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|BGCOLOR(AEEB9C):597 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 22:37:15 ID:gcIhpYSP0| バーボンハウス内の熱気が次第に高まっていく。 長かった大会も後り3試合で優勝者が決まってしまうのだ。 参加者はもちろん、観戦者にも疲労が襲ってくるが、 そんな事よりも試合に対する期待の方が大きかった。 ( ゚゚∀゚゚)「……」 しかし次の試合に出る砕馬は正直なところがっかりしていた。 強い者と戦えると思い参加したこの大会だったが、 準決勝の相手はまだ5州の君主だったからだ。 ここで戦うにはどう見ても役不足と言わなくてはならないだろう。 それでもここまで上がってきたのだ。 技術的にはそれなりの腕を持っていると言える。 事実これまでのプレーで目を見張るようなものがなかった訳ではない。 しかしそれとてこれから成長するであろうという兆しにしか過ぎず、 準決勝に残れたのは組み合わせの良さと、大会に潜む魔物のせいだろう。 少なくとも砕馬はそう思う。 彼と戦う事は確かに楽しみではあったが、こんな形では望んでいなかった。 気が乗らない。 よしんば彼の実力が5州にそぐわないものだとしても、 客観的に考えて自分が負けるはずがない。 それほどまでにこのゲームは経験がものを言うからだ。 そして何より築き上げてきた自信がある。 しかし決勝戦では、相手がどちらであっても満足の行く戦いができるだろう。 一癖も二癖もあるグラサン。 征涼覇王であるシャキン店長。 そしてその先に待ち受けるエリア大会進出者たち―― 早くも砕馬の心は先を向いていた。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):599 名前:準決勝第一試合 間違えたかも……>役不足[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 22:44:26 ID:gcIhpYSP0| ( ^ω^)「……」 対するブーンはツンに勝った事で多少の自信をつけたものの、 それを上まる緊張感に襲われていた。 先ほど対戦したツンと同じ覇者と連続しての対戦となる。 称号が違うという事は、それだけで格の違いを表しているだろう。 未だ州であるブーンにとって覇者は目指すべき目標の一つだ。 その目標に達している砕馬と戦うのは、否が応でも緊張してしまう。 そんな相手と戦っても勝てるものか。 心の中で誰かがそう言った気がした。 さらに戦いの舞台が大会の準決勝であるという事も緊張を高める要因となっていた。 店舗大会とは言え、ここまで来てしまったという思いが少なからずある。 もし万が一次の試合に勝てば、その先は決勝戦だ。 負ける事を思い浮かべた後に勝利の望みを抱くのは何とも可笑しかったが、 その可能性を頭に思い浮かべるとブーンの思考はさらに回転数を落としていった。 少し体が震えているのが分かる。 自分の恐れを自覚すればするほど、体は硬くなっていった。 声を掛けてくれる友の声もあまり聞こえなかった。 ( ゚゚∀゚゚)(ブーン君のデッキは【UC程イク・SR張春華・R司馬昭・R杜預・SR曹操】か。      馬2枚、槍1枚、弓2枚、そして何といっても伏兵4枚が特徴か。      伏兵の配置はスタンダードに横に並べて、さらに開幕端攻めを警戒して下げ気味に、      といったところだろうな) 魏武デッキの強さは計略の効果時間の長さに、 1.5コストの低士気高パフォーマンスな計略が加わったところにある。 さらに伏兵に妨害も揃っているので呂布デッキにとっては少々辛いものがある。 しかし呂布デッキ使いだからこそ、その弱点も知っている。 彼がそれをどう防ごうとしてくれるのかがこの試合の唯一の楽しみ。 砕馬はそう思った。 残り時間を余らせてカード配置を終了させた。