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日本における食材の保存に関する法律と実情についての座学を受講。
日本がいかに食えるものを捨てる国であるかを再認識させられた。
まだ食える、は法律的には食えないという矛盾。
枯れた小麦の一欠片を拾えない方針。
俺には富める国と驕れる国の境目がよくわからない。
講義の後、俺はよほど難しい顔をしていたようで
ハンナが声をかけてきた。
この国の勿体無さに疑問を持っていることを話すと
ハンナはなんともいえない微妙な笑みを浮かべて
水の一滴、パン屑一つで命が失われる世界を知らない、
あるいは実感できない人が作る法律なのだからしかたがない、と言った。
環境が常識を形作る、という誰かの言葉を思い出した。
誰だったかは忘れたが。
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