デクセリアルズ

【商号履歴】
デクセリアルズ株式会社(2012年9月28日~2013年3月株式会社VGケミカルに合併)
ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社(2006年7月1日~2012年9月28日)
ソニーケミカル株式会社(1962年3月5日~2006年7月1日)

【株式上場履歴】
<東証2部>1987年7月16日~1999年12月28日(ソニー株式会社と株式交換)

【合併履歴】
2006年7月1日 ソニー宮城株式会社
2002年4月1日 ソニー根上株式会社

【沿革】

1962年3月 ソニー株式会社は1955年に日本で初めてトランジスタラジオ「TR-55」を発売しました。それまでの真空管に代わりトランジスタを使うことで大幅な小型化を実現、合わせて米国ラバーアンドアスベスト社(以下米R&A)とともにトランジスタラジオのプリント基板用接着剤付銅箔を開発。米 R&A社で製造したものを輸入し、国内のプリント基板メーカーで加工していたがトランジスタラジオの需要拡大を見越し、国産化を図るべく、米 R&A社と技術援助契約を結び、回路用銅箔製品および工業用接着剤製品の製造・販売を行なう企業として、ソニー株式会社全額出資によるソニーケミカル株式会社が設立されました。

1963年1月 東京都大田区で羽田工場が操業開始

1963年3月 羽田工場の操業開始とともに液状接着剤、塩ビ鋼板用接着剤「Z782」の生産開始。一般家庭用汎用接着剤ではボンドマスター「タフ」を発売したのに続き、「クリア」「エポキシ」「ビニール」などの商品群を発売。また工業用接着剤では、電気製品の電子部品固定にUL認定が必須となり、自己消炎性の電子部品固定用接着剤「SC12N」を発売。工業用・家庭用の両面から液状接着剤の事業を拡大していきました。また、翌年には建築材料のシーリング材業界にも進出しています。

1963年4月 1950年ソニーの歴史の第一歩である、紙をベースにした磁気録音テープと日本初のテープレコーダーを開発したソニーは、1954年に仙台・多賀城の地に磁性材料を製造する本格的な工業として東京通信工業(株)仙台工場、後のソニー(株)仙台テクノロジーセンターをスタートさせました。その製造部門が現在のソニーケミカル&インフォメーションデバイス(株)多賀城事業所の前身です。1958年にはオーディオテープの量産を開始するとともに1964 年に発売された世界初の家庭用VTR2000に使用されるV21L型ビデオテープの家庭用ビデオテープ第1号の生産をこの年、開始しています。

1964年4月 羽田工場で回路基板用接着剤付き銅箔製品、接着剤の製造を開始

1965年4月 両面粘着テープ業界にも進出。家庭用「タックマスター」の発売に続き、67年には工業用の「タックマスター」も販売を開始。なかでも68年に市場投入した「#1477J」は高く評価され、のちのT4000シリーズへと発展して高性能両面粘着テープのスタンダードとしての地位を確立しました。また、71年 U-maticテープのすべり用シートやたるみ止め用パッドなどに両面テープが採用されました。75年にはフレキシブルプリント基板(FPC)用両面粘着テープとして、T4100シリーズを販売。同様にスタンダード品として広く使われています。

1972年3月 既に1964年にフェライトの単結晶製造に成功していたソニーは、家庭用テープレコーダーTC-2850SDの本格量産に伴いテープレコーダー用ヘッドを、またトリニトロン方式カラーテレビKV-1310の量産に伴いテレビ用フェライトコアの生産を本格化。その製造会社としてソニー宮城の前身、中田マグネ(株)、サウンドマグネ(株)が設立されました。翌年73年にはテレビ・オーディオ用マイクロインダクターの製造会社として、ビデオマグネ(株)が設立され、76年には放送局のビデオデッキ用ヘッドの量産を開始しました。(後にソニー・プレシジョンマグネ(株)に統合社名変更)さらに家庭用オーディオ機器、テレビ、ビデオ機器の普及が進み、磁気ヘッド、フェライトコアを中心とした電子デバイスをソニー製品に次々に供給。この時期に蓄積された高精細な加工・組立技術、薄膜技術は現在の高精度なナノミクロン領域の電子デバイス製品、オプティカルデバイスなどに受け継がれています。