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):601 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 22:49:09 ID:gcIhpYSP0| ( ^ω^)(砕馬さんのデッキは【C阿カイ南・C周倉・UCロ植・UC公孫サン・SR呂布】       馬4、槍1だなんて何だか他軍とは思えないお。       あんなデッキと戦った事ないお……       全体的にいくら知力が低いからって、       こっちの妨害をどれくらい食らってくれるか分かんないお……       復活も多いから伏兵もあまり意味ないかもしれんお……       どうすればいいんだお……) 歩兵も象兵も入っていない呂布デッキは珍しいだろう。 そして教えからの天下無双は9.5Cという長さを持つので恐ろしい。 さらに白馬陣も巣で12.5C持つので侮る事はできない。 機動力に回転率、爆発力を兼ね備えたデッキと言えるだろう。 ブーンの頭の中でのシュミレーションでは勝ちパターンが思いつかなかった。 開幕の機動力が皆無であるブーンのデッキでは特に伏兵の配置に悩まされる。 さんざん悩んだ挙句、吹っ切る事が出来ないまま時間切れとなる。 そして兵法も時間一杯使って選択する事となった。 (´・ω・`)「じゃあ準備はいいかな?      覇業への道、若獅子の覚醒店舗大会準決勝第一試合、開戦!!」 片側だけ部隊数が少ないので一方的な優勢というのが戦場を見た第一印象だ。 しかしそこに潜む脅威を考えれば怖いのは大部隊の方だろう。 伏兵探しを失敗して開幕速攻カウンターを食らう、なんてのはざらにある話だ。 だからだろうか、砕馬は左端攻めの気配を見せつつも慎重にカードを動かす。 一方ブーンはそんな砕馬の動きをジッと見つめて、 杜預をせわしなく走らせながら伏兵を動かしていた。 戦況が動いたのは残り90Cを迎えるところだった。 ――師の教え―― >守りを固めよ ( ^ω^)「!!」 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):603 名前:準決勝第一試合 頼むぜ!![sage] 投稿日:2007/09/27(木) 22:52:27 ID:gcIhpYSP0| 砕馬軍の知力がそれぞれ+6され、さらに右側から敵の城へと向かう。 ブーンが伏兵部隊を向かわせていた方とは逆側だ。 焦るブーンをよそに、砕馬軍は安心して城を攻めることができる。 右から呂布・阿カイ南を攻城準備に入らせ、周倉で杜預を牽制する。 さらにロ植と公孫サンで伏兵から呂布・阿カイ南を守る壁を作った。 杜預で阿カイ南に城内突撃を試みるブーンだったが、 周倉の槍に惑わされて城内へと入ってしまう。 >粉砕せよ 呂布の声に続いて阿カイ南の攻城も成功し、約20%の城ダメが入った。 伏兵が呂布たちとは逆側に走っていた事を砕馬はこれで確信する。 そこから伏兵をこちらの部隊に当てようとするならもう数カウント必要だ。 敵部隊の誘導と牽制、端攻め技術、そして読みの正確さ。 そのどれを取っても今のブーンは砕馬には敵わない。 ( ゚゚∀゚゚)(ブーン君、やはり君と戦うのはまだ早かったみたいだね。      もう少し君が上手くなってから戦いたかったよ) 砕馬の顔は限りなく無表情だった。 見る人が見れば詰まらない試合だった事を嘆いているようにも見えただろう。 それを象徴するように、彼の心の中でいつもの奇声が発せられる事はなかった。 ( ^ω^)(…………何も出来なかったお…………) その時ブーンの手は完全に止まっていた。 砕馬の考えた通りにブーンは伏兵を横に並べた状態で、端攻め部隊に対応しようとしたのだ。 しかしまんまとおびき出されてしまった。 唯一まともに動ける杜預を出したところで直ぐに潰されるのは目に見えている。 かと言ってこのまま順番に伏兵を踏ませたところで大したダメージは期待出来ない。 師の教えは知力+6という効果で11C持つのだ。 効果が切れるのを待つという選択肢を取れば落城されかねない。