ara_arcana @ ウィキ
第4話
最終更新:
ara_arcana
-
view
第4話 親孝行してますか?
今回予告
ミラ達は療養のため、ルネスの街に訪れていた。未だ見ぬアルカナの情報を得るまでに羽根を伸ばすつもりであるが、果たして彼女達に休息の一時は与えられるのか――
そして、フィールにはもうひとつ目的があった。そう、彼女はササメから聞いていたのだ。かつて家を追い出されてから、離れ離れになっていた母の所在を――
アリアンロッド・アルカナ第四話『親孝行してますか?』
イケメン達が君を待つ!
そして、フィールにはもうひとつ目的があった。そう、彼女はササメから聞いていたのだ。かつて家を追い出されてから、離れ離れになっていた母の所在を――
アリアンロッド・アルカナ第四話『親孝行してますか?』
イケメン達が君を待つ!
登場人物
PC
PC周りの人物
- シユウ・セイエン(ヒューリン、男性、27歳)
アルカナの居場所が掴めるまで療養してはどうだとミラ達に提案。
旅館『ハニートラップ』のチケットを彼女たちに渡す。
あまり描写で来てないが、イケメンである。イケメンである。
旅館『ハニートラップ』のチケットを彼女たちに渡す。
あまり描写で来てないが、イケメンである。イケメンである。
- イズモ・ソ=バー(エクスマキナ、女性、稼働7年)
シユウのサポートを行っているエクスマキナ。そば派。
今日も元気に《ラッシュ》をぶちこんでいる。うどんは許しマセン。
今日も元気に《ラッシュ》をぶちこんでいる。うどんは許しマセン。
- シンク・スピリア(フィルボル、女性、34歳)
フィールの母親。裏仕事に関わっており、現在はルネス郊外に滞在中。
フィールを色々な意味で溺愛している。ガンアクションがやたらとスタイリッシュ。
フィールを色々な意味で溺愛している。ガンアクションがやたらとスタイリッシュ。
- レイシャ(ヴァーナ(兎族)、女性、16歳)
『女教皇』を司る少女。貧乳であることを気にしている。
アステールがうるさいために療養に付き合ったらしいが、実際は……。
アステールがうるさいために療養に付き合ったらしいが、実際は……。
- アステール(ヒューリン、男性、20歳)
『星』を司る青年。お酒が好きだが、あまり強くはない模様。
レイシャを気遣ってルネスへと訪れた。ヘブン状態。
レイシャを気遣ってルネスへと訪れた。ヘブン状態。
- シズク(妖精、女性、不明)
アステールのファミリアであるニクシー。お酒大好き。
男湯に入ることは抵抗ないらしい。
男湯に入ることは抵抗ないらしい。
ルネス
- タイム(ドゥアン(牙爪族)、男性、28歳)
旅館『ハニートラップ』の支配人。爪磨きは常備。鬼畜攻め。
ちょっと危険な香りのするイケメンだが、仕事に関しては真面目。
ちょっと危険な香りのするイケメンだが、仕事に関しては真面目。
- ミョウガ(ネヴァーフ、男性、44歳)
『ハニートラップ』の温泉担当。二児のパパ。人懐っこい感じの、ナイスミドルなオジサマ。
温泉に出没する覗き・下着ドロに頭を抱えている。
温泉に出没する覗き・下着ドロに頭を抱えている。
- セリ・ナナクサ(エルダナーン、男性、21歳)
『ハニートラップ』のお土産屋担当。草食系男子。歳の離れた妹がいる。
陶芸家でもあり、芸術にかける想いは誰よりも熱い。
陶芸家でもあり、芸術にかける想いは誰よりも熱い。
- マスティハ(ドラゴネット(アンスロック)、男性、23歳)
『ハニートラップ』のベッドメイク担当。常に気だるそうにしている。
逢いにいくことはなかったが、誰かがいないところで頑張るタイプ。
逢いにいくことはなかったが、誰かがいないところで頑張るタイプ。
- ディル・イノンド(ヴァーナ(猫族)、男性、22歳)
『ハニートラップ』の料理担当。体育会系の熱血料理人。火力足らねえぞ!
