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外伝グラサンNo010」(2010/08/26 (木) 03:43:37) の最新版変更点

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|341 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:27:56 ID:PF+5FkCU0|  昼間は和気藹々とした声が聞こえてくるゲームセンター。  夜間は大人の雰囲気漂うバーと、二つの顔を持つことで有名な「バーボンハウス」。  ゲームセンターながら子供から老人までと客層は幅広い。  そんなバーボンハウスだが、常連の半分以上が“あるゲーム”のプレイヤーである。  何のプレイヤーなのか? それは店内に響く銅鑼、兵士達の高揚する声を聞けばすぐ分かるだろう。 #asciiart(){          ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『曹操』  . \           .   / 『 ブーン軍 』 .\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ――    皆の者、力を見せよ!    ―― } (;^ω^)「ちょwwww刺さっちまったおwwwww」 (´・ω・`)「丞相に行けるのはまだ先だね……」  三国志大戦3。現在、ver3.51Bでカードゲームながら5年も続いているゲームだ。  このゲームのプレイヤー達はかなり濃い面子であり、特に腕はランカーと並ぶと言われているプレイヤーが多い。  例えばこのしょぼくれており、優男に見えるショボン店長だが「天頂」というランカーの裏の顔を持つ。  目立ったスキルこそないが、店長業で培った洞察力で相手のしたい事やされると嫌な事を見抜き、それを突く戦術を得意とする。  主なデッキは機略や暴虐だが、それ以外のデッキでも扱えるようだ。 |342 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:30:55 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){        バーボンハウス[VIP]    [シベリア]シベリア・ヒーロー                           クマー!     軍団 No1 [逆境]       グラサン軍                一般人軍 証 67                   全 証 64 勝+20%          [ 剛槍師範 ]. 国 勝+20%         [  漢師範  ] 負-16%                   対 負-16%  2526勝  826敗   [ 9 連勝中] .人  1732勝  1447敗 [ 4 連勝中] 君主ランキング  61位 勝率 75.4   .戦 君主ランキング  78位 勝率 54.4   最新20戦  18勝         績     最新20戦  12勝 [SR趙雲][C張松][Rホウ統][C廖化]   [SR袁紹][R文醜][C黄祖][R孫堅] [R黄忠][UC甘皇后]             [SR献帝] } <ほっほー、おねむの時間じゃて> <くっ、卑怯者!> (;━〇∀〇)「うーむ、一番槍中とはいえ1コスだけに誘導とは。戦乱猛攻という選択肢は考えないんですか?」  思わず疑問の言葉を呟くこの学生――代山も、この店の上級者の一人である。  その騎馬の腕はまるで常時人馬、機械のようだと言われるほど。  また、戦略眼も優れ、一見無謀に見える計略選択も遥か先を見たものばかりだという。 (メ▼▼)「……それは無いと考えてのことだ。読みが外れたらそれまでさ」  かつて引退していたが、ランカーに舞い戻ったこのグラサンは、先ほどの天頂に対し高勝率を誇る腕を持つ。  「ネタの猛虎」の異名を持ち、ネタデッキが彼の手によって強デッキになるといわれている。  そんな彼が6枚回復を使い始めただけで連戦連勝なことから、スキルの高さが窺える。 |343 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:39:56 ID:PF+5FkCU0| <この程度、蜀の子供でも戦えるぞ> (´・ω・`)「相変わらずグラサン君は強いね、週一か二ぐらいのペースなんだろう? それも一日に一桁の回数で」 (メ▼▼)「……それほどでもない。征魏覇王、アンタの方が上だしな」 (´・ω・`)「ははは、にしては勝てる気がしないというのも不思議な話だね」  グラサンの対戦相手は張松に翻弄されていたというのに、当の本人は談笑しているというのも可哀想な話である。  そんな猛者たちが集まる中でも、若き獅子として着実に成長していっている者もいる。 ξ゚⊿゚)ξ「こんにちわー」 ( ^ω^)「お、ツンだお! こんにちわだお!」 川 ゚ -゚)「うむ、私もいるぞ」 (´・ω・`)「おや、ようこそバーボンハウスへ。       この(ry」  定番の台詞を省略されてショボン店長がショボーンとしているが、気にせずに紹介と行こう。  彼らはツン、ブーン、クー。  ブーンは勝ちに拘り過ぎていた天頂を知らぬ間に変え、他の二人も含めたその成長ぶりは周りが舌を巻くほどだ。  しかし、まだまだ荒い所を探せばどんどん出てくる、そんな中級者だ。  ドクオ……? そいつは誰です? ……今日は具合が悪いらしく、お休みのようだ。 ξ゚⊿゚)ξ「あら、グラサンさん。早速ですがこの前の続きをお願いできますか?」 (メ▼▼)「ツンか。では実践編と行こうか」 |344 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:44:53 ID:PF+5FkCU0| ( ^ω^)「お? 何の話だお?」 川 ゚ -゚)「どうやらグラサンさんにいろいろと教えてもらったらしくてな」 ( ^ω^)「へー、そうなのかお。今度、僕もお願いしてみるかお」  首を傾げるブーンに、それをフォローするクー。  クーはツンの姉であり、三国志フリークでこの三国志大戦を始めるきっかけが彼らなのだ。  既に筐体の前で座っているグラサンは、そのまま店内対戦を選択する。  ツンはグラサンの反対側にある筐体の椅子に座り、同じく店内対戦を選ぶ。 #asciiart(){        バーボンハウス[VIP]    [VIP]バーボンハウス          ツン軍                  グラサン軍 証 23                  .   証 67 勝0%            [ 大徳師範 ].  . 勝0%           [ 剛槍師範 ] 負0%                     総 .負0%   1263勝  863敗           .合   2569勝  846敗  勝率 59.4%                戦 勝率 75.4% 君主ランキング     4274位     績 君主ランキング    61位 [SR劉備][SR趙雲][R徐庶][UC厳顔]    [SR呂蒙][R呉国太][C蒋済][C曹植] [UC周倉]                    [C郭皇后][UC将欽] }  ツンはよく見かけるシンプルな5枚大徳だが、対するグラサンは一見特殊な6枚魏呉麻痺矢だ。  弓馬のみと槍がいない構成ではあるが、魅力持ちであり裏の選択肢を持つ郭皇后を選んだのだろう。 |345 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:57:08 ID:PF+5FkCU0| ( ^ω^)「お? 6枚麻痺矢で二色とかネタかお?」 (メ▼▼)「珍しい形を見てネタと言う癖は改めた方がいい、このデッキはよく考えられているぞ」  グラサンが呟くように、ネタ発言をたしなめる。  深くまで思考した果てに完成したデッキはその人にとっては、ガチ中のガチなのだ。  例えネタに見えたとしても、それはその人に対する無礼の他にならない。  そして何より、「ネタの猛虎」と呼ばれたこの男である。軽々とネタデッキと断定するには重すぎる相手だ。  ――余談ではあるが、「ネタの猛虎」という異名は本人がガチだと思っているデッキが、回りから見ると奇天烈なデッキばかりだったからついたそうだ。 ( ━〇∀〇)「そうそう、あまりネタネタ言い過ぎると乱単でボコっちゃいますよ」 (;^ω^)「速愚の悪夢はもうやめてくれお!」  手をわきわきと動かしつつ、ブーンへ迫る代山。  