125 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 21:14:12 ID:ajo/tnzN0
久しぶりに投下。

( ´_ゝ`)「ふぅ~…… ようやくノルマを達成したぜ……。」
2009年1月。
兄者は今まで務めていたバイトでの働きが認められ、正社員となっていた。
大不況のさなかの異例の昇格の先に待っていたのは、強烈な仕事の数々だ。
( ´_ゝ`)「……俺が正社員になって半年…、
リーマンショックでうちの会社も大ピンチだった。」
が、それも今は昔。
兄者や従業員達の働きのお陰で、会社はようやくピンチを脱出したのだ。


126 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 21:21:43 ID:ajo/tnzN0
(0W0)「兄者君、お疲れ!」
( ´_ゝ`)「おお、オメガ店長、お疲れ様です。
(0W0)「最近はきつかったけど、ようやく明日からは通常運行だ。
…全く、いつイジェクトするかひやひやもんだったぜ!!」
(;´_ゝ`)「……アルバイトが二人、ドタキャンというイジェクトしましたがね。」
(0W0)「……まぁ、そんな地獄も明日で」

終わりだ、と言う前に、店の中に電話の音が響き渡る。
オメガ店長は驚きながらも受話器を手に取った。
そして、大声を上げながら会話をし、やがて先ほどまで兄者と冗談を言い合っていたのが嘘のように、真剣な表情となる。
(0W0)ノ←真面目な表情「兄者君、悪いニュースだ。
どうやらもう一仕事しなければならないらしい。」
(;´_ゝ`)「うぇ!? マジですか!?」
(0W0)ノ「……兄者君は、確か三国志大戦のプレイヤーだったよね?」
(;´_ゝ`)「ええ、最近はあまりプレイできませんでしたが。」
(0W0)ノ「実はね…… 今回 その取引先と三国志大戦をプレイしてほしいんだ。
所謂接待三国志だね。」
麻雀やゴルフが接待に使われているのは兄者もよく知っていたが、
まさか自分の趣味がそれに使われるとは。
(0W0)ノ「レッドクリフの影響かね?
……まぁ、俺はナムコのゲームしかしないから三国志はノータッチなんだ。
と言うわけで今回の取引先とゲームをプレイし」
( ´_ゝ`)「手を抜いていると気付かれないように負けるという事ですね?」
負けるのには慣れているし、兄者の飛天は事故が多い。
多少難しいが……と考えている兄者に、意外な言葉がかけられる。
(0W0)ノ「……いや、完膚なきまでに叩きのめしてほしい。」


128 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 21:30:17 ID:ajo/tnzN0
後日
(´・ω・`)「やぁ、ようこそヴァーヴォンハウスへ。
このSRレナスはサービスだから(ry」
( ´_ゝ`)「……ロードオブヴァーミリオンに嵌り過ぎですよ。」
(´・ω・`)「でも僕は悠久の車輪派。
でもでもプレイヤーが少なすぎて泣きたくなる。」
与太話をこれまでにし、兄者が店長に事情を話す。
(´・ω・`)「なるほど~ …… にしても、大変だね。」
( ´_ゝ`)「そうですね……、俺の腕で出来るかどうか。」

今回の話の詳細は、こうだ。
兄者の会社の取引先の企業は、最近、社長が変わった。
もうすぐ60歳になろうかという男から、30代になったばかりの若い男に変わったのだ。
しかし、その社長は社長に就任するなり、「不景気」を理由に大量の人間を切り出した。
それだけでなく、残った人間にもサービス残業を強制し、更に病気になっても休暇を認めないなど…とにかく酷い状況だ。
しかし社長は、「すべてが思い通りになる。」と思いこんでいる故、他人の言葉に耳を貸さない。
( ´_ゝ`)「その社長の接待か……。」
(´・ω・`)「確かに、その社長はよく見るね。
……サブカ大量生産の狩りではあるが、なかなかの腕である事も間違いない。」