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):605 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 22:56:48 ID:gcIhpYSP0| たった少しの攻防と計略を使われただけで、いとも簡単にやられてしまった。 いや攻防と呼べるようなものなど何も無かった。 まさに赤子の手を捻るがごとく、軽くあしらわれただけだ。 その事実がブーンに重くのしかかって、カードを動かす事が出来ない。 ここまで何も出来ないとは思いもしなかった。 勝てはしなくてもせめて善戦くらいはしたかったと思う。 これが州と覇者の違いか、と強く実感した。 ('A`)「ブーン!!」 その時、心臓が一際大きく跳ねた。 もし三国時代ならば義兄弟の契りを結んでも良いと思える人物。 その友の声はたった一言だったが、 そこには多くのメッセージが込められていた。 頑張れ、諦めるな、まだ序盤だろ、もっと落ち着け馬鹿―― いつもより少しだけ真剣な声で友が語りかけて来たのをブーンは感じる。 ( ^ω^)「……ドクオ」 名前を口の中だけで呼ぶ。 そう言えばドクオは砕馬に負けたのだった。 悔しそうにしていた彼の姿を思い出す。 ならば自分がドクオの仇を討とう。 そのような気概でこの試合に挑むはずではなかったのか。 彼の分まで頑張ると言ったのは自分ではなかったのか。 今更ながらにそう思う。 いや、まだ遅くはない。 最後まで何が起こるのか分からないのが三国志大戦だ。 計略一つで戦局が変わるのなら、こちらだって同じ事は出来るはず。 ブーンの手が再び動き出した。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):607 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 22:59:07 ID:gcIhpYSP0| ( ^ω^)(……やれる事をやるしかないんだお!!) 城門から煙が上がり、杜預が姿を現した瞬間にカットインが入った。 ――破竹の勢い―― 移動速度が3倍となった杜預が阿カイ南に迫る。 砕馬は当然のように周倉の槍を杜預に向けた。 城内突撃の体制にある杜預を迎撃しようと周倉を深く突っ込ませた時、 画面が暗転し、全部隊の動きが止まった。 >十面埋伏の計じゃ >思った通りよ 現れた伏兵は程イクと司馬昭の2部隊。 それを同時に踏んでしまった周倉は撤退してしまう。 知力がプラスされていても伏兵を2つも踏めば消し飛んでしまう。 複数の伏兵を重ねておくという技術は最近になって知られるようになったのだが、 ブーンは無意識にそれをやってのけた。 ( ゚゚∀゚゚)「!!」 砕馬は予想外の出来事に驚くが、 直ぐに建て直して何とかロ植と公孫サンが程イクの槍に刺さるのだけは避けた。 しかし更にブーンの奇手は続く。 阿カイ南に最短で杜預の連突が決められる頃、城から2つの煙が上がっていた。 1つは呂布の前から、もう1つは城門の脇から。 ( ゚゚∀゚゚)(曹操と張春華?! 伏兵を諦めて戻したのか!!) ---- |BGCOLOR(AEEB9C):611 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 23:04:10 ID:gcIhpYSP0| 4枚ある伏兵の内、2枚を城内へ入れるというのは中々出来る事ではない。 普通ならば後の為に残しておこうとするだろう。 しかしこの状況ではその判断は命取りとなる。 城の近くに伏兵を配置していた事がブーンにとっては幸いだった。 ( ゚゚∀゚゚)「ならばっ!!」 ――兵法MASTER――  ――他勢の大攻勢――   【増援】【正兵】 すかさず砕馬は兵法ボタンを叩き、自軍を強化する。 いくら相手が足掻こうとも、ここで殲滅出来ればそれでいいのだ。 最低でも足並みさえ崩してしまえば魏武デッキとて怖くはない。 ( ^ω^)(ここでしっかり対応すればまだ大丈夫だお!) 対するブーンも今は本来の動きを取り戻していた。 既に城ゲージは半分近く削られているが、もうブーンは諦めようとはしていない。 