124 名前:DQN、その変貌1/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:24:57 7HcEHko3 |
(#゚д゚)「ちくしょう、カードを奪われてからろくなデッキができねぇ・・・
初心者でも狩るかな。」
君主カードを挿入して300円を投入。全国対戦を選択する。
将にそのときだった。
ズルッ
(#゚д゚)「店内対戦になっちまった!!」
手が滑ってボールを転がしてしまい、カード引きという観点では非効率の店内対戦を選んでしまった。
しかも君主カードが一州だったので、退屈なCPU戦が待っている。
(#゚д゚)「ろくなことがねぇ・・・!!」
バンバン!!
台を親の仇のように殴打するDQN。周りの視線が注がれる。
125 名前:DQN、その変貌2/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:25:52 7HcEHko3 |
(#゚д゚)「退屈だ・・・」
弱いCPU。腹立たしくカードを操作するDQN。
バァーンッ
【挑戦者あらわる!!】
(#゚д゚)「あぁん?・・・まあ退屈しのぎにはなるな。」
敵軍:覇王
(# д ) ゜゜「ちょwwww」
辺りを見渡すと端のサテライトに座っている君主らしい。取り巻きと共に、
こちらをニヤニヤと眺めている。
勝負はあっけなかった。
敵軍に【暴虐なる覇道】で試合開始からわずか20cほどでDQNが落城してしまったからだ。
126 名前:DQN、その変貌3/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:26:27 7HcEHko3 |
(# д )「・・・・・・・・・・・・・」
うなだれているDQNに近寄る覇王と、その取り巻き。
「正直、ウザいから消えろ。」
覇王がこちらを蔑むような目でタンカを切った。
もちろん熱くなりやすいDQNが見過ごすはずがない。
(#゚д゚)「なんだと・・・ッ!!」
「前々からてめぇが台BANしたり、鮫したり、恐喝まがいのことしてる
のに腹が立ってたんだよね。迷惑だからさ、これを機に引退してくれ。」
(#゚д゚)「そんなの俺の自由だろうが!!」
「決まりごとを守った上に自由があるって、ママンから教わらなかったのか?
お前の行為に迷惑している人たちの権利や自由は無くてもいいってのか?」
(#゚д゚)「くっ・・・てめぇ、やんのか!?」
「お前馬鹿か?論戦で勝てないからって暴力に訴えようなんてガキ以下だ。
それに複数対一人じゃ、結果は火を見るより明らかだろ?」
それに続いて、取り巻きたちが囃し立てる。
『馬鹿にきまってるじゃんwwww行動からしてwww』
『救いようがない馬鹿とはこのことだなwwwww』
『誰か水鏡先生呼んで来いwwwww』
128 名前:DQN、その変貌4/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:27:24 7HcEHko3 |
(#゚д゚)「ちくしょう・・・」
結局、失意のまま帰宅したDQN。引退を考えた。しかし、このまま引き下がるのは
腹に据えかねる。
(#゚д゚)「一泡拭かせてやらねぇと気がすまねぇ・・・!!」
こ の 日 か ら D Q N は 変 貌 し た !
台BANは止めた。鮫もやめた。他人とも友好的に振舞った。
なによりテクニックを磨いた。雨の日も、風の日も、今までとは異なるゲーセンに通った。
浪費するために足まめに通う姿に、誰も彼に賞賛を贈らないだろう。しかし、
それでもDQNは前向きに行動した。金がなければ、死ぬほど嫌いだった労働もした。
そこでも目上の者には敬意をはらい、誠実な行動に努めた。
するとどうだろうか。
ゲーセンで知り合いが、友人が
バイト先では先輩が、同僚が、
できた。
そして、ついに彼は覇者になった。その時の友人たちの賞賛が心地よかった。
131 名前:DQN、その変貌5/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:37:13 7HcEHko3 |
機 は 熟 し た
今こそあの忌まわしい記憶を、掘割に沈めるときがきた。
(#゚д゚)「今、暇か?」
DQNはいままでホームだったゲーセンで、例の覇王に話しかけた。
『こいつまだやってたのかwwww』
『ワロスwwwwwwww』
取り巻きたちが爆笑する。じっとこらえた。
「・・・何か用か?」
(#゚д゚)「リターンマッチがしたい。」
「断る。」
(#゚д゚)「頼む。」
「弱いものいじめは趣味じゃないんでな。」
(#゚д゚)「じゃあ、マッチじゃなく、レクチャーでもいい。」
根気強く粘った。今までなら激昂して話にならなかっただろう。しかし、この何週間かで
DQNは【我慢】を知った。それは人生を左右する成長なのかもしれない。
「わかったよ。やればいいんだろう。」
戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。
132 名前:DQN、その変貌6/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:38:49 7HcEHko3 |
(#゚д゚)軍:SRカク SR関羽 SR張遼 SRホウ徳
敵軍:SR董卓 R趙雲 UC周倉 馬騰 UCスウ
------------|----|--------------
櫓 櫓
(ス) 周趙
董馬
------------------------------
張
ホ関
櫓 櫓
(カ)
------------|----|--------------
敵軍は伏兵を暴こうと董卓、馬騰、UCスウを先頭にラインを上げていく。
一方DQN軍はカクのラインのみを上げて防戦の態勢。
馬騰が櫓に衝突した瞬間に騎馬三部隊の突撃をお見舞いする。なすすべなく撤退する
馬騰。しかし、張遼が董卓の突撃を喰らい、兵力を20%ほど削られる。
133 名前:DQN、その変貌7/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:40:16 7HcEHko3 |
ジャーン、ジャーン
>んー快感
(#゚д゚)「くっ・・・」
張遼がスウの伏兵を踏んでしまい、瀕死に。後続部隊の槍撃により撤退に追い込まれる。
DQN側は迎撃を避け、槍部隊と乱戦するも、
>兵法マスタァァァァーーープラス外伝!!
