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先日の侍娘をはじめ何人かが早々に課題が終わったのだから
自分のも手伝ってくれ、という要請を行ってきた。
大学はテストも終わり一段落ついたが、春からは会社もあるし
深宮での任務もあるので多くの協力はできない旨を伝え
時間がある時にできる範囲で、という話に収めた。
俺と同年代以下の連中の中には深宮のことをアースガルドのある
場所として認識している者もいて、遊びに行きたいなどと
言い出す奴も出てきたがあまり中州に本土の関係を持ち込むのも
波風が立つ気がするので機会があれば、と茶を濁しておいた。
話が落ち着いた頃に四十くらいのいかにも職人ですという
雰囲気を纏ったウィザードが近づいてきた。
背筋が綺麗に伸びた立振舞いが何とも決まっていて思わず
見惚れるくらいだったが、小さな声で茶目っ気たっぷりに
深宮で優秀なウィザードということは、御愁傷様な立場だな?
と言ってきた。どうやら彼もバカ猫の被害者だったようだ。
一時期表の仕事で派遣されたことがあり、大変な目にあったらしい。
見た目も態度もバカ猫好みなので恰好の餌だったのだろう。
あとで殴っておくとバカ猫に代わって謝ると、彼は
今となってはいい思い出、と笑って許してくれた。
いい男は何をやっても絵になると感じる瞬間だった。
まあそれはそれとして帰って早々バカ猫は殴っておいた。
ラシアには悪いことをしたが一蓮托生だと思って諦めてくれ。
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