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|BGCOLOR(AEEB9C):464 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:28:45 ID:Vwt9Fl94O| ξ゚⊿゚)ξ「……」 私は今機嫌が悪い。 物凄く悪い。 その全ての原因はこいつだ。 ( ^ω^)ニコニコ のんきで気楽でバカでアホで、年中ニコニコと平和そうな顔をしてる。 名前は内藤とかブーンとか言うらしい。 今の私にとってはどーでもいい事だけど。 けれど、そのブーンとやらが私を避けているのは、なんとも許せないのだ。 ξ゚⊿゚)ξ「あ、ブーンおはよー」 (;^ω^)「あ…おおおおはようだお! ちちちちょっとトイレ行ってくるお」 ξ゚⊿゚)ξ「え? ちょ…待っ……」 とか。 ξ゚⊿゚)ξ「ねぇブーン。今日バーボン行かない?」 (;^ω^)「ぁぅぁぅ…今日は用事があるから行けないんだお…」 ξ゚⊿゚)ξ「そう…」 (;^ω^)「じ、じゃあ……」 ξ゚⊿゚)ξ「……バイバイ」 とかとか。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):465 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:31:33 ID:Vwt9Fl94O| 喋り方もなーんかオカシイかったし。 まぁ普段から語尾に「お!」とか付けてて、変なのは変だけどさ。 ううん。そんな事じゃなくて、私と関わるのがイヤって感じだった。 何よ何よ。 言いたい事があるならはっきり言いなさいよ! って感じ。 放課後に何となく、繁華街をぶらついてみる。 当然一人だ。 ドクオはバイトがあるらしい。 ったく、美少女の誘いを断るなんて! だからモテないんじゃね? とはさすがに言わないが。 気の向くままにウインドウショッピング。 けど、何だか乗り気になれなかった。 可愛い服も、綺麗なアクセサリーも、私の機嫌を治してはくれない。 ξ゚⊿゚)ξ「つまんないな……」 小さくつぶやく。 もう帰ろう。 そんでお姉ちゃんと遊ぼうか。 そんな事を思いながら駅に足を進める。 と、ロータリーで知った顔を見つけた。 (*゚ー゚)(^ω^ ) ---- |BGCOLOR(AEEB9C):466 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:34:56 ID:Vwt9Fl94O| 楽しそうに話す二人。 しぃがブーンの肩を叩いて笑う。 傍目からは恋人同士に見えるだろう。 私は連環の計にかかったかのようにその場を動けなくなった。 ξ゚⊿゚)ξ(ブーンの用事って、しぃとデートだったんだ) 頭の中で言葉にしてみても、全然実感が沸かなかった。 二人はそこで別れるようだった。 しぃの迎えの車が止まっている。 手を振り合い、サヨナラした後もブーンはしぃの車が去って行く方向をぼんやりと見ていた。 別れを惜しむかのように。 私はきっと悲しかったんだけど、現実を受け入れられなかった。 ボーっとしていると急にブーンがこちらに振り向いた。 目が合ったその瞬間、ブーンはしまったという表情を浮かべる。 (;^ω^)「ツ…ツン……」 名前を呼ばれた気がしたが、空耳だったかもしれない。 私はブーンから逃げるように夢中で走っていた。 途中で人にぶつかったけど、謝れなかった。 気付いたら私はバーボンハウスの前に立っていた。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):467 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:38:21 ID:Vwt9Fl94O| (´・ω・`)「やぁ、ようこそバーボンハウスへ」 いつものようにお出迎えしてくれるショボン店長。 うるさいバーボンハウスの中でも、彼の声は通るから不思議だ。 この店に好かれているのかもしれない。 なんて、店に感情がある訳ないか。 とりあえず店長の様子は普通だから、自分が泣いていない事だけは分かった。 少なくとも外見はみっともなくはなってないようだ。 (´・ω・`)「今帰りのようだね。ブーン君は一緒じゃ――」 ξ゚⊿゚)ξ「店長!」 (´・ω・`)「ななな、何だい…?」 ξ゚⊿゚)ξ「……テキーラ出して」 (´・ω・`)「え? いや……」 ムカムカ。 ここでも一番聞きたくない名前を聞いてしまった。 最悪だ。 恨みを晴らすかのように、カウンターの椅子に荒っぽく座る。 椅子が悲鳴をあげても止めてあげないんだからね。 ξ゚⊿゚)ξ「はぁー……」 頬杖を付き、思わずため息をついてしまう。 結局ここに来てしまったのは、ブーンとの思い出がたくさんあるからだろうか。 