ブーンはそれに何やらトラウマを持っているようで、青ざめた顔でぶんぶんと顔を振った。  そんな会話の中、開戦の銅鑼が鳴る。  グラサンの配置は城門前に逆V字形とその上に乗っかるような柵の配置だ。  対するツンは頂上対決でよく見る、最前線に厳顔、その後ろに槍部隊が一列に並んでいる。 (´・ω・`)「この大徳の形にこの初期配置はテンプレになったね」 ( ━〇∀〇)「結構やりづらいんですよね。重なっているように見えてギリギリ重なっていないという」  柵に触れた瞬間、槍撃の音が途切れずに聞こえてくる。  みるみる内に減っていく弓の兵力。それでも、グラサンは焦らず弓サーチを一体に集中しつつ応戦していた。 |346 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:00:09 ID:PF+5FkCU0| ジャーンジャンジャーン <はっはっはっ、来よったか> ジャーンジャーンジャーン <考えが甘いな>  お互いに伏兵を暴くものの、ぶつかり合いは止まらない。 <ほう、なかなかやるじゃねーか> <うああああああああ!> <ちっ、引くか> <予測出来なかった……> <うっ、しくじったか……>  グラサンの柵は城門前の一つ以外壊されたが、ツンも手痛い打撃を受け、お互い城へ戻って仕切りなおしとなる。 (;^ω^)「あっという間だったお」 川 ゚ -゚)「まるで嵐のような攻防だったな」  それでも見所は多かった。ツンの吹き荒ぶ風のような槍撃に対し、グラサンの冷静沈着な弓サーチ。  郭皇后を生かすため、突撃されないよう隙を見て弓部隊で乱戦し、突撃をしたところも流石と言ったところだろうか。  無謀に見えるツンの開幕だが、実は良い手の一つである。  6枚魏呉麻痺矢は、士気の周りが速いこのverでは「開幕を凌ぎきってカウンター麻痺矢」が常套手段なのだ。  士気溢れ防止の他、消耗した相手なら確実に攻城も見込める。さらに、兵書同盟の再起を生かしつつ、守りに強い計略で守りきる――  それをツンは見抜き、騎馬意外は退くことを考えずに、柵を壊しつつ相手の部隊に打撃を与えることのみを考えた。 (メ▼▼)(……なるほど、一目でこのデッキの戦略を見抜くか) |347 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:03:34 ID:PF+5FkCU0|  カウンターしようとしても、消耗した呂蒙を筆頭とする1コスの弓部隊。  逆に、相手は騎馬が生存している。劉備も既に復活してくるとなれば、カウンターは到底無理だ。 (メ▼▼)(士気は少し余るが、仕方ねェか。それにしても成長したな)  かつてのツンならば、自分の策にまんまとかかったはずだ。  しかし、今のツンは明らかに成長している。これからもまだまだ伸びることだろう。  今はまだまだ程遠いが、新しい好敵手誕生の予感がした。  グラサンはそれが大変嬉しく、思わず小さく微笑んだ。 (;^ω^)(こええお、きっと何か企んでるお!) 川;゚ -゚)(う、うむ……どんな奇策を講じるのだろうな) (;━〇∀〇)(いやー、不気味ですね。ツンさんには悪いですが楽しみです) (;´・ω・`)(ははは……うん、別にグラサン君はそう思っていないと思うよ僕は……)  ……強面のせいだろう、彼らには別の意味でとらえてしまったらしい。  グラサンのことをよく知るショボン店長は、苦笑しつつフォローするが焼け石に水のようだ。 ( ^ω^)「グラサンさんが動き出したお」 川 ゚ -゚)「しかし、6枚魏呉麻痺矢か。かなり特殊な形なのだろうか」 (´・ω・`)「確かに今までの麻痺矢は呉単で5枚が主流だったね。       でも、1時代にはRISE君主が同じ6枚魏呉麻痺矢でちょくちょく頂上に乗せてたよ」 |348 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:12:51 ID:PF+5FkCU0| そう、RISE君主の6枚魏呉麻痺矢はその時代でも珍しい形だった。  といっても侮ってはいけない。陳グンの雲散、曹植の浄化、蔡ボウの小連環といった強力な計略があった。  麻痺矢と相性がよく、弓騎馬編成も同じくかつて流行した賢母天啓麻痺矢も同じ形だったことも考えると納得できるだろう。  弓は馬に弱い、つまり槍が必要――上級者はその思考に囚われないということなのだろう。 (´・ω・`)「まあ、かなり特殊な形ってことは確かだね。麻痺矢だとこの形が一番強いという話もあるけど」 <おう、出番だな> <いいでしょう>  将欽と曹植が復活し、グラサンは溢れる士気を無くすべくラインを上げる。  城前へたどり着いた時、ツンの部隊が現れると同時にカットインが入る。 #asciiart(){          ._______         . /号        痺\        /             . \        |                |        |  PARALYSIS ARROW . |        |                 | 『呂蒙』  . \           .   / 『グラサン軍』.\ 令       .矢/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ――    飛んで火に入る夏の虫よ    ―― }  麻痺矢の大号令しかない、特別な計略ムービーが流れる。  兵達が次々と弓を構える中、呂蒙が蛇のように曲がりくねった刀を振り上げ、敵軍目掛けて振り下ろす。  その姿は大都督の威厳を、台詞通りの余裕すら感じさせた。  ムービーが終わると、再びカットインが入る。 |349 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:17:35 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){          ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『劉備』  . \           .   / 『  ツン軍  』.\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ――    叩き潰せ!    ―― }  先ほどの呂蒙のムービーとはうって変わって、指揮する君主が崖で騎乗していた。  君主の号令と共に、崖の下にいた数多くの兵達が高揚した叫び声を上げる。  それは、この君主ならばどこまでもついていける、という絶対的な信頼。  お互いに号令で強化するが、やはり武力の差なのだろう、グラサンの部隊が押されている。 ( ^ω^)「うーん、雲散はしないのかお?」 ( ━〇∀〇)「ああ、それじゃブーンさんはどうしてしないと思います?」 (;^ω^)「えーと、趙雲と徐庶を……あっ、どう頑張っても一体しか消せないお!」  そう、ツンは局地の雲散、雲散の計を警戒して大徳の範囲を生かした布陣で迎え撃ったのだ。  範囲をよく分かっているからこその布陣なのだろう。  うむむ、とブーンは唸る。まさか、ツンがここまで上達していたとは、と。 川 ゚ -゚)「相変わらずうまいな、ツンは」 ξ*゚⊿゚)ξ「な、なによ! ほめても何も出ないってば!」 |350 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:27:15 ID:PF+5FkCU0|  素直に賞賛の言葉が言えないブーンを尻目に、クーは自然に言葉を紡ぎだした。  それに照れるツン、とここまではテンプレ通りだな、とこの対決を見ているブーン以外の皆はそう思った。 (´・ω・`)「グラサン君は効率的に弓サーチを集めているけど、ツンちゃんのローテーションが素晴らしいね」 ( ━〇∀〇)「ええ、ここは武力を生かしているツンさんが有利。麻痺矢は確かに強いんですが、もう一つ足りない感じですかね」 <ちっ、ここは引くか> <予測出来なかった……> <屈辱的だ> <ついてないわ> <こんなの嫌っ> <病には勝てぬか> (´・ω・`)「うまい、きっちりと呂蒙を最後に倒したね」 (メ▼▼)「そうだな、合格点だ」 ξ゚⊿゚)ξ「そんなに余裕ぶって大丈夫なんですか!」  全滅したグラサンに対し、撤退なしのツン――ツンの言うとおりである。今まさにカウンターで攻城をしようとしていた。  しかし、グラサンはどこ吹く風で黙々とカードを動かしていた。  その時、人という文字が現れ、周囲に電流が走る。 |351 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:34:44 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){              _.。