数時間後。
明らかに「社長です。」という格好の、多少メタボな男が現れた。
社長「……ふん、相変わらず汚い店だな。
まぁ、他の店よりは幾分かマシですがね。」
(´・ω・`)(第一声がそれかよ…)
店長の名誉のために言っておくと、バーボンハウスはこれでもかと言うほど清潔なゲームセンターである。


129 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 21:38:58 ID:ajo/tnzN0
社長「まぁいい。 んで、エスココ社の対戦相手はどいつだ?
まぁ、どんな奴がこようと、僕が負ける筈がないがね?
僕はね、あの大紅蓮疾風にも勝ったことのある男なんだ。」
傲慢な男。
この男を負かせることで……、「前社長」が新たに設立した会社とのパイプが取れる。
そして、あと少しすれば労働組合等に潰されるこの会社の為に、兄者の会社が尽くす事も、無くなる。
( ´_ゝ`)「私になります。」
会社を救えるのは君だけだ。
こう言われてプレッシャーを感じない人間はいないだろう。兄者は多少こわばっている。
(;´_ゝ`)(ちくしょ!なんで会社の中で俺しか大戦しないんだよ!
確かに50人程度の小さな会社だけど!)
そんな兄者に、社長は壊れたように笑いだす。
社長「はははははは!! なんだこのだっさいやつ!!!
おたくか? おい?おたくかぁ!?」
社長の中では、「オタク」というのは悪口らしい。
しかし、明らかに他人を馬鹿にしたこの男を見て… 兄者のプレッシャーは、熱意に変わった。
( ´_ゝ`)「……… 口でなら何とも言えますよ。
俺はお前を、 飛天デッキ で倒す!」
社長「飛天? ああ あのおたくが好きそうな 槍にズバズバ刺さるデッキか!!
ひはははは!! そんなに刺さりたいか!! マゾめ~!!」
確かにマゾであるが、そんな事はどうでも良い。」
社長「…口の利き方に気をつけろ。
僕の会社は、おまえの会社をつぶすことだって―」
(´・ω・`)「はいはい、喧嘩するならよそでして。」
社長は 「ふん」と鼻で笑いながら、側近を呼び出しデッキを構築し始めた。
( ´_ゝ`)「……すみません店長。」
(´・ω・`)「気にしなくていいよ。君が言わなくても僕が怒っていた。」
けど、まんまと他人の挑発に乗るのは大人の反応じゃないよと論しながらも、店長の表情はどこか嬉しそうだった。


130 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 21:50:59 ID:ajo/tnzN0
社長「出来たぞ。早くしろ。」
( ´_ゝ`)「こっちも準備は出来ている。」
社長「おい店長、何故フリーゲームにしない。」
(´・ω・`)「いやー僕も商売でしてね~。
余り我がまますると、僕も脅迫罪で訴えるしかなくなりますよ。」
社長は舌打ちしながら、300円を台に入れる。
兄者もそれに続き、300円を投入。
お互いに店内大戦を選び、既にレベルがMAXになっている軍師カードイベントを飛ばし、お互いのデッキが表示された。

兄者 UC蔡文姫 UC楽進 UC皇甫酈 SR献帝 R劉備 SR司馬懿
社長 UC法正 UC張飛 UC関平 R張苞 C麋芳&士仁

(´・ω・`)「どう考えてもメタです、本当にありがとうございました。」
社長「ふふふふ、飛天だっと宣言したのがいけなかったようだね!
お陰で楽にメタデッキを組めたよ。
まぁ、君が嘘をついて別のデッキを使ったところで、僕はこのデッキで勝利できるがな!」
(´・ω・`)(良く言うよ、ずっと側近にこちらのデッキを探らせていた癖に。)
二人は奥義を選択し、カードの配置を済ませた。

『帝! 帝!!』
『どうした、劉備殿』
『それが…… 張飛に似た男が軍を組み、こちらに向かっているとの事!!
どうしましょうか!?』
『落ち着け劉備殿。大丈夫だ。 今我が方には皇甫酈殿がいる。
それに、偶然通りかかった軍が私達を援護してくれるという。』
『援護 偶然? ……帝! お人よしにも程がありますぞ!
あの「シバイ」という男は、明らかに帝に恩を売ろうと!』
『それでも「今は」味方には変わりない。 ……敵は近いのだろ?
こんなところにまで攻め込むとはかなりの軍だ、気を抜くな。』

そして戦いの火蓋が、切って落とされた!