そんな事を思って、また憂鬱になった。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):469 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:41:02 ID:Vwt9Fl94O| (´・ω・`)「どうぞ」 目の前にグラスが差し出される。 指先で軽く押し出すその仕草は本物のバーテンダーのようだった。 ξ゚⊿゚)ξ「これは…?」 (´・ω・`)「カクテル、と言いたいトコロだけどね。 カクテル風ジュースだよ」 店長の言う通り赤く染まった液体はお酒のようだった。 少しだけ口を付けて味を確かめる。 優しい味。 第一印象はそんな感じ。 ジュースが喉を通り抜けると、爽やかな香りだけが残る。 ξ゚⊿゚)ξ「ふ~ん」 気に入った。 この店でこんな物が飲めるなんてね。 (´・ω・`)「試作なんだけど、どうかな?」 ξ゚⊿゚)ξ「いいんじゃない? 美味しいわ」 (´・ω・`)「ありがとうございます」 わざと礼儀正しい言葉遣いをする店長。 その笑顔を見て、アイツとは違う笑い方だと思ってしまった。 心がドキンと跳ねたのをごまかすようにグラスを傾けた。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):471 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:43:35 ID:Vwt9Fl94O| ξ゚⊿゚)ξ「店長」 (´・ω・`)「ん、何だい?」 しばらくしてから私は口を開いた。 店長は私が落ち込んでるのを知ってるんだろう。 人の機微には聡い。 けど検索はしない。 ただ側で待っていてくれる。 店長はそういう人だ。 ξ゚⊿゚)ξ「私、避けられてるかも」 (´・ω・`)「そうなのかい?」 ξ゚⊿゚)ξ「だってそうとしか思えないんだもの」 (´・ω・`)「それは困ったね……」 店長の眉がショボーンとなる。 愛嬌のある、とはこういう人の事を言うのだろうか。 (´・ω・`)「ツンちゃん。もし、だよ?」 ξ゚⊿゚)ξ「はい」 (´・ω・`)「もし敵が全員伏兵デッキで来たらどうする?」 ξ゚⊿゚)ξ「え? えーっと、とりあえず探すかな…」 (´・ω・`)「けれど敵陣地のどこを探しても全然見つからないんだ。 さぁ、どうしてかな?」 今、三国志大戦が何の関係があるんだろう… しかも謎の問い掛け。 答えが分からず、降参した。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):473 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:46:37 ID:Vwt9Fl94O| (´・ω・`)「正解は、伏兵全員が城内にいた、だよ」 ξ゚⊿゚)ξ「……からかってるんですか? そんなの有り得ませんよ」 (´・ω・`)「嘘のような本当の話さ。 ちなみにその時は見事に動揺して負けてしまったよ」 ははは、と自嘲する店長。 にわかには信じられなかった。 けどそれより気になるのは―― (´・ω・`)「この話の肝は決め付けてはいけない、というところさ。 伏兵だとしても、戦場にいないかもしれない。 カクテルみたいな見た目でも、お酒とは限らない。 そして……」 店長はそれだけ言って黙ってしまった。 私は避けられていないかもしれない。 店長はきっとそう続けるつもりだったのだろう。 ξ゚⊿゚)ξ「でも……」 (´・ω・`)「大丈夫さ。彼は君の事が好きなんだから」 ξ゚⊿゚)ξ「なっ…!! ななな何言ってるんですか店長!」 (´・ω・`)「ふふふ」 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):474 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:49:32 ID:Vwt9Fl94O| 笑いながら、指をさす店長。 顔を向けるとそこにはブーンがいた。 (;^ω^)「はぁはぁ…見つかって良かったお……」 ξ゚⊿゚)ξ「ブ、ブーン……」 ( ^ω^)「ツン、これ…」 がさごそ、と制服のポケットからビニールの包みを取り出し、私の手に乗せた。 開けると中からクマの人形が付いたストラップが。 ( ^ω^)「今日はホワイトデーだお」 ξ゚⊿゚)ξ「あ……」 3月14日。 すっかり忘れていた。 ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ…」 ( ^ω^)「どんなのがいいのか分からなかったから、 しぃちゃんに助けてもらったんだお」 もう一度、手の平のクマを見る。 何かのキャラなのだろうか。 爪から血をしたらせているのがクマの可愛さとミスマッチしている。 