中州の日々~亜鳥紫音 業務日誌~

紅き卵の孵る時

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匿名ユーザー

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仮眠の後現場に赴くとすでに誰かが戦いと始めていた。
この間の夢使いと金執事、そして行方不明だった弾輝だ。
決斗は戦闘に加わるため飛んでいったが、俺は何か強烈な気配に
その場を動けなかった。

やがて決着がつき、蛇が空いっぱいに紫の羽を散らせた時それはおこった。

俺だった。俺が突如天高くに現れ、瞬時に4人を叩き落した。
4人全員救うのは無理だと判断し、一番近かった金執事を拾い
夢使いをマコトにまかせた。
天津は家族で救うだろうからあえて心配はしなかった。

俺が目の前にいた。間違いない。
あの夜、目が合ってからこいつは常に俺になろうとしていたんだ。
インプリンティングってやつか。
ヤツはすでに俺そのものとなっているんだろう、俺を見て
「誰だテメエ、あの蛇の仲間かなんかか?」とぬかしやがった。

互いに仁虎を抜き、斬りあう。紫の羽が舞う中で息を合わせ殺しあう。
終わった時、立っていたのは俺だった。どう斬ったかもう覚えていないが。
真夏の友達が言ったとおり、俺は紫の羽の中で死んでいた。
水面の紅い月は消えた。ひとつの区切りがついた証だった。

だが、これを書いていて思う。
俺は、本当に亜鳥紫音なのだろうか。
あっちが、本物だったんじゃないだろうか。
まあ、それでも俺は俺として生きていくしかないんだろうが。
明日からは、しばらく平和が続けばいいな、と思う。
それにしても、俺に斬られたいろんな場所が痛い。
左足は癒着しただろうか、右目は義眼にするしかないのか。
博士に言ったら直してくれそうだが。
よく平気で日誌なんてつけてるなあ、俺。
というかよく生きてるなあ、俺。


カテゴリ: [事件] - &trackback() - 2005年10月01日 01:56:54

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