増援の法+士気+士気
【英傑号令】
暴 虐 な る 覇 道 !
>命を捨てて骨と化せぃ!!
(#゚д゚)「・・・・・」
『詰んだんじゃねぇーのwwww』
外野がうるさい。しかし、こんなシチュエーションは覇者に上り詰めるまで山ほどあった。
攻城に来る敵軍。
------------------------------
(カ)
董趙
ホ 関ス 周
------------|----|--------------
134 名前:DQN、その変貌8/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:41:25 7HcEHko3 |
(#゚д゚)「なめるなよ!!」
兵法マスタァァァーープラス外伝!!
神速の大攻勢+増援+士気
DQNはホウ徳を敵軍の城門へ。関羽をスウの攻城妨害へ向かわせる。
敵軍は董卓を攻城妨害へ向かわせ、趙雲をマウントに据えた。
>ジャーン、ジャーン
>まずは奇襲成功
『なにぃぃーーーー!!』
敵陣から阿鼻叫喚の声がする。董卓がカクを踏んだのだ。
乱戦しているうちにホウ徳は城門へ。その間に周倉の攻城が入る。
『しかしたかが馬の攻城だから大丈夫なんじゃね?』
そんな声が聞こえた。
(#゚д゚)「ゴシゴシ、ポチッ」
【特攻】
特 攻 戦 法 !!
『な、なんだってーー!!』
135 名前:DQN、その変貌9/9 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:42:28 7HcEHko3 |
>攻め落とせー!
ホウ徳の攻城が入る。突撃合戦では伏兵ダメージの恩恵でカクが勝利し、自城の攻防では瀕死ながらも
関羽がスウを撤退に追い込んだ。その間に張遼が復活し、攻城妨害へ。相手側も馬騰が復活し攻城妨害へ。
周倉は逃げ切れずに撤退。ホウ徳は命からがら帰還に成功した。仕切り直しとなる。
(#゚д゚)軍:城ゲージ53% 士気6
敵軍:城ゲージ36% 士気6
残り60カウント
試合の大勢は決した。暴虐を使おうにも、序盤の【特攻戦法】の城ダメージが響いて
敵は【暴虐なる覇道】を使うことができない。少人数に掛ける手もあるが、
それでは【離間の計】の後がけで、なんとかなってしまう。
残りをしのぎきったDQNはみごと勝利を勝ち取った。
142 名前:DQN、その変貌 試合後 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:50:55 7HcEHko3 |
沈黙する敵陣営。そこに近づきDQNは話しかけた。
(#゚д゚)「これはレクチャーだ。勝敗は関係ない。これは今、引いたカードだ。
まだ空けてないからもらってくれ。講習代だ。」
あっけに取られる覇王と、その取り巻き。
「なぁ、あんた。」
「よかったら、俺のチームに入らないか?」
おもむろに覇王が言った。それは認められた証なのだろうか。
DQNは微笑を浮かべながら答えた。
(#゚д゚)「悪いな、俺は馴れ合いには興味が無いからな。」
一人去るDQN。いや、もうDQNと呼ぶべきではないかもしれない。
彼の後姿には、えも言えぬ満足感があふれていた。
(#゚д゚)「次は( ゚∀゚)との再戦かな。そして最後は(´●ω●`)だ。」
-終-
143 名前:DQN、その変貌あとがき 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 16:54:19 7HcEHko3 |
いつもやられ役のDQNの成長と、再戦をかかせていただきました。
やられ役がいなくなってこまる
という意見がありましたら、黒歴史にしていただいて結構です。
支援していただいたみなさんに感謝します。
ではノシ
146 名前:ゲームセンター名無し 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 17:00:58 1vLcqL/H |
いあいあ。良作だと思います。
辛酸・苦渋からまっすぐな努力で這い上がるのはDQNといえど美しいものです。
(リアルDQNはそうならないからこそDQN…)
黒歴史になぞせず、最後の最後で顔文字変えて、
「いや、もうDQNと呼ぶべきではないかもしれない」ってつなげて、
(*´д`)な顔にでもして、今存在するDQNとは別人とするシメにするのはいかがでしょう?
でないとこれからDQNの人がいなくなっちゃうw
148 名前:DQN、その変貌あとがき 本日のレス 投稿日:2006/08/08(火) 17:05:10 7HcEHko3 |
>>146
では最後に
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(#゚д゚)「おっと、これはもういらないな」
( ゚д゚)ノ ミ#
(*゚Д゚)
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を付け加えていただきたいです。機会がありましたら( ゚∀゚)編も
執筆したいと思います。では
最終更新:2006年08月09日 20:09