グロ可愛い、とかいうヤツだろうか。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):476 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:52:18 ID:Vwt9Fl94O| ( ^ω^)「そのクマは凶暴なんだお。 でも本当は優しいんだお! ツンそっくりだお」 ξ゚⊿゚)ξ「……」 (;^ω^)「お……」 ξ゚⊿゚)ξ「……」 (;^ω^)「ツン……気に入らなかったかお……?」 ξ゚⊿゚)ξ「……」 (;^ω^)「……」 ξ゚⊿゚)ξ「ばーかばーか」 (;^ω^)「ぁぅぁぅ……何でだお……」 ξ゚⊿゚)ξ「こんなので喜ぶ訳ないじゃない」 (;^ω^)「……」 ξ゚⊿゚)ξ「罰として私と三国志ガチバトルしなさい。 でもアンタが勝ったら許さないんだから」 (;^ω^)「これがホントの罰ゲーム……」 ξ゚⊿゚)ξ「つまんないから」 (;^ω^)「ぉ…ツ、ツン待ってお!」 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):478 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:56:51 ID:Vwt9Fl94O| 後ろからブーンが追いかけてくる。 けど私はそのまま早足で歩いていった。 気を許すと顔がニヤけてしまいそうだったから。 そんな顔、絶対に見られたくない。 手の中にあるクマをキュッと握りしめる。 あーあ。 私ってこんなにコイツの事が好きなんだ。 ムカつくほどに、好き。 だから、携帯にストラップを付けた。 私の大事なものが、また一つ増えてしまったみたいだ。 ξ゚⊿゚)ξツンのホワイトデー 完 ---- |BGCOLOR(FFFFC0):480 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 03:03:03 ID:Vwt9Fl94O| こんな時間にもかかわらず、支援ありがとうございました。 大戦ほとんど関係なくてゴメンナサイ…… 何となくホワイトデー話を書いてみたかったのです。 どうみても思いつきです(´・ω・`) 反省のために店長にオシオキされてくる…… ----
|BGCOLOR(AEEB9C):464 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:28:45 ID:Vwt9Fl94O| ξ゚⊿゚)ξ「……」 私は今機嫌が悪い。 物凄く悪い。 その全ての原因はこいつだ。 ( ^ω^)ニコニコ のんきで気楽でバカでアホで、年中ニコニコと平和そうな顔をしてる。 名前は内藤とかブーンとか言うらしい。 今の私にとってはどーでもいい事だけど。 けれど、そのブーンとやらが私を避けているのは、なんとも許せないのだ。 ξ゚⊿゚)ξ「あ、ブーンおはよー」 (;^ω^)「あ…おおおおはようだお!       ちちちちょっとトイレ行ってくるお」 ξ゚⊿゚)ξ「え? ちょ…待っ……」 とか。 ξ゚⊿゚)ξ「ねぇブーン。今日バーボン行かない?」 (;^ω^)「ぁぅぁぅ…今日は用事があるから行けないんだお…」 ξ゚⊿゚)ξ「そう…」 (;^ω^)「じ、じゃあ……」 ξ゚⊿゚)ξ「……バイバイ」 とかとか。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):465 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:31:33 ID:Vwt9Fl94O| 喋り方もなーんかオカシイかったし。 まぁ普段から語尾に「お!」とか付けてて、変なのは変だけどさ。 ううん。そんな事じゃなくて、私と関わるのがイヤって感じだった。 何よ何よ。 言いたい事があるならはっきり言いなさいよ! って感じ。 放課後に何となく、繁華街をぶらついてみる。 当然一人だ。 ドクオはバイトがあるらしい。 ったく、美少女の誘いを断るなんて! だからモテないんじゃね? とはさすがに言わないが。 気の向くままにウインドウショッピング。 けど、何だか乗り気になれなかった。 可愛い服も、綺麗なアクセサリーも、私の機嫌を治してはくれない。 ξ゚⊿゚)ξ「つまんないな……」 小さくつぶやく。 もう帰ろう。 そんでお姉ちゃんと遊ぼうか。 そんな事を思いながら駅に足を進める。 と、ロータリーで知った顔を見つけた。 (*゚ー゚)(^ω^ ) ---- |BGCOLOR(AEEB9C):466 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:34:56 ID:Vwt9Fl94O| 楽しそうに話す二人。 