マウントを取るロ植と公孫サンに程イクの槍で牽制を入れ、 ビタ止めから乱戦に持ち込もうとされた時は司馬昭を壁にして槍を消させない。 そして呂布には曹操の乱戦と張春華の弓と杜預の突撃で対応する。 結果としてブーン側は曹操・司馬昭・程イクの撤退、 砕馬側はさらに攻城2発と呂布・ロ植・公孫サンの撤退という結果に終わった。 ブーンが何とか凌ぎきった事にギャラリーから安堵の息が漏れる。 ( ゚゚∀゚゚)(半分以上削っただけで終わったな。      戦意喪失したと思ったけど、あの動きからすれば持ち直したんだろう。      ちょっとは期待出来るのか……?      ちょっとだけ楽しみになってきた。      さぁ、次はどう守ってくれるんだ?) ---- |BGCOLOR(AEEB9C):615 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 23:08:06 ID:gcIhpYSP0| 砕馬は兵法を使って2発しか取れなかった事に少し消沈しながらも、 ブーンがキレを取り戻した事を喜んでいた。 少しだけ笑顔に変わった表情にそれが表れている。 砕馬にとっては格下であっても自分を脅かしてくれるなら大歓迎なのだ。 この調子ではブーンが奇跡的に勝つ事さえ望んでしまうかもしれない。 勝敗よりも興奮するような展開を砕馬は渇望しているのだから。 ( ^ω^)(半分以上削られたお。       でもこっちには幅広い計略と兵法がまだ残ってるお。       それにようやく杜預と司馬昭が覚醒するお。       素の武力差はどんどん無くなっていくんだから、       魏武と合わせれば何とかなるかもしれんお) 互いに復活待ちの状況でブーンはチラリと後ろを振り返った。 ('A`)「……」 先ほど声を掛けてくれたドクオがあからさまに安心した顔でブーンを見てくる。 コクリと頷き、礼を言う。 ドクオがいなかったらとっくに負けてたお、と心の中でつぶやいた。 そしてその隣にいる少女に目線を向けると、キツイ視線を返された。 ξ゚⊿゚)ξ「……」 何やってんのよ馬鹿、負けてるじゃない馬鹿、私に勝ったんでしょ―― と言いたいに違いない。 彼女の心の中は実はかなり素直で読みやすい。 少なくてもブーンにはだんだんと分かるようになってきた。 だからにこりと笑ってツンに返事をした。 ( ^ω^)(ツンの分も頑張るお) ---- |BGCOLOR(AEEB9C):621 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 23:13:13 ID:gcIhpYSP0| 時間にすれば数秒にも満たない時間だったが、ブーンにとっては十分だった。 そしてようやく働き始めた頭で考える。 勝利へ至る道を切り開く為の戦略を。 ( ^ω^)(士気はお互いに10過ぎ。       向こうは教えからの天下無双か白馬陣かお……       やってくる事は至極単純なんだって事は分かるお) ( ゚゚∀゚゚)(それしかない、と言われればそれまでなんだけどな。      計略の幅がないのは、どの呂布デッキにも言える。      だからどんなプレイングをするかが特に重要だ。      他のデッキ使いよりも白兵スキルはあると自負してもいい。      この俺の自信、打ち砕いてくれよ!!) ( ^ω^)「……」 1回目の覚醒タイムである66Cを過ぎ、 残りカウントが半分を越したあたりで両軍とも仕切りなおしとなる。 図ったように同じタイミングで戦場に出てくると睨み合いとなった。 砕馬は騎馬隊を中央付近で振り回し、攻めるタイミングをうかがう。 これほどの城ゲージ差があれば守って戦う方が楽なはずだが、 砕馬はそうしないようだ。 ( ゚゚∀゚゚)(押し切ってみせるさ。      それくらい出来なければ優勝出来ねぇよな) 対するブーンも自軍の部隊をせっせと動かす。 先ほどとは違い、その動きに迷いは見られなかった。 いや、違いはそれだけではない。 この時点で通常の試合展開ではあまり見られない事をブーンはやっていた。 