラ「…ありがとうございます、でも…」
 ミルラ 「…とても綺麗な髪だ」
 ガーベラ「へ?」
 ミルラ 「僕の恋人の髪は、優しい土の色でした…
      あなたの髪は、星の色をしている…」

【画面、突如ブラックアウト】

 「とても綺麗な髪ですね」
 「まるで、星のような色をしている…」

【戻る】
 ミルラ 「お嬢さん?」
 ガーベラ「!!
      は、はい!?」
 ミルラ 「ああ、やっぱり、あなた、綺麗ですねえ。
      綺麗だ…」
 ガーベラ「ミルラさん…」

 タイム 「あああああああああああああ!!!」
 ガーベラ「!!」
 ミルラ 「!?」
 タイム 「てめっ!何してやがる!」
 ミルラ 「?
      何って、このお嬢さんがあの星のように美しいという話を」
 ガーベラ「そんな話してましたっけ…」
 タイム 「み、認めない!俺認めないよ!
      ミルラ、あんた酔っ払ってるだろ!
      酒の勢いで人の仲間ナンパしてんじゃねー!」
 ミルラ 「君のような子供に口を出されたくは無いですね。
      しかも、ナンパなどと…
      あくまで健全に、彼女を褒め称えているだけですが。ねえ?」
 ガーベラ「え、あ、はい?」
 ミルラ 「ね?
      こう見えても僕、結構紳士なんですよ。
      美しい女性を見ると、その美しさを言葉にせずにはいられない程度に」
 タイム 「そういうの、一般的に女好きって言うんだよ!!
      とりあえずその手離せ酔っ払い!このー!」
 ミルラ 「…クラミール・ラシャ・ヴァレド・イヴの名を」
 タイム 「!!
      ま、待て!それって使役の詠唱…ちょっとー!?」
 ガーベラ「はわわわわわわ!?」



アリウムとの遭遇へ…


◆町の人との会話(炭鉱イベント前)

  • 町人/男性
「このまま魔石が発掘できないと……この町はどうなるんだろう」

  • 町人/男性(酒場?にて)
「ここの所仕事がなくてね。あんまり家にいると妻に怒られるし…はぁ」

  • 町人/若い女性
(花畑の前にいる)
「この花?キレイでしょ。私の友達が育ててたの」(※1)
「その子、もういないの。数年前に炭鉱の事故に巻き込まれて……」
「だから私が、今はこの花を育ててるんだ」
(2回目以降は※1のみ)

  • 町人/子ども
「うちのお父さん、このごろずーっとおうちにいるの。へんなの」

  • 町人/子ども2
「たんこうに行くとね、"ませき"っていしがとれるんだよ」

  • お店関連
「いらっしゃいませ、何かお探しですか?」
「ありがとうございました」


◆町の人との会話(炭鉱イベント後)/変化なしキャラは未記入

  • 町人/男性
「魔石が発掘できるようになってよかったよ。
本当にありがとう」

  • 町人/男性(酒場?にて)
「ここの所仕事が忙しくてね。でも偶の休みに家にいると掃除の邪魔!って妻に怒られるし…はぁ」

  • 町人/子ども
「うちのお父さん、このごろずーっとおしごとなの。
 でもおしごとが終わったら誕生日プレゼント買ってくれる約束なんだ!」
最終更新:2008年08月08日 22:28