131 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 22:02:40 ID:ajo/tnzN0
兄者の布陣は、柵を持った献帝を右端にし、それを他の武将が守る形に配置。
皇甫酈のみ遊撃の為左側に配置している。
対する社長の布陣は…性格の割には慎重な、城門の前にズラリと整列している状況。
( ´_ゝ`)(……右か左に伏兵だが…。)
兄者デッキで知力の低い武将は、1コストの二人だけ。
総武力が低いので多少つらい状況だが、逆に言うと、武力の高い劉備や司馬懿は伏兵を踏んでは落ちない。
( ´_ゝ`)(とりあえず今は考えないようにしよう。)
兄者は弓兵の献帝を前に出し、弓を射撃させる。
敵は全員槍兵だ。弓でけん制すればなだれ込む事はないだろう。 献帝も募兵持ちなため、多少のダメージなら耐えられる。
( ´_ゝ`)(……劉備と献帝でラインを上げて、敵が車輪を打てば司馬懿で妨害、
別のを打てば司馬懿で強化……。
その後敵をボロボロにした後飛天を舞って 挑発を使わせて士気を削りつつ、牽制しつつ勝つ方法が一番か。)
正直に言って、弓主体の飛天以外では、車輪号令に勝つ方法はない。
それこそ雲散をしたりしなければ勝てない。
……だが、勝てなければ勝負しなければいいだけの話だ。
( ´_ゝ`)(序盤にどれだけ削れるかだな。)

『これが我が将軍殿のお考えだ。』
『なるほど、流石仲達殿だ。
…… しかし、逃げ惑わなければならないなど、この楽進、一生の不覚だ。』
『なぁに、こちらは献帝様のみ守り通せば良いのだ。』

132 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 22:10:17 ID:ajo/tnzN0
兄者が弓と槍で牽制しつつ、士気を5溜めた……、
刹那だった。
……今思えば、他人を見下す癖のある社長が、正々堂々とした戦法を取るわけはないだろう。
側近以外にも、社長の仲間がいた。
後ろから大柄の男が近寄り、蔡文姫に触れる。
( ´_ゝ`)「っ!?」
兄者が戸惑うのと、赤いボタンが押されるのは同時だった。
大柄の男はそのまま店の外まで逃げだし、そして側近は…… 飛天の舞を舞わせた後、社長の後ろについた。
そして一言。
「失礼、私は転んでしまう癖があるのです。」
社長「おおお!! 槍に刺さるために舞い始めるとは、頭がおかしいようだな!」
白々しいにも程がある。

『……「シバイ」殿!! やはり貴方は…敵か!?
いきなりお前の所の女官が舞い始めたぞ!!
確かにわれらの速度は上がったが、このままでは帝が串刺しになる!!』
『慌てるな劉備殿。これは敵の策略だ。』
『いいや帝!この男は帝を殺そうと。』
『慌てるなと言っておる。どうやら向こうはずいぶん姑息な手を使ってきたようだ。
敵に槍はいない、舞うなら今ですよと、姫をちょろまかしたのだ。
……いや、無理矢理舞わせた、とも言うかもしれない……。』
『しかし!』