それに気付けた観戦者がどれだけいたのだろうか…… ( ゚゚∀゚゚)(よし、もう一回師の教えを使ってコンボで攻め込むぜ) ---- |BGCOLOR(AEEB9C):626 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 23:16:53 ID:gcIhpYSP0| ――師の教え―― >守りを固めよ ( ゚゚∀゚゚)(張春華を潰して天下無双が理想的な撃破パターンだな。      つまり、まずは白馬陣だ。頼むぜ~公孫サンさん!!) 心の中で気合を入れてまさに赤ボタンを叩こうとしたその時、 砕馬は何か違和感を感じてボタンに触れていた手を止めた。 ( ゚゚∀゚゚)(……そういやハルカたんはどこに?) 敵陣地を見ると、立ち止まって弓を構えている部隊は1つしかなかった。 ブーンの弓兵は2部隊だったはずなのに。 よく見ると騎馬と槍に紛れるようにして張春華も移動し続けている。 それは張春華が計略を使うのにベストな位置取りをキープする為だったが、 砕馬はようやくその事に気がついた。 師の教えから白馬陣、もしくは天下無双に繋げたとしても 雲散されれば意味がなくなるどころか、武力差と士気差の両方がついてしまう。 ( ^ω^)(計略範囲は狭いけど、せめて呂布だけは絶対に雲散してやるお) ( ゚゚∀゚゚)(なるほど、これは良い動きだ。      けど天下無双はともかく白馬陣なら全ての部隊を雲散するのは不可能だ。      だから打ってもいい。打ってもいいが……      けどそれだけじゃ向こうは攻められないはず。      事実まだ攻めてくる気配はない。      という事はブーン君はまだ何かを狙ってる……) 砕馬の読み通りブーンの計画はそれで全てではない。 まだ相手の攻めに対応しただけに過ぎない。 ブーン側から攻め上がるにはまだ幾分準備が必要だった。 その準備とは雲散用の士気6を保持しながら魏武用の士気6を溜める事。 つまり士気が限界に達するまで時間を稼がなくてはいけない。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):631 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 23:20:53 ID:gcIhpYSP0| だから、その後展開はまだ分からないがとりあえず魏武を打つ、 という魏武デッキ使いにありがちな事が出来なかったのだ。 劣勢でありながら我慢するというのはなかなか出来るものではない。 ましてや長時間の効果を持つ計略を考えた時はなおさら打ちたくなるものだ。 ( ^ω^)(魏武の+3に兵法を加えて、なおかつ相手の決め手を防ぐお。       拮抗した状態で次の覚醒を迎えられればもっと有利になるお。       逆転するにはこれしか無いお!!) あらゆるシミュレーションを考え付くだけ考え付くし、 それに対する策を練り尽くし、勝った時のイメージを思い浮かべる。 ここに来てブーンの頭と腕は冴え渡っていた。 そこには緊張や諦めなどの余計なものは一切無かった。 彼を突き動かしているのはただ勝利へと向かう意志だけ。 ブーンは今彼が出来る限り最高のプレイをしていた。 ( ゚゚∀゚゚)(そうか! ブーン君はまだ魏武を使ってない!      だから魏武を狙ってる! 確かにそれは辛い!) 砕馬も即座に頭を働かせる。 魏武により武力が全部隊計算で+15、それが45C続く。 プラスして覚醒されれば全体強化の無い砕馬側に武力差を埋める手段がなくなる。 そして兵法が何か分からないが、再起以外で攻めに絡められるもの。 とすればこの時間稼ぎこそが砕馬の負けへのカウントダウンとなる。 それが分からない砕馬ではない。 ( ゚゚∀゚゚)(ウェッギャッビィィィイッ!!      さすがブーン君!! 見込んだだけの事h;かhsf@あうぇお) ブルッと身震いし、内心で思いっきり叫ぶ。 最後は最早言葉にならない。 試合前に抱いた思いはとっくに頭から追い払われていた。