ャぁて丕刀フ7ゎ。._            ,.ィ炙ヲ㌍≠┴⇒弍j込ス>。 .        ,ィ升ヲナ'´     ||||   `゙'<弖心、 .        ;夕フア´       ||||      \ホi心.        んfiУ      . |||||       ▽ij∧        从j'Y         ||||||         ∨iハ .       斤W         ||||||||||          ㌣い      |友カ   .    ||||| ||||         }ソ川 .       い叭      ||||||   |||||||       仄ガ .     Wi从    .|||||||     |||||||||    从ノリ .      ∀t△ |||||||        ||||||||||| ∧fリ/[同盟締結]        ゙マじへ、             /リiУ 『 陸 遜 』 Lv 15         \夊i㌧、_             ,.イ!刋/  .『  グラサン軍  』          `マ才i「≧ェ。。.。。っ夭テ少'゚            `゚'' ミ芝玉竺壬云=‐'´                     ̄ ̄       ――    覚悟は決めたか?    ―― }  再起を使用し、体制を立て直すグラサン。  攻める好機のはずだが、ツンはそれを見ると、城へ戻っていった。 川 ゚ -゚)「む、攻めないのか? これ以上ない好機のはずだが」 (´・ω・`)「そうだなあ、これだけじゃ分からないね。確かに僕ならここで一旦退くけど――」 ( ━〇∀〇)(´・ω・`)「「――大徳を二回撃つ士気まで待って、再び攻める(ます)ね」」  代山とショボンがそう言った瞬間、ツンの城から部隊が出てくる。  上級者と同じように冷静な判断ができることは大事であり、それが非常に大きい。 |352 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:49:05 ID:PF+5FkCU0|  グラサンも万全の体制で大徳を使われるようなことはしない。  復活した武将でお互いに進軍しあい、中央で弓を撃ち始めた瞬間にカットインが入る。 #asciiart(){          ._______         . /号        痺\        /             . \        |                |        |  PARALYSIS ARROW . |        |                 | 『呂蒙』  . \           .   / 『グラサン軍』.\ 令       .矢/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ――    飛んで火に入る夏の虫よ    ――  同じムービーのはずなのに、先ほどのように余裕がないように見えるのは気のせいだろうか。           ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『劉備』  . \           .   / 『  ツン軍  』.\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ――    叩き潰せ!    ――}  それを見たツンは、ライン上げと武力底上げのために大徳をする。  突撃、乱戦をされないようにうまく弓サーチで封殺しつつ、徐々とラインを下げていく。  しかし、それは見ようによってはじわじわと追い詰められているようにも見える。 |353 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:55:52 ID:PF+5FkCU0|  柵を壊し、ついに張り付いて騎馬がマウントし始めた。  グラサンはうまく場内乱戦、場内走射などを駆使するものの、攻城は止められない。 #asciiart(){         /\         /   \       /   攻  \     /         \    < TARGET STRIKE >     \         /       \   城  /        \   /     『趙雲』          \/『   ツン軍   』  ――  弱い……この程度か!  ―― ξ゚⊿゚)ξ(よし、ここでさらに押す!)  大徳が切れるが、兵力は全員7割以上ある。ここで押さなくてどこで押すのだろうか。  とどめをさすのかように、カットインが入る。           ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『劉備』  . \           .   / 『  ツン軍  』.\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ――    叩き潰せ!    ―― } |354 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:04:17 ID:PF+5FkCU0| ( ^ω^)「そうか、大徳をすぐ繋げて撃てるってのは大きいお!」 ( ━〇∀〇)「求心にも同じことが言えますから、これは覚えておいた方がいいですよ」 川 ゚ -゚)「なるほど。私も覚えておこう」  グラサンの城ゲージは約7割だが城門には劉備が、その端には周倉、趙雲と槍部隊が張り付いている。  しかも、武力が上がった騎馬がマウントを取っている状態だ。  さらには呂蒙も撤退しており、再起も既に使っている。麻痺矢の大号令の効果も切れ、グラサンにとっては絶望的な状況だ。 #asciiart(){         /\         /   \       /   攻  \     /         \    < TARGET STRIKE >     \         /       \   城  /        \   /     『劉備』          \/「   ツン軍   」  ――  城門をこじ開けよ!  ―― } (メ▼▼)「…………」  勢いよく削られる城ゲージ。このままでは落城コースなのだが、相変わらずグラサンは慌てる様子もない。  一方、ツンもほぼ勝ちが決まったような顔をしていた。  それもそうである。呂蒙が撤退した今、麻痺矢の大号令は使ってこないのだから恐れる必要もない。 |355 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:07:28 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){        . ________         . |射        妨|         . |    EVIL    |         . |  SHOOTING  | 『将欽』     |           .| 『グラサン軍』 |撃        害|         .  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ } <うああああああああ!>  士気溢れ対策と落城を防ぐために、横弓をしていた将欽が弱体弓戦法をする。  真っ先に弓サーチを集められていた周倉が撤退し、将欽の弓を撃つスペースが空く。  もちろん突撃しようとするツンだが、グラサンは場内テクニックを駆使してそれを防ぐ。 <うっ、しぐじったか……> <なかなかやるじゃねーか> <これは手厳しい!> <わしゃ何をしとるんじゃあ……>  次々とツンの部隊が撤退していく中、グラサンは城ゲージをわずか1割残していた。 ξ゚⊿゚)ξ「落とせるかと思ったら……一筋縄ではいきませんね」 (メ▼▼)「この程度は日常茶飯事なもんでな」  グラサンが言うと何とも別の意味に思えてならないのはどうしてだろう、とブーンたちは思った。 (´・ω・`)「いや、しかし流石だね。あれで落ちないとは」 |356 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:11:39 ID:PF+5FkCU0|  残り30c。士気差は6だが、無傷のツンに対し城ゲージが1割のグラサンである。 #asciiart(){              _.。ャぁて丕刀フ7ゎ。._            ,.ィ炙ヲ㌍≠┴⇒弍j込ス>。 .        ,ィ升ヲナ'´          `゙'<弖心、 .        ;夕フア´ |||||||||||||||||||||||||||   \ホi心.        んfiУ      . |||||       ▽ij∧        从j'Y         ||||||         ∨iハ .       斤W   ||||||||||||||||||||||||||||||||||||     ㌣い      |友カ   .     ||||||      .    }ソ川 .       い叭       |||||| |||||||       仄ガ .     Wi从    .|||||||    |||||||||    从ノリ .      ∀t△ |||||||        ||||||||||| ∧fリ/[速度上昇]        ゙マじへ、             /リiУ 『 法 正 』 Lv 18         \夊i㌧、_             ,.イ!刋/  .『    ツン軍    』          `マ才i「≧ェ。。.。。っ夭テ少'゚            `゚'' ミ芝玉竺壬云=‐'´                     ̄ ̄   ――    終焉の時は近づいています    ――           ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『劉備』  . \           .   / 『  ツン軍  』.\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ――    叩き潰せ!    ―― } |357 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:14:39 ID:PF+5FkCU0|  全滅したと同時に再起をする。それでもラインを上げていき、麻痺矢を放ったグラサンにツンは大徳で抵抗する。  勝ち誇ったような顔をツンはした。もはや逆転の目はない、ブーンたちはそう考えていたが――  ――麻痺矢の最大の特性である“移動速度低下”。0.5倍と弱体化されたが、決して侮ってはいけない。 #asciiart(){         /\         /   \       /   撤  \     /         \    <  EVACUATION  >     \         /       \   退  /        \   /     『徐庶』          \/「   ツン軍   」   ―― これは手厳しい! ――  まず、邪魔な徐庶を撃破し。わざと弓サーチを外し、端攻城をするふりをして趙雲を左端へ引き付け、麻痺矢の弓を射る。  さらに、郭皇后で劉備の迎撃を誘い――気がつけば、ツンは麻痺矢の移動速度低下という泥沼にはまっていた。          /\         /   \       /   撤  \     /         \    <  EVACUATION  >     \         /       \   退  /        \   /     『劉備』          \/「   ツン軍   」 ―― ほう、なかなかやるじゃねーか ―― } |358 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:21:02 ID:PF+5FkCU0| ξ;゚⊿゚)ξ「――ッ!」  そして、ちょうどお互いに強化の効果が切れ、綺麗に並んだグラサンの部隊。  この二つの符号、それから意味するものは一つ―― (メ▼▼)「相手が勝ち誇ったとき、そいつはすでに敗北している……これが俺のやり方さ」 #asciiart(){          ._______         . /号        痺\        /             . \        |                |        |  PARALYSIS ARROW . |        |                 | 『呂蒙』  . \           .   / 『グラサン軍』.\ 令       .矢/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ――    飛んで火に入る夏の虫よ    ――}  まさに、言葉通りだった。  いつもなら気にも留めない一言が、ツンの心に深く刺さった。  剛槍を撃とうにも、気がつけば趙雲は端にいて、麻痺矢の弓を打たれている上に兵力はわずかしかない。  ――まさか、ここまで計算尽くだというのか。 |360 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:28:50 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){                     ||||||             ||||                          |||             ||||||||||||||                 ||||||||||||  ||||||||||||||| ||||||||||||||  |||  . ||||                   |||  |||   |||  ||| ||| ||| || |||  |||                   ||| ||| |||  |||  ||| ||| |||   |||||||                    |||   |||  |||  ||||||||||||||| |||   ||||                   |||   ||| |||   ||| ||| ||| ||| ||||||||||| ||||                   ||||||   ||||||   ||| ||| |||  |||  |||  ||||||                |||||||||    |||    |||||||||||||||  |||  |||                 |||     ||| |||   |||       ||||||||||||                     ||||||   ||||||         |||  |||  『 呂蒙 』    ――     どうやら油断したようだな     ―― } ξ゚⊿゚)ξ「……参りました、完敗です」 (メ▼▼)「いや、あの大徳二連発の流れは完璧だった。      惜しむらくは最後の攻防だ。ラインを上げさせまいという気持ちは分かるがな」 (*´・ω・`)「うーん、こんな勝負を見せられてはうずうずしちゃうね。代山君、僕と や ら な い か 」 (;━〇∀〇)「せ、性的な意味以外でなら喜んで」  何故か頬を赤らめる店長に代山は頬を引き攣りながら後ずさりをする。 (´●ω●`)スチャッ「ふふふ、そうこなくてはね」  しかし、店長は胸ポケットからサングラスを取り出してつけ、スーツのポケットからはカードを取り出した。  この店の中でも、トップクラスの実力を持つ「天頂」と戦える――そう思うと、代山は微笑んだ。 |361 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:32:17 ID:PF+5FkCU0|  一方。 ξ゚⊿゚)ξ「あー、負けちゃったわ。勝てると思ったんだけどなー」  まあ、あの程度で負けるようなグラサンさんじゃない、って分かっていたんだけどね。  やっぱりあの状況から逆転負けされるとちょっとへこむなあ。 ( ^ω^)「ツン、すごかったお! あのグラサンさんから1割まで削ったなんてお!」  ブーンは私を褒めてくれる。例え、落城負けをするような無様な勝負でも。 ξ*゚⊿゚)ξ「ん……ま、負けは負けよ! 1割まで削っても勝たなくちゃ意味ないのよ!」  それでも、私はそれを認めてはいけない。  褒められる時は、勝った時だけでいいのだから。 ξ//⊿//)ξ「……でも、ありがとうね、ブーン」 ( ^ω^)「お? 何か言ったのかお?」 「~~ッ! うるさいっ! 何も言ってないわよこの馬鹿ー!」ξ;//⊿//)ξ=○)ω^)・∵.「メメタァ」  ウワー! ツンガブーンヲナグリヌイタゾー!  ナァニ、イツモノコトダ  ソウイエバソウダナ、リアジュウバクハツシロ 川;゚ -゚)「……ツン、もう少し素直になれんものかな」 (メ▼▼)「それは無理な相談っていうもんだろう」