( ´_ゝ`)(…… くそっ!!)
蔡文姫が舞い始めた場所は、柵とちょうど重なった場所。
この状況では柵はあまり意味を為さないだろう。

133 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 22:23:14 ID:ajo/tnzN0
そして、敵の法正が、自身の伏兵を解除してまで車輪の指揮を行う。
『……若き日の劉備殿、許せ!!』
軍師の声一つで、他の槍兵は槍を回しだし、
……飛天の舞で制御が利かない兄者軍を追い詰める。
( ´_ゝ`)(士気は当たり前だがない………。)
献帝が弓矢で攻撃するも、敵の勢いは衰えない。
更に状況は悪化した。
『へ!! …お前のその顔、面白いな?』
『そうだな面白いな!! ひげを生やすともっと面白いかもな!!』
『……くっ! その侮辱を後悔させてやろう。貴様らの命でな!!』
麋芳&士仁が挑発を繰り出したのだ。
幸いにも部隊が散っていたので楽進だけが被害にあったが、しかし武将が一人減ってしまう事には変わりない。
『くっ!……くそぉ!!』
大車輪に飲まれた騎馬部隊は、紙切れのように脆かった。
( ´_ゝ`)(ちっ! ……仕方ない 劉備以外は全員退かせる!)
動くだけで刺さる騎馬部隊は全員下げ、姫の前に槍を置く。
だが、敵は飛天を止める気が無いらしく、それを無視して槍兵全員で城門に張り付いた。
その後ろには、法正が突撃の構えを取る。

と同時に、車輪の効果が切れる。
( ´_ゝ`)(今だっ!)
兄者は下げていた騎馬部隊を、手薄な「蔡文姫ゾーン」から出撃させる。
出ていた劉備はそのまま法正の牽制。
そして、姫の近くから献帝の射撃。
『くっ! ……くそっ!!』
突撃と射撃で、一番右端にいた関平が吹っ飛ぶ。
続けて城門にいた張飛に2人が突撃し、司馬懿だけが離れる。
『お前は胡散臭いが、実力は本物みたいだな、後は任せたぜ!!』
張飛に皇甫酈が張り付き、攻城ゲージをギリギリのところで止める。
その隙に、武力の高い司馬懿が連続突撃をかまし。
『……兄者!! すまねええ!!!』
張飛を撤退させた。

134 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 22:39:00 ID:ajo/tnzN0
『やばいぜ!! このままじゃ俺たちもやられちまう!!』
『ちっ! …一度引くぞ!!』
だが、張苞と麋芳&士仁の攻城を許してしまう。
計4発。 騎馬だけでは取り戻すのは難しいだろう。
( ´_ゝ`)(この隙を逃がすか!)
兄者はすかさず司馬懿の計略を全員に掛ける。
そして献帝を自城の守りに回し、武力の上がった味方部隊が敵城めがけて突撃する。
……が。
『おっと!そうは問屋がおろさないぜ!!』
またしても麋芳&士仁の挑発、引っかかったのは劉備だ!
しかし今度は武力差もあり、迎撃ダメージはあまり入らなかった。
『……わが身はともかく、帝を馬鹿にした罪、償ってもらおう!!』
『くっ! 退くぞ!! 十分兵力は減らした!!』
劉備はそのまま麋芳&士仁を撤退させるも、同時に自分も撤退する。
( ´_ゝ`)(復活させておくか!)
『劉備殿、新たな兵を用意しておいた、急場凌ぎだが。』
『…ありがとうございます帝。しかし、ここは更に兵を補充します。
………できれば、兵たちを犠牲にはしたくはありませんが。』
『何かを得るためには何かを捨てなければならない。……非情とは、辛いものだな。』
撤退した劉備が復活し、国力ゲージが上がる。
敵は張苞だけ、そしてその張苞も城の防衛に行く、そう踏んだ兄者は、献帝も攻城に加えさせる。
相手は必死に防戦するも、一人ではどうにもならず……かなりの逆転を許してしまう。
『……今は「帝」の為と言わしてもらおう! 全軍突撃だ!!』
『司馬懿殿。 それは、次に現れる時は敵…という事ですか?』
『ハハハ、それがわかっていながら私の横に付くとは…、噂以上の御方だ。
…だが、それもこれも、この戦いが終わってからだ。』
騎馬と弓の怒涛の城攻めに、敵の社長は、声に出さずとも明らかに狼狽している。
冷静さを失ったのか、張苞は攻めも守りもせず、ただ蹲っていた。
『……くっ! 命令が来ないことには動けねぇ!! どうなってるんだ!!』
ただ彼はその場所で槍をぐるぐる回していた。