しぃがブーンの肩を叩いて笑う。 傍目からは恋人同士に見えるだろう。 私は連環の計にかかったかのようにその場を動けなくなった。 ξ゚⊿゚)ξ(ブーンの用事って、しぃとデートだったんだ) 頭の中で言葉にしてみても、全然実感が沸かなかった。 二人はそこで別れるようだった。 しぃの迎えの車が止まっている。 手を振り合い、サヨナラした後もブーンはしぃの車が去って行く方向をぼんやりと見ていた。 別れを惜しむかのように。 私はきっと悲しかったんだけど、現実を受け入れられなかった。 ボーっとしていると急にブーンがこちらに振り向いた。 目が合ったその瞬間、ブーンはしまったという表情を浮かべる。 (;^ω^)「ツ…ツン……」 名前を呼ばれた気がしたが、空耳だったかもしれない。 私はブーンから逃げるように夢中で走っていた。 途中で人にぶつかったけど、謝れなかった。 気付いたら私はバーボンハウスの前に立っていた。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):467 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:38:21 ID:Vwt9Fl94O| (´・ω・`)「やぁ、ようこそバーボンハウスへ」 いつものようにお出迎えしてくれるショボン店長。 うるさいバーボンハウスの中でも、彼の声は通るから不思議だ。 この店に好かれているのかもしれない。 なんて、店に感情がある訳ないか。 とりあえず店長の様子は普通だから、自分が泣いていない事だけは分かった。 少なくとも外見はみっともなくはなってないようだ。 (´・ω・`)「今帰りのようだね。ブーン君は一緒じゃ――」 ξ゚⊿゚)ξ「店長!」 (´・ω・`)「ななな、何だい…?」 ξ゚⊿゚)ξ「……テキーラ出して」 (´・ω・`)「え? いや……」 ムカムカ。 ここでも一番聞きたくない名前を聞いてしまった。 最悪だ。 恨みを晴らすかのように、カウンターの椅子に荒っぽく座る。 椅子が悲鳴をあげても止めてあげないんだからね。 ξ゚⊿゚)ξ「はぁー……」 頬杖を付き、思わずため息をついてしまう。 結局ここに来てしまったのは、ブーンとの思い出がたくさんあるからだろうか。 そんな事を思って、また憂鬱になった。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):469 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:41:02 ID:Vwt9Fl94O| (´・ω・`)「どうぞ」 目の前にグラスが差し出される。 指先で軽く押し出すその仕草は本物のバーテンダーのようだった。 ξ゚⊿゚)ξ「これは…?」 (´・ω・`)「カクテル、と言いたいトコロだけどね。       カクテル風ジュースだよ」 店長の言う通り赤く染まった液体はお酒のようだった。 少しだけ口を付けて味を確かめる。 優しい味。 第一印象はそんな感じ。 ジュースが喉を通り抜けると、爽やかな香りだけが残る。 ξ゚⊿゚)ξ「ふ~ん」 気に入った。 この店でこんな物が飲めるなんてね。 (´・ω・`)「試作なんだけど、どうかな?」 ξ゚⊿゚)ξ「いいんじゃない? 美味しいわ」 (´・ω・`)「ありがとうございます」 わざと礼儀正しい言葉遣いをする店長。 その笑顔を見て、アイツとは違う笑い方だと思ってしまった。 心がドキンと跳ねたのをごまかすようにグラスを傾けた。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):471 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:43:35 ID:Vwt9Fl94O| ξ゚⊿゚)ξ「店長」 (´・ω・`)「ん、何だい?」 しばらくしてから私は口を開いた。 店長は私が落ち込んでるのを知ってるんだろう。 人の機微には聡い。 けど検索はしない。 ただ側で待っていてくれる。 店長はそういう人だ。 ξ゚⊿゚)ξ「私、避けられてるかも」 (´・ω・`)「そうなのかい?」 ξ゚⊿゚)ξ「だってそうとしか思えないんだもの」 (´・ω・`)「それは困ったね……」 店長の眉がショボーンとなる。 愛嬌のある、とはこういう人の事を言うのだろうか。 (´・ω・`)「ツンちゃん。もし、だよ?」 ξ゚⊿゚)ξ「はい」 (´・ω・`)「もし敵が全員伏兵デッキで来たらどうする?」 ξ゚⊿゚)ξ「え? えーっと、とりあえず探すかな…」 (´・ω・`)「けれど敵陣地のどこを探しても全然見つからないんだ。       さぁ、どうしてかな?」 今、三国志大戦が何の関係があるんだろう… しかも謎の問い掛け。 答えが分からず、降参した。