|341 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:27:56 ID:PF+5FkCU0|  昼間は和気藹々とした声が聞こえてくるゲームセンター。  夜間は大人の雰囲気漂うバーと、二つの顔を持つことで有名な「バーボンハウス」。  ゲームセンターながら子供から老人までと客層は幅広い。  そんなバーボンハウスだが、常連の半分以上が“あるゲーム”のプレイヤーである。  何のプレイヤーなのか? それは店内に響く銅鑼、兵士達の高揚する声を聞けばすぐ分かるだろう。 #asciiart(){          ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『曹操』  . \           .   / 『 ブーン軍 』 .\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ――    皆の者、力を見せよ!    ―― } (;^ω^)「ちょwwww刺さっちまったおwwwww」 (´・ω・`)「丞相に行けるのはまだ先だね……」  三国志大戦3。現在、ver3.51Bでカードゲームながら5年も続いているゲームだ。  このゲームのプレイヤー達はかなり濃い面子であり、特に腕はランカーと並ぶと言われているプレイヤーが多い。  例えばこのしょぼくれており、優男に見えるショボン店長だが「天頂」というランカーの裏の顔を持つ。  目立ったスキルこそないが、店長業で培った洞察力で相手のしたい事やされると嫌な事を見抜き、それを突く戦術を得意とする。  主なデッキは機略や暴虐だが、それ以外のデッキでも扱えるようだ。 |342 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:30:55 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){        バーボンハウス[VIP]    [シベリア]シベリア・ヒーロー                           クマー!     軍団 No1 [逆境]       グラサン軍                一般人軍 証 67                   全 証 64 勝+20%          [ 剛槍師範 ]. 国 勝+20%         [  漢師範  ] 負-16%                   対 負-16%  2526勝  826敗   [ 9 連勝中] .人  1732勝  1447敗 [ 4 連勝中] 君主ランキング  61位 勝率 75.4   .戦 君主ランキング  78位 勝率 54.4   最新20戦  18勝         績     最新20戦  12勝 [SR趙雲][C張松][Rホウ統][C廖化]   [SR袁紹][R文醜][C黄祖][R孫堅] [R黄忠][UC甘皇后]             [SR献帝] } <ほっほー、おねむの時間じゃて> <くっ、卑怯者!> (;━〇∀〇)「うーむ、一番槍中とはいえ1コスだけに誘導とは。戦乱猛攻という選択肢は考えないんですか?」  思わず疑問の言葉を呟くこの学生――代山も、この店の上級者の一人である。  その騎馬の腕はまるで常時人馬、機械のようだと言われるほど。  また、戦略眼も優れ、一見無謀に見える計略選択も遥か先を見たものばかりだという。 (メ▼▼)「……それは無いと考えてのことだ。読みが外れたらそれまでさ」  かつて引退していたが、ランカーに舞い戻ったこのグラサンは、先ほどの天頂に対し高勝率を誇る腕を持つ。  「ネタの猛虎」の異名を持ち、ネタデッキが彼の手によって強デッキになるといわれている。  そんな彼が6枚回復を使い始めただけで連戦連勝なことから、スキルの高さが窺える。 |343 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:39:56 ID:PF+5FkCU0| <この程度、蜀の子供でも戦えるぞ> (´・ω・`)「相変わらずグラサン君は強いね、週一か二ぐらいのペースなんだろう? それも一日に一桁の回数で」 (メ▼▼)「……それほどでもない。征魏覇王、アンタの方が上だしな」 (´・ω・`)「ははは、にしては勝てる気がしないというのも不思議な話だね」  グラサンの対戦相手は張松に翻弄されていたというのに、当の本人は談笑しているというのも可哀想な話である。  そんな猛者たちが集まる中でも、若き獅子として着実に成長していっている者もいる。 ξ゚⊿゚)ξ「こんにちわー」 ( ^ω^)「お、ツンだお! こんにちわだお!」 川 ゚ -゚)「うむ、私もいるぞ」 (´・ω・`)「おや、ようこそバーボンハウスへ。       この(ry」  定番の台詞を省略されてショボン店長がショボーンとしているが、気にせずに紹介と行こう。  彼らはツン、ブーン、クー。  ブーンは勝ちに拘り過ぎていた天頂を知らぬ間に変え、他の二人も含めたその成長ぶりは周りが舌を巻くほどだ。  しかし、まだまだ荒い所を探せばどんどん出てくる、そんな中級者だ。  ドクオ……? そいつは誰です? ……今日は具合が悪いらしく、お休みのようだ。 ξ゚⊿゚)ξ「あら、グラサンさん。早速ですがこの前の続きをお願いできますか?」 (メ▼▼)「ツンか。では実践編と行こうか」 |344 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:44:53 ID:PF+5FkCU0| ( ^ω^)「お? 何の話だお?」 川 ゚ -゚)「どうやらグラサンさんにいろいろと教えてもらったらしくてな」 ( ^ω^)「へー、そうなのかお。今度、僕もお願いしてみるかお」  首を傾げるブーンに、それをフォローするクー。  クーはツンの姉であり、三国志フリークでこの三国志大戦を始めるきっかけが彼らなのだ。  既に筐体の前で座っているグラサンは、そのまま店内対戦を選択する。  ツンはグラサンの反対側にある筐体の椅子に座り、同じく店内対戦を選ぶ。 #asciiart(){        バーボンハウス[VIP]    [VIP]バーボンハウス          ツン軍                  グラサン軍 証 23                  .   証 67 勝0%            [ 大徳師範 ].  . 勝0%           [ 剛槍師範 ] 負0%                     総 .負0%   1263勝  863敗           .合   2569勝  846敗  勝率 59.4%                戦 勝率 75.4% 君主ランキング     4274位     績 君主ランキング    61位 [SR劉備][SR趙雲][R徐庶][UC厳顔]    [SR呂蒙][R呉国太][C蒋済][C曹植] [UC周倉]                    [C郭皇后][UC将欽] }  ツンはよく見かけるシンプルな5枚大徳だが、対するグラサンは一見特殊な6枚魏呉麻痺矢だ。  弓馬のみと槍がいない構成ではあるが、魅力持ちであり裏の選択肢を持つ郭皇后を選んだのだろう。 |345 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 16:57:08 ID:PF+5FkCU0| ( ^ω^)「お? 6枚麻痺矢で二色とかネタかお?」 (メ▼▼)「珍しい形を見てネタと言う癖は改めた方がいい、このデッキはよく考えられているぞ」  グラサンが呟くように、ネタ発言をたしなめる。  深くまで思考した果てに完成したデッキはその人にとっては、ガチ中のガチなのだ。  例えネタに見えたとしても、それはその人に対する無礼の他にならない。  そして何より、「ネタの猛虎」と呼ばれたこの男である。軽々とネタデッキと断定するには重すぎる相手だ。  ――余談ではあるが、「ネタの猛虎」という異名は本人がガチだと思っているデッキが、回りから見ると奇天烈なデッキばかりだったからついたそうだ。 ( ━〇∀〇)「そうそう、あまりネタネタ言い過ぎると乱単でボコっちゃいますよ」 (;^ω^)「速愚の悪夢はもうやめてくれお!」  手をわきわきと動かしつつ、ブーンへ迫る代山。  ブーンはそれに何やらトラウマを持っているようで、青ざめた顔でぶんぶんと顔を振った。  そんな会話の中、開戦の銅鑼が鳴る。  グラサンの配置は城門前に逆V字形とその上に乗っかるような柵の配置だ。  対するツンは頂上対決でよく見る、最前線に厳顔、その後ろに槍部隊が一列に並んでいる。 (´・ω・`)「この大徳の形にこの初期配置はテンプレになったね」 ( ━〇∀〇)「結構やりづらいんですよね。重なっているように見えてギリギリ重なっていないという」  柵に触れた瞬間、槍撃の音が途切れずに聞こえてくる。  みるみる内に減っていく弓の兵力。それでも、グラサンは焦らず弓サーチを一体に集中しつつ応戦していた。 |346 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:00:09 ID:PF+5FkCU0| ジャーンジャンジャーン <はっはっはっ、来よったか> ジャーンジャーンジャーン <考えが甘いな>  お互いに伏兵を暴くものの、ぶつかり合いは止まらない。 <ほう、なかなかやるじゃねーか> <うああああああああ!> <ちっ、引くか> <予測出来なかった……> <うっ、しくじったか……>  グラサンの柵は城門前の一つ以外壊されたが、ツンも手痛い打撃を受け、お互い城へ戻って仕切りなおしとなる。 (;^ω^)「あっという間だったお」 川 ゚ -゚)「まるで嵐のような攻防だったな」  それでも見所は多かった。ツンの吹き荒ぶ風のような槍撃に対し、グラサンの冷静沈着な弓サーチ。  郭皇后を生かすため、突撃されないよう隙を見て弓部隊で乱戦し、突撃をしたところも流石と言ったところだろうか。  無謀に見えるツンの開幕だが、実は良い手の一つである。  6枚魏呉麻痺矢は、士気の周りが速いこのverでは「開幕を凌ぎきってカウンター麻痺矢」が常套手段なのだ。  士気溢れ防止の他、消耗した相手なら確実に攻城も見込める。さらに、兵書同盟の再起を生かしつつ、守りに強い計略で守りきる――  それをツンは見抜き、騎馬意外は退くことを考えずに、柵を壊しつつ相手の部隊に打撃を与えることのみを考えた。 (メ▼▼)(……なるほど、一目でこのデッキの戦略を見抜くか) |347 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:03:34 ID:PF+5FkCU0|  カウンターしようとしても、消耗した呂蒙を筆頭とする1コスの弓部隊。  逆に、相手は騎馬が生存している。劉備も既に復活してくるとなれば、カウンターは到底無理だ。 (メ▼▼)(士気は少し余るが、仕方ねェか。それにしても成長したな)  かつてのツンならば、自分の策にまんまとかかったはずだ。  しかし、今のツンは明らかに成長している。これからもまだまだ伸びることだろう。  今はまだまだ程遠いが、新しい好敵手誕生の予感がした。  グラサンはそれが大変嬉しく、思わず小さく微笑んだ。 (;^ω^)(こええお、きっと何か企んでるお!) 川;゚ -゚)(う、うむ……どんな奇策を講じるのだろうな) (;━〇∀〇)(いやー、不気味ですね。ツンさんには悪いですが楽しみです) (;´・ω・`)(ははは……うん、別にグラサン君はそう思っていないと思うよ僕は……)  ……強面のせいだろう、彼らには別の意味でとらえてしまったらしい。  グラサンのことをよく知るショボン店長は、苦笑しつつフォローするが焼け石に水のようだ。 ( ^ω^)「グラサンさんが動き出したお」 川 ゚ -゚)「しかし、6枚魏呉麻痺矢か。かなり特殊な形なのだろうか」 (´・ω・`)「確かに今までの麻痺矢は呉単で5枚が主流だったね。       でも、1時代にはRISE君主が同じ6枚魏呉麻痺矢でちょくちょく頂上に乗せてたよ」 |348 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:12:51 ID:PF+5FkCU0| そう、RISE君主の6枚魏呉麻痺矢はその時代でも珍しい形だった。  といっても侮ってはいけない。陳グンの雲散、曹植の浄化、蔡ボウの小連環といった強力な計略があった。  麻痺矢と相性がよく、弓騎馬編成も同じくかつて流行した賢母天啓麻痺矢も同じ形だったことも考えると納得できるだろう。  弓は馬に弱い、つまり槍が必要――上級者はその思考に囚われないということなのだろう。 (´・ω・`)「まあ、かなり特殊な形ってことは確かだね。麻痺矢だとこの形が一番強いという話もあるけど」 <おう、出番だな> <いいでしょう>  将欽と曹植が復活し、グラサンは溢れる士気を無くすべくラインを上げる。  城前へたどり着いた時、ツンの部隊が現れると同時にカットインが入る。 #asciiart(){          ._______         . /号        痺\        /             . \        |                |        |  PARALYSIS ARROW . |        |                 | 『呂蒙』  . \           .   / 『グラサン軍』.\ 令       .矢/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ――    飛んで火に入る夏の虫よ    ―― }  麻痺矢の大号令しかない、特別な計略ムービーが流れる。  兵達が次々と弓を構える中、呂蒙が蛇のように曲がりくねった刀を振り上げ、敵軍目掛けて振り下ろす。  その姿は大都督の威厳を、台詞通りの余裕すら感じさせた。  ムービーが終わると、再びカットインが入る。 |349 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:17:35 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){          ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『劉備』  . \           .   / 『  ツン軍  』.\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ――    叩き潰せ!    ―― }  先ほどの呂蒙のムービーとはうって変わって、指揮する君主が崖で騎乗していた。  君主の号令と共に、崖の下にいた数多くの兵達が高揚した叫び声を上げる。  それは、この君主ならばどこまでもついていける、という絶対的な信頼。  お互いに号令で強化するが、やはり武力の差なのだろう、グラサンの部隊が押されている。 ( ^ω^)「うーん、雲散はしないのかお?」 ( ━〇∀〇)「ああ、それじゃブーンさんはどうしてしないと思います?」 (;^ω^)「えーと、趙雲と徐庶を……あっ、どう頑張っても一体しか消せないお!」  そう、ツンは局地の雲散、雲散の計を警戒して大徳の範囲を生かした布陣で迎え撃ったのだ。  範囲をよく分かっているからこその布陣なのだろう。  うむむ、とブーンは唸る。まさか、ツンがここまで上達していたとは、と。 川 ゚ -゚)「相変わらずうまいな、ツンは」 ξ*゚⊿゚)ξ「な、なによ! ほめても何も出ないってば!」 |350 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:27:15 ID:PF+5FkCU0|  素直に賞賛の言葉が言えないブーンを尻目に、クーは自然に言葉を紡ぎだした。  それに照れるツン、とここまではテンプレ通りだな、とこの対決を見ているブーン以外の皆はそう思った。 (´・ω・`)「グラサン君は効率的に弓サーチを集めているけど、ツンちゃんのローテーションが素晴らしいね」 ( ━〇∀〇)「ええ、ここは武力を生かしているツンさんが有利。麻痺矢は確かに強いんですが、もう一つ足りない感じですかね」 <ちっ、ここは引くか> <予測出来なかった……> <屈辱的だ> <ついてないわ> <こんなの嫌っ> <病には勝てぬか> (´・ω・`)「うまい、きっちりと呂蒙を最後に倒したね」 (メ▼▼)「そうだな、合格点だ」 ξ゚⊿゚)ξ「そんなに余裕ぶって大丈夫なんですか!」  全滅したグラサンに対し、撤退なしのツン――ツンの言うとおりである。今まさにカウンターで攻城をしようとしていた。  しかし、グラサンはどこ吹く風で黙々とカードを動かしていた。  その時、人という文字が現れ、周囲に電流が走る。 |351 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:34:44 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){              _.。ャぁて丕刀フ7ゎ。._            ,.ィ炙ヲ㌍≠┴⇒弍j込ス>。 .        ,ィ升ヲナ'´     ||||   `゙'<弖心、 .        ;夕フア´       ||||      \ホi心.        んfiУ      . |||||       ▽ij∧        从j'Y         ||||||         ∨iハ .       斤W         ||||||||||          ㌣い      |友カ   .    ||||| ||||         )ソ川 .       い叭      ||||||   |||||||       仄ガ .     Wi从    .|||||||     |||||||||    从ノリ .      ∀t△ |||||||        ||||||||||| ∧fリ/[同盟締結]        ゙マじへ、             /リiУ 『 陸 遜 』 Lv 15         \夊i㌧、_             ,.イ!刋/  .『  グラサン軍  』          `マ才i「≧ェ。。.。。っ夭テ少'゚            `゚'' ミ芝玉竺壬云=‐'´                     ̄ ̄       ――    覚悟は決めたか?    ―― }  再起を使用し、体制を立て直すグラサン。  攻める好機のはずだが、ツンはそれを見ると、城へ戻っていった。 川 ゚ -゚)「む、攻めないのか? これ以上ない好機のはずだが」 (´・ω・`)「そうだなあ、これだけじゃ分からないね。確かに僕ならここで一旦退くけど――」 ( ━〇∀〇)(´・ω・`)「「――大徳を二回撃つ士気まで待って、再び攻める(ます)ね」」  代山とショボンがそう言った瞬間、ツンの城から部隊が出てくる。  上級者と同じように冷静な判断ができることは大事であり、それが非常に大きい。 |352 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:49:05 ID:PF+5FkCU0|  グラサンも万全の体制で大徳を使われるようなことはしない。  復活した武将でお互いに進軍しあい、中央で弓を撃ち始めた瞬間にカットインが入る。 #asciiart(){          ._______         . /号        痺\        /             . \        |                |        |  PARALYSIS ARROW . |        |                 | 『呂蒙』  . \           .   / 『グラサン軍』.\ 令       .矢/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ――    飛んで火に入る夏の虫よ    ――  同じムービーのはずなのに、先ほどのように余裕がないように見えるのは気のせいだろうか。           ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『劉備』  . \           .   / 『  ツン軍  』.\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ――    叩き潰せ!    ――}  それを見たツンは、ライン上げと武力底上げのために大徳をする。  突撃、乱戦をされないようにうまく弓サーチで封殺しつつ、徐々とラインを下げていく。  しかし、それは見ようによってはじわじわと追い詰められているようにも見える。 |353 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 17:55:52 ID:PF+5FkCU0|  柵を壊し、ついに張り付いて騎馬がマウントし始めた。  グラサンはうまく場内乱戦、場内走射などを駆使するものの、攻城は止められない。 #asciiart(){         /\         /   \       /   攻  \     /         \    < TARGET STRIKE >     \         /       \   城  /        \   /     『趙雲』          \/『   ツン軍   』  ――  弱い……この程度か!  ―― ξ゚⊿゚)ξ(よし、ここでさらに押す!)  大徳が切れるが、兵力は全員7割以上ある。ここで押さなくてどこで押すのだろうか。  とどめをさすのかように、カットインが入る。           ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『劉備』  . \           .   / 『  ツン軍  』.\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ――    叩き潰せ!    ―― } |354 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:04:17 ID:PF+5FkCU0| ( ^ω^)「そうか、大徳をすぐ繋げて撃てるってのは大きいお!」 ( ━〇∀〇)「求心にも同じことが言えますから、これは覚えておいた方がいいですよ」 川 ゚ -゚)「なるほど。私も覚えておこう」  グラサンの城ゲージは約7割だが城門には劉備が、その端には周倉、趙雲と槍部隊が張り付いている。  しかも、武力が上がった騎馬がマウントを取っている状態だ。  さらには呂蒙も撤退しており、再起も既に使っている。麻痺矢の大号令の効果も切れ、グラサンにとっては絶望的な状況だ。 #asciiart(){         /\         /   \       /   攻  \     /         \    < TARGET STRIKE >     \         /       \   城  /        \   /     『劉備』          \/「   ツン軍   」  ――  城門をこじ開けよ!  ―― } (メ▼▼)「…………」  勢いよく削られる城ゲージ。このままでは落城コースなのだが、相変わらずグラサンは慌てる様子もない。  一方、ツンもほぼ勝ちが決まったような顔をしていた。  それもそうである。呂蒙が撤退した今、麻痺矢の大号令は使ってこないのだから恐れる必要もない。 |355 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:07:28 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){        . ________         . |射        妨|         . |    EVIL    |         . |  SHOOTING  | 『将欽』     |           .| 『グラサン軍』 |撃        害|         .  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ } <うああああああああ!>  士気溢れ対策と落城を防ぐために、横弓をしていた将欽が弱体弓戦法をする。  真っ先に弓サーチを集められていた周倉が撤退し、将欽の弓を撃つスペースが空く。  もちろん突撃しようとするツンだが、グラサンは場内テクニックを駆使してそれを防ぐ。 <うっ、しぐじったか……> <なかなかやるじゃねーか> <これは手厳しい!> <わしゃ何をしとるんじゃあ……>  次々とツンの部隊が撤退していく中、グラサンは城ゲージをわずか1割残していた。 ξ゚⊿゚)ξ「落とせるかと思ったら……一筋縄ではいきませんね」 (メ▼▼)「この程度は日常茶飯事なもんでな」  グラサンが言うと何とも別の意味に思えてならないのはどうしてだろう、とブーンたちは思った。 (´・ω・`)「いや、しかし流石だね。あれで落ちないとは」 |356 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:11:39 ID:PF+5FkCU0|  残り30c。士気差は6だが、無傷のツンに対し城ゲージが1割のグラサンである。 #asciiart(){              _.。ャぁて丕刀フ7ゎ。._            ,.ィ炙ヲ㌍≠┴⇒弍j込ス>。 .        ,ィ升ヲナ'´          `゙'<弖心、 .        ;夕フア´ |||||||||||||||||||||||||||   \ホi心.        