135 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 22:48:51 ID:ajo/tnzN0
(´・ω・`)(……プレイングスキルはともかく、精神力と攻めへの大胆さは、明らかに兄者君の方が上だね。
しかし……あの社長は「卑怯」だよ。……まぁ、目には目を、だけどね。)

敵城から煙が出たのを気に、兄者軍は一度軍を引く。
…だが、攻めすぎがたたって、皇甫酈が撤退する。
……しかし、敵は一向に攻める気配を見せない
( ´_ゝ`)(国力ゲージを貯めるか。)
士気があふれそうなので、献帝の計略を使用し、国力ゲージも上昇させる。
……それでも攻める気配はない。
( ´_ゝ`)(……士気を貯めているのか? それとも……また何か、「姑息な手段」を考えている?)
また士気が溢れそうになったので、打ってでることにした。
兄者は 皇甫酈の計略を使用し、彼を先陣に攻める。
……と、後ろで大きな音がした。
(´・ω・`)「遅いね! ……なるほど、今度は実力行使で来たか?
残念だけど、僕の家で暴力行為はさせないよ?」
社長「何やってんだよ!!! 僕が負けて良いのか!!?
さっき相談したみたいにしてみろよ!!!」
( ´_ゝ`)(なるほど、士気が溜まっても攻めなかったのは、悪だくみしていたからか。)
ヒステリックな悲鳴を上げながらも、社長は再び全軍を出撃させる。
兄者はそれを見て全軍を引き上げさせた。 ……劉備以外を。
『帝!? ……くっ!! まさか「シバイ」に騙されて!?」
敵に蹂躙された劉備は一瞬にして撤退。
社長「見てろよ!! 僕は……最強最高の人間 いや 神なんだー!!!!」
社長はそう叫びながら、赤いボタンを「パンチ」した。
法正の車輪の指揮で、全員が回り出す。
……兄者はそれを見て、「皇甫酈以外」を 自城ギリギリまで引かせる。

137 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 22:58:02 ID:ajo/tnzN0
そして「皇甫酈」は自城の中に入れる。
社長は雑魚一人などどうでもいいという具合に、全軍を城に張り付かせる。
司馬懿の計略は、広がっていて効果的ではない。
そして楽進、司馬懿、献帝の兵力が危なくなる。
( ´_ゝ`)(…… だが、おれの勝ちだ!!)
兄者は青いボタンを押す。
すると郭図の顔が映し出され、味方の兵力が回復した。
……そして続けて、赤いボタンを押した。

『劉備殿! 先程お主が撤退していた場所に行くのだ!!』
『…「シバイ」殿!? どういう事ですか!?
確かに敵の城は今は手薄ですが、私一人ではどうしようもないですよ!』
『はははは!劉備殿、お主まで私の計略にかかってどうするのですか?』
『……な、バカにして!!』
『世の中には、「死んだふり」が得意な奴らもいるんですよ?』
『……帝!?』
『そうさ、帝を守るために、弱くてすぐに死ぬ雑兵の振りをした「精鋭隊」
…それが、先程お主が連れて行き、敵陣に一緒に突っ込んだ兵士だ!!
さぁ、お主の大好きな「帝」が告げておる、あそこへ行けと!』
『……「司馬懿」殿。 なんという知略だ。
……私も、貴方のような軍師がほしい……!!』

兵力回復で時間を稼ぐ。敵の車輪が切れる。
復活した劉備が、「飛天」に乗って、敵陣へ突撃する。
敵の遅い槍兵では、その劉備を止めることはできない。
司馬懿が邪魔をする。楽進が邪魔をする。皇甫酈が城から出て、身を投じて城攻めを封じる。
『……後の世の事は任せましたよ、劉備』
献帝の祈りと共に、劉備の城攻めが城門に炸裂し……相手の城が、落ちた。