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):635 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 23:24:23 ID:gcIhpYSP0| これほど熱い戦略の読み合いは中々出来るものではない。 彼の中で相手を見る目が再構築される。 そう、ブーンは準決勝の対戦相手として相応しくあったと。 ( ゚゚∀゚゚)(ピピルピーwwww大会に出て良かった!!) しかし砕馬は興奮に酔いしれる体で一つの選択肢を手に取った。 直感で導き出した新たな答えは、呂布を程イクに迎撃させる事。 ( ^ω^)「!! 何だお!!」 迎撃の文字に続き、砕馬軍の騎馬隊突撃による大打撃の表示。 そして程イクの撤退。 ブーンにとっては予想外の展開。 そこに間髪を入れずにカットイン。 ――天下無双―― >愚か者共……!! ブーンは程イクがあっという間に潰された事に呆然としながらも、 天下無双が打たれた段階で魏武の大号令と魏軍の大攻勢を使用する。 コンボを止める事を第一に考えていたブーンにはそれが精一杯。 しかし張春華の雲散霧消は呂布が近すぎて打てない。 そしてそれを悔やむ暇もなかった。 ( ゚゚∀゚゚)(まああああああああ!!) 対してテンションがマックスに跳ね上がった砕馬は夢中でカードを動かし、 手始めに天敵である張春華の首を方天画戟で刎ねた。 雲散する必要性の為、戦線に近い位置に張春華がいたのがあだとなった形だ。 武力24の「武の化身」を前にブーン軍の抵抗時既に遅し。 その後は多くを語るべくもないだろう。 ---- |BGCOLOR(AEEB9C):640 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 23:28:51 ID:gcIhpYSP0| >フハハハ、我に敵無し!! (´・ω・`)「砕馬君主の勝利!!」 短期集中決戦こそが魏武デッキの最大の弱点である。 最初からそれを念頭に置いていた事と、とっさの判断力。 それが残り20Cを残しての砕馬軍の落城勝ちとなった要因だろう。 湧き上がる拍手の中、砕馬はブーンの所へ向かった。 ( ゚゚∀゚゚)「勝っちゃったね」 砕馬は自慢でなくそう言う。 まだ試合の興奮が抜けず、ただ起こった事を素直に言葉にするしか出来なかったのだ。 ( ^ω^)「負けましたお……あそこで突っ込んでくるなんて……」 ( ゚゚∀゚゚)「けど、ブーン君のデッキが司馬昭でなく司馬師だったら、      もしくはもっと違うデッキ構成だったら、      兵法が連環だったら、      まさかの戦略に対応出来る腕があったら、分からなかった。      仮定はいくらでも――」 ( ^ω^)「……」 ( ゚゚∀゚゚)「……楽しかったよ。ありがとう」 砕馬は言葉を切り、ブーンと握手をしてその場を離れた。 負けたショックからか、もしくは白熱した試合に頭が空っぽになったからか、 彼の反応がとても薄かったからだ。 しかし砕馬はそれを悪くは思わない。 ブーンの目はしっかりと砕馬を見ていたのだから。 ( ゚゚∀゚゚)(若獅子の覚醒とは良く言ったもんだな……) 仲間に取り囲まれるブーンを見ながら、また戦える日を楽しみにする砕馬だった。 ---- |BGCOLOR(FFFFC0):644 名前:準決勝第一試合[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 23:38:31 ID:gcIhpYSP0| \(^o^)/終わったよー 31個もの支援大変ありがとうございました~支援オオスwww 言葉足らずの箇所があり展開が伝わったかどうか不安ですが、 楽しんで頂けたなら幸いです。 そしてようやく大会も終わる事が出来るようです。 いち合作参加者として長引いてしまった事をお詫びを申し上げると共に、 残り試合投下の際も皆さんの支援を頂けるようお願いしたいと思います。 それではまた~( ^ω^) ----

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