んfiУ      . |||||       ▽ij∧        从j'Y         ||||||         ∨iハ .       斤W   ||||||||||||||||||||||||||||||||||||     ㌣い      |友カ   .     ||||||      .     )ソ川 .       い叭       |||||| |||||||       仄ガ .     Wi从    .|||||||    |||||||||    从ノリ .      ∀t△ |||||||        ||||||||||| ∧fリ/[速度上昇]        ゙マじへ、             /リiУ 『 法 正 』 Lv 18         \夊i㌧、_             ,.イ!刋/  .『    ツン軍    』          `マ才i「≧ェ。。.。。っ夭テ少'゚            `゚'' ミ芝玉竺壬云=‐'´                     ̄ ̄   ――    終焉の時は近づいています    ――           ._______         . /号        英\        /             . \        |                |        |  HEROIC COMMAND . |        |                 | 『劉備』  . \           .   / 『  ツン軍  』.\ 令       .傑/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ――    叩き潰せ!    ―― } |357 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:14:39 ID:PF+5FkCU0|  全滅したと同時に再起をする。それでもラインを上げていき、麻痺矢を放ったグラサンにツンは大徳で抵抗する。  勝ち誇ったような顔をツンはした。もはや逆転の目はない、ブーンたちはそう考えていたが――  ――麻痺矢の最大の特性である“移動速度低下”。0.5倍と弱体化されたが、決して侮ってはいけない。 #asciiart(){         /\         /   \       /   撤  \     /         \    <  EVACUATION  >     \         /       \   退  /        \   /     『徐庶』          \/「   ツン軍   」   ―― これは手厳しい! ――  まず、邪魔な徐庶を撃破し。わざと弓サーチを外し、端攻城をするふりをして趙雲を左端へ引き付け、麻痺矢の弓を射る。  さらに、郭皇后で劉備の迎撃を誘い――気がつけば、ツンは麻痺矢の移動速度低下という泥沼にはまっていた。          /\         /   \       /   撤  \     /         \    <  EVACUATION  >     \         /       \   退  /        \   /     『劉備』          \/「   ツン軍   」 ―― ほう、なかなかやるじゃねーか ―― } |358 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:21:02 ID:PF+5FkCU0| ξ;゚⊿゚)ξ「――ッ!」  そして、ちょうどお互いに強化の効果が切れ、綺麗に並んだグラサンの部隊。  この二つの符号、それから意味するものは一つ―― (メ▼▼)「相手が勝ち誇ったとき、そいつはすでに敗北している……これが俺のやり方さ」 #asciiart(){          ._______         . /号        痺\        /             . \        |                |        |  PARALYSIS ARROW . |        |                 | 『呂蒙』  . \           .   / 『グラサン軍』.\ 令       .矢/            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ――    飛んで火に入る夏の虫よ    ――}  まさに、言葉通りだった。  いつもなら気にも留めない一言が、ツンの心に深く刺さった。  剛槍を撃とうにも、気がつけば趙雲は端にいて、麻痺矢の弓を打たれている上に兵力はわずかしかない。  ――まさか、ここまで計算尽くだというのか。 |360 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:28:50 ID:PF+5FkCU0| #asciiart(){                     ||||||             ||||                          |||             ||||||||||||||                 ||||||||||||  ||||||||||||||| ||||||||||||||  |||  . ||||                   |||  |||   |||  ||| ||| ||| || |||  |||                   ||| ||| |||  |||  ||| ||| |||   |||||||                    |||   |||  |||  ||||||||||||||| |||   ||||                   |||   ||| |||   ||| ||| ||| ||| ||||||||||| ||||                   ||||||   ||||||   ||| ||| |||  |||  |||  ||||||                |||||||||    |||    |||||||||||||||  |||  |||                 |||     ||| |||   |||       ||||||||||||                     ||||||   ||||||         |||  |||  『 呂蒙 』    ――     どうやら油断したようだな     ―― } ξ゚⊿゚)ξ「……参りました、完敗です」 (メ▼▼)「いや、あの大徳二連発の流れは完璧だった。      惜しむらくは最後の攻防だ。ラインを上げさせまいという気持ちは分かるがな」 (*´・ω・`)「うーん、こんな勝負を見せられてはうずうずしちゃうね。代山君、僕と や ら な い か 」 (;━〇∀〇)「せ、性的な意味以外でなら喜んで」  何故か頬を赤らめる店長に代山は頬を引き攣りながら後ずさりをする。 (´●ω●`)スチャッ「ふふふ、そうこなくてはね」  しかし、店長は胸ポケットからサングラスを取り出してつけ、スーツのポケットからはカードを取り出した。  この店の中でも、トップクラスの実力を持つ「天頂」と戦える――そう思うと、代山は微笑んだ。 |361 :ネタの猛虎と呼ばれた男:2010/04/15(木) 18:32:17 ID:PF+5FkCU0|  一方。 ξ゚⊿゚)ξ「あー、負けちゃったわ。勝てると思ったんだけどなー」  まあ、あの程度で負けるようなグラサンさんじゃない、って分かっていたんだけどね。  やっぱりあの状況から逆転負けされるとちょっとへこむなあ。 ( ^ω^)「ツン、すごかったお! あのグラサンさんから1割まで削ったなんてお!」  ブーンは私を褒めてくれる。例え、落城負けをするような無様な勝負でも。 ξ*゚⊿゚)ξ「ん……ま、負けは負けよ! 1割まで削っても勝たなくちゃ意味ないのよ!」  それでも、私はそれを認めてはいけない。  褒められる時は、勝った時だけでいいのだから。 ξ//⊿//)ξ「……でも、ありがとうね、ブーン」 ( ^ω^)「お? 何か言ったのかお?」 「~~ッ! うるさいっ! 何も言ってないわよこの馬鹿ー!」ξ;//⊿//)ξ=○)ω^)・∵.「メメタァ」  ウワー! ツンガブーンヲナグリヌイタゾー!  ナァニ、イツモノコトダ  ソウイエバソウダナ、リアジュウバクハツシロ 川;゚ -゚)「……ツン、もう少し素直になれんものかな」 (メ▼▼)「それは無理な相談っていうもんだろう」

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