138 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 23:06:01 ID:ajo/tnzN0
社長「うわあああああ!!!! なんで?何で僕が負けるんだ!!!!
こんな、計略誤爆するようなやつに!!!
ああそうか!!! あそこで相談してたから負けたんだ!!
やっぱり僕は、ハンデをつけて負けさせるなんて優しいな!!!」
(´・ω・`)「……けど、それでも計略誤爆を「させた」から、イーブンだよ。」
ボロボロになった側近を投げ飛ばし、店長は言った
社長「……くそ!!! お前の会社はもういらない!!
契約を切ってやる!! そして潰してやるぜ!! ふははははは!!!」
社長は側近を蹴飛ばした後、一人で店の外へ走っていった。
(´・ω・`)「……まぁ、アレが社長に戻るのは、無理だろうけどね。」
店長はそういいながら、社長の座っていた台を見る。
先ほど叩きつけられた赤いボタンが、壊れたのか点滅を繰り返している。
( ´_ゝ`)「あそこで劉備を挑発されれば、負けでしたね。」
(´・ω・`)「……けど、これじゃ出来ないだろうね?
器物破損。社長としては最低だ。」
目撃者はたくさんいる。言い逃れは出来ないだろう。
( ´_ゝ`)「腕は良いのにね。」
しかし、兄者が「社長を完膚無きにたたきつぶす」という目的は達成した。
(´・ω・`)「良かったね、出世できるよ?」
店長のその言葉に、兄者は思い出したかのように赤面し、そして
(;´_ゝ`)「やべ!!もうこんな時間だ!! 残業代発生させるとオメガ店長に怒られる!」
名将はそういいながら、店長に一瞥した後、ダッシュでバーボンハウスを後にした。

139 :その翼に栄光を:2009/01/25(日) 23:15:04 ID:ajo/tnzN0
『……すみません仲達様、相手の口車に乗せられてしまって。』
『文姫殿、気にするではない。
最終的に君の舞が役に立ったのは事実だ。 …それに、敵が撤退してから「ゴミ」を始末したのだろう?』
『スパイを泳がせるために、あえて戦いが終わるまで気付かなかったのですね。
にしても……あの軍勢は一体…』
『……まぁ、仁徳も全ての人間に慕われているわけじゃない…と言う事だ。
そして、本当に彼を思っているものが味方と言うわけでもない。』
『…むぅ、 仲達殿の話はいつも小難しい。』
『まぁ分からなくともよい。 ……私達は帝を守って戦いに勝利した。
今日は宴会だ。思う存分楽しみ…また次の戦だ。』

(0W0)ノ「やりすぎだ!!」
( ´_ゝ`)「ごめんなさい!!!」
兄者が謝った後ろでは、社長逮捕のニュースが流れている。
( ´_ゝ`)「で、でもうちの会社の名前は出ていないし。」
(0W0)ノ「いや、それはいい。 ……たく、君は何でも一生懸命になりすぎるくせがある。
驚くほどまっすぐで、強く早い、飛天のような意思が。
…けど、たまには止まってみるのもありだ!」
( ´_ゝ`)「……話がズレていません?」
(0W0)ノ「…いや、実を言うとな……俺も混乱している。イジェクトしたい気分だ。
あの会社 社長が失脚して新社長が生まれて……その……。

今までの事は水に流し、前社長の会社とともによろしく願いたいと!」
(;´_ゝ`)「な……なにぃぃぃぃぃぃ!!!!」

しかし、取引先の会社は今までの労働条件を改善し、なんとか倒産せずに済み、
最終的にそれも兄者の功績となるのだが。
(;´_ゝ`)「嫌だぜ!! あの大企業の一蓮托生と言う名の尻尾切りはあ!!」
(0W0)ノ「メビウス1がいると言え!!嘘でも良い!!」
今の彼には、そんな事は勿論、知る由もなかった。

140 :ゲームセンター名無し:2009/01/25(日) 23:18:58 ID:ajo/tnzN0
後書き。
異様な程長くなっちまった!! 支援してくれた人ありがとうございます。
色々ぐだぐだですが、楽しんでいただければ幸いです。
オメガ店長は某シューティングゲームの、よくイジェクト(脱出)するキャラクターですが、わからなければ無視してもらって構いませんw
また、武将側ストーリーですが、深い事は考えていません。
適当に妄想していただけると幸いです。

久々の執筆、楽しかったです。
それでは名無しに戻ります。

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最終更新:2010年08月07日 01:02