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):473 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:46:37 ID:Vwt9Fl94O| (´・ω・`)「正解は、伏兵全員が城内にいた、だよ」 ξ゚⊿゚)ξ「……からかってるんですか?      そんなの有り得ませんよ」 (´・ω・`)「嘘のような本当の話さ。       ちなみにその時は見事に動揺して負けてしまったよ」 ははは、と自嘲する店長。 にわかには信じられなかった。 けどそれより気になるのは―― (´・ω・`)「この話の肝は決め付けてはいけない、というところさ。       伏兵だとしても、戦場にいないかもしれない。       カクテルみたいな見た目でも、お酒とは限らない。       そして……」 店長はそれだけ言って黙ってしまった。 私は避けられていないかもしれない。 店長はきっとそう続けるつもりだったのだろう。 ξ゚⊿゚)ξ「でも……」 (´・ω・`)「大丈夫さ。彼は君の事が好きなんだから」 ξ゚⊿゚)ξ「なっ…!! ななな何言ってるんですか店長!」 (´・ω・`)「ふふふ」 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):474 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:49:32 ID:Vwt9Fl94O| 笑いながら、指をさす店長。 顔を向けるとそこにはブーンがいた。 (;^ω^)「はぁはぁ…見つかって良かったお……」 ξ゚⊿゚)ξ「ブ、ブーン……」 ( ^ω^)「ツン、これ…」 がさごそ、と制服のポケットからビニールの包みを取り出し、私の手に乗せた。 開けると中からクマの人形が付いたストラップが。 ( ^ω^)「今日はホワイトデーだお」 ξ゚⊿゚)ξ「あ……」 3月14日。 すっかり忘れていた。 ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ…」 ( ^ω^)「どんなのがいいのか分からなかったから、       しぃちゃんに助けてもらったんだお」 もう一度、手の平のクマを見る。 何かのキャラなのだろうか。 爪から血をしたらせているのがクマの可愛さとミスマッチしている。 グロ可愛い、とかいうヤツだろうか。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):476 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:52:18 ID:Vwt9Fl94O| ( ^ω^)「そのクマは凶暴なんだお。       でも本当は優しいんだお!       ツンそっくりだお」 ξ゚⊿゚)ξ「……」 (;^ω^)「お……」 ξ゚⊿゚)ξ「……」 (;^ω^)「ツン……気に入らなかったかお……?」 ξ゚⊿゚)ξ「……」 (;^ω^)「……」 ξ゚⊿゚)ξ「ばーかばーか」 (;^ω^)「ぁぅぁぅ……何でだお……」 ξ゚⊿゚)ξ「こんなので喜ぶ訳ないじゃない」 (;^ω^)「……」 ξ゚⊿゚)ξ「罰として私と三国志ガチバトルしなさい。      でもアンタが勝ったら許さないんだから」 (;^ω^)「これがホントの罰ゲーム……」 ξ゚⊿゚)ξ「つまんないから」 (;^ω^)「ぉ…ツ、ツン待ってお!」 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):478 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 02:56:51 ID:Vwt9Fl94O| 後ろからブーンが追いかけてくる。 けど私はそのまま早足で歩いていった。 気を許すと顔がニヤけてしまいそうだったから。 そんな顔、絶対に見られたくない。 手の中にあるクマをキュッと握りしめる。 あーあ。 私ってこんなにコイツの事が好きなんだ。 ムカつくほどに、好き。 だから、携帯にストラップを付けた。 私の大事なものが、また一つ増えてしまったみたいだ。 ξ゚⊿゚)ξツンのホワイトデー 完 ---- |BGCOLOR(FFFFC0):480 名前:ゲームセンター名無し[sage] 投稿日:2007/03/15(木) 03:03:03 ID:Vwt9Fl94O| こんな時間にもかかわらず、支援ありがとうございました。 大戦ほとんど関係なくてゴメンナサイ…… 何となくホワイトデー話を書いてみたかったのです。 どうみても思いつきです(´・ω・`) 反省のために店長にオシオキされてくる…… ----

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