1973年1月 オーディオカセットテープの量産のため、ビデオテック(株)が設立されました。77年には家庭用ベータマックスカセットテープ、84年には業務用U-マチックカセットテープ85年には業務用ベータカムカセットテープの量産を開始しました。現在、高精度化するソニーの記録メディアの生産技術である金型・成形加工技術、自動部品組立・包装技術などを通じ、ソニー製品の信頼性向上に貢献しています。

1973年1月 ソニーは業界にさきがけ、66年に電子計算機「ソバックス」用プリント基板の生産を開始。さらにブラウン管TV「トリニトロン方式」のプリント基板の生産を開始しました。ソニー製品のヒットに伴い、拡大する需要に対応、安定供給を図るためにプリント基板製造専業メーカーとして東海エレクトロニクス社(ソニー100%出資)として設立されました。(のちの90年4月にソニー熱田へ社名変更)

1973年10月 フレキシブルプリント基板(FPC)を製造開始

1977年12月 デジタルカメラや携帯電話の液晶パネルを始め、フラットパネルディスプレイの普及に伴い、ますます需要が増え続けているデバイス、液晶ディスプレイ。その進化に欠かせない存在となっているのが異方性導電膜(ACF)です。ソニーケミカルはこの異方性導電膜を業界にさきがけて製品化しました。その後、半導体パッケージ用に発展するなど接着剤で培った技術をさまざまな分野で応用しています。

1979年1月 ホームビデオ向けベータマックス用ビデオテープの生産開始を機にあらたなビジネスとして磁気テープ事業に本格進出を開始します。のちにこの事業は82年に VHS方式ビデオテープ、85年に8ミリビデオテープの製造へとつながり、さらにコンピューター用データカートリッジなどへと、発展していきました。

1983年10月 電子機器の小型・軽量化に貢献する、フレキシブルプリント基板(FPC)の本格生産を開始。
翌年にはLCD用ファインパターンフレキシブルプリント基板を発売。特にこの時期、製品開発サイクルが短くなり、市場ニーズの変化に合わせ、高度な技術力と柔軟な供給対応を求められ、ソニーケミカルはきめ細かな対応によって着実に実績と信頼を得ていきます。

1985年10月 バーコードの印刷に用いられる熱転写プリンター用インクリボン「TR4050」の生産を鹿沼事業所で開始しました。95年にはSony Chemicals Corporation of America(ビッツバーグ)でも生産を開始しました。特に物流用途で用いられるバーコードのプリントには、高レベルの鮮明性や耐久性が求められますが、その厳しい要求にも独自の技術で応え、ワールドワイドで広く使われています。2002年には「TR4085 Plus」を開発。現在ワールドワイドで広く使われている、スタンダード品となっています。

1987年7月 東京証券取引所第二部に上場

1987年11月 超小型モーター用「ラミコイル」を製造開始

1989年1月 米国にソニーケミカルの現地法人を設立したのを皮切りに90年シンガポール、92年オランダ、94年中国、97年インドネシアと次々に海外現地法人を設立。欧米では熱転写プリンター用インクリボンの製造・販売を、アジアでは電子部品および接合材料の製造・販売を展開しています。

1989年5月 コンシューマー用途で、初めて高密度薄板多層基板を開発。0.5mmピッチQuad Flat Package(QFP)が実装可能な高密度多層基板はビデオカメラのヒットモデルであるパスポートサイズハンディカムに搭載され、小型化に貢献した。

1989年5月 高密度薄板多層基板を製造開始

1989年12月 米国での製造販売拠点としてSony Chemicals Corporation of America (現Dexerials America Corporation)設立

1990年5月 シンガポールでの販売拠点としてSony Chemicals (Singapore) Pte. Ltd. (現Dexerials Singapore Pte. Ltd.)設立

1990年11月 キーデバイスを担う高密度多層基板の事業拡大とオンボードデバイスの生産拠点として ソニー根上が設立されました。ソニーの設計部隊と連携を取り、基板配線設計やオンボードデバイス設計を行い、実績を積み上げてきました。

1992年1月 テープからディスクへの変遷に伴い、光ディスク用記録層保護コーティング材「SK3200シリーズ」を開発し、販売開始。また98年には国内生産だけでなく、ソニーケミカルコーポレーションオブアメリカ(ピッツバーグ)で製造を開始し、ワールドワイドでの供給体制を整えてきました。のちにこのノウハウが、 DVDの貼り合わせ用接着剤「SK6000シリーズ」の開発につながっています。

1992年2月 欧州での製造販売拠点としてSony Chemicals Europe B.V. (現 Dexerials Europe B.V.)設立

1994年4月 中国での製造販売拠点として索尼凱美高電子(蘇州)有限公司 (現 Dexerials (Suzhou) Co.,Ltd.)設立

1994年7月 ノートパソコンや携帯電話、ビデオカメラなど携帯型電子機器の小型化・高性能化が進むにしたがって、リチウムイオン2次電池の市場が拡がり、このリチウムイオン電池を安全に使う上で欠かせない保護素子を世界にさきがけて量産に成功しました。また、98年には、世界最小のリチウムイオン2次電池用保護素子「SCプロテクター」を開発。

1995年4月 現在では国際的な保証規格として広く浸透したISOは、認証取得後の維持活動についても厳しく基準が定められています。ソニーケミカルはこの年、ISO14001DIS(環境マネジメントシステム)の認証を取得。同年、品質保証規格ISO9001の認証も取得しています。

1995年5月 ハンディカムの小型化に伴い、ビルドアップ基板を開発、生産を開始しました。98年にはRCCタイプのレーザービルドアップ基板を、さらに2001年には Cyber Shot T1に採用されたPPタイプのレーザービルドアップ基板を生産開始しています。 小型、高速化に貢献した基板また、VAIO, プレイステーションの高速化に伴い、インピーダンスコントロールが重要な仕様要件となり2000年には多層基板に、2003年にはビルドアップ基板にインピーダンスコントロール機能を搭載し、プレイステーション2、VAIO エクストリーム505で採用されました。

1996年5月 ソニーが初めて開発した家庭用ゲームマシン「プレイステーション」に搭載された多層基板の量産を開始しました。また、2000年にはプレイステーション2用多層基板を設計、2005年にはプレイステーションポータブル(PSP)にも採用されています。

1996年6月 東京証券取引所が積極的に情報開示に取り組んでいる会社を表彰する「ディスクロージャー表彰」の栄誉ある第一回の企業に選ばれ、充実した開示内容やわかりやすさを評価されました。

1997年4月 多賀城事業所は1963年のビデオテープの生産開始以来、磁気テープの高密度記録、高容量化に応えるため、塗布技術、蒸着技術の生産ノウハウを磨き、 1990年に放送局メタルテープ、1995年にはデジタルベータカム用メタルテープの量産を開始。ソニーの二度にわたるエミー賞受賞に、メタルテープの塗布技術分野で大きく貢献しました。1997年には、ますます高画質化が求められ、多様化するニーズに対し、独自のナノテクノロジーを駆使した塗布技術、蒸着技術は、HDCAMフォーマットのカムコーダー用テープの生産にも受け継がれ、ソニーの記録メディア製品の信頼性を支え続けています。

1997年12月 従来の「塗布」ではなく、真空中で磁性体を直接ベースフィルムに蒸着させる新たな技術を使って97年からデジタルビデオ・カセット用蒸着テープの生産を開始しました。

1998年7月 2層ポリイミド基板、光ディスク用プリズムを製造開始

2000年1月 ソニー㈱の構造改革により株式上場を廃止し、ソニー㈱の100%子会社化

2001年10月 タッチパネルを製造開始

2002年1月 反射防止フィルムを製造開始

2002年4月 ソニーケミカル㈱を存続会社としてソニー根上㈱を吸収合併

2004年1月 高密度実装両面フレックスリジッド基板を製造開始

2006年7月 ソニーケミカル㈱を存続会社としてソニー宮城㈱を吸収合併し、ソニーケミカル&インフォメーションデバイス㈱に商号変更

2007年4月 光学弾性樹脂(SVR)を製造開始

2010年4月 太陽電池タブ線接合材料(SCF)を製造開始

2012年8月 ソニーグループからケミカルプロダクツ関連事業を譲り受けるため、韓国、台湾、香港にDexerials Korea Corpration、Dexerials Taiwan Corpration、Dexerials Hong Kong Limited設立
2012年9月 ソニー㈱の事業ポートフォリオ改革の一環として、ケミカルプロダクツ関連事業を㈱日本政策投資銀行及びユニゾン・キャピタル㈱がアドバイザー等を務めるファンドが出資した㈱VGケミカルが買収し、㈱VGケミカルの完全子会社となり、(旧)デクセリアルズ㈱へ商号を変更

2013年3月 ㈱VGケミカルが旧デクセリアルズ㈱を吸収合併し、消滅会社となる