ラーメンに対抗できる麺類について悩んでいる。
ラーメンに対抗できる麺類について悩んでいる。
- チャイブ・アサツキ(ヴァーナ(狼族)、男性、16歳)
『ハニートラップ』のチラシ配り担当。カッコいいお兄さんが好き。総受け。
ジェーンの毒牙にかかりそうになるが、何とか助けられる。
よく、タイムにお仕置きをされてしまうらしい。その内容は不明。
ジェーンの毒牙にかかりそうになるが、何とか助けられる。
よく、タイムにお仕置きをされてしまうらしい。その内容は不明。
- ジェーン(ヒューリン、女性、四捨五入すると30歳)
そこそこ美人だが、売れ残りの負け組。婚活連敗中。原因は言わずもがな。
チャイブを毒牙にかけようとするも、あっさりと撃退される。
モデルがトゥースリーダーなのは、GMの個人的な好み
チャイブを毒牙にかけようとするも、あっさりと撃退される。
- ボブ(ヒューリン、男性、25歳)
大変だマイケル、ジェーン姐さんの逆ナンが始まっちゃったよ!
どうすりゃいいんだい!?
どうすりゃいいんだい!?
- マイケル(ヒューリン、男性、27歳)
HAHAHA、気にすることないさボブ。いつものことじゃあないか。
展開は見え見えだけどね!
展開は見え見えだけどね!
- ヤヴァッチ(ハーフネヴァーフ、男性、67歳)
公式NPC。みんな大好き変態じーさん。覗きはNGだが、お触りはOKらしい。
一応真面目に見周りをしていたが普段の行いが災いし、部下に連行されてしまう。
一応真面目に見周りをしていたが普段の行いが災いし、部下に連行されてしまう。
その他
- タンタン・メン(エクスマキナ、女性、稼働6年)
ルネスでラーメンの屋台を引いているエクスマキナの少女。ゴスロリ服が似合う。
語尾に「~のだ」をつける。うどんなんて怖くないのだ。
語尾に「~のだ」をつける。うどんなんて怖くないのだ。
- ワンタン・メン(エクスマキナ、女性、稼働6年)
ルネスでラーメンの屋台を引いているエクスマキナの少女。ゴスロリ服が似合う。
語尾に「~ッス」をつける。うどんなんて怖くないッス。
語尾に「~ッス」をつける。うどんなんて怖くないッス。
- サイト・スピリア(フィルボル、男性、23歳)
フィールの兄でそれなりにイケメンだが、色々と残念な人。恐らく、今までで一番残念なNPC。
過去に恥ずかしい秘密をフィールにばらされた復讐として、彼女の邪魔をしようと立ちはだかる。
過去に恥ずかしい秘密をフィールにばらされた復讐として、彼女の邪魔をしようと立ちはだかる。
- ヒアー・スピリア(フィルボル、女性、22歳)
フィールの姉で、BL同人誌を餌にサイトに釣られ、彼に協力することとなった。腐女子。
スピリア家であったゴタゴタに関しては無関心で、特にフィールを疎く思っていたわけではないようだ。
スピリア家であったゴタゴタに関しては無関心で、特にフィールを疎く思っていたわけではないようだ。
- エルダー・ユニコーン(霊獣、男性、不明)
『ハニートラップ』の私有地に潜んでいるユニコーン。イメージボイスはアナゴさん。
薬草を取って帰ろうとするものに対し、腕試しを求めてくる。セラフィックローサイト。
薬草を取って帰ろうとするものに対し、腕試しを求めてくる。セラフィックローサイト。
- ギルマン・サムライ
刀魂・火ェ……
- アルプ
いぢめる?いぢめる?
セッションまとめ
シユウはミラ達にルネスの温泉旅館のチケットを渡す。
「こいつがあれば、寝泊りも温泉も入り放題だ。飯も美味い。温泉うどんは格別……」
案の定、イズモの《ラッシュ》で吹き飛ぶシユウ。そんな彼を余所にアルカナフォースの面々は、休息の一時を楽しみにするのだった。温泉ではうどんが茹で放題だとはしゃぐサヌキに、日頃の疲れを癒そうとするミラとルクス。そして、母との再会を楽しみにするフィールの姿がそこにはあった。
ルネスに到着して、フィールを除くミラ達が向かったのは『ハニートラップ』という温泉旅館だ。見るからに怪しげな――温泉旅館というよりも高級ホストクラブにしか見えないのだが――旅館に足を踏み入れると、容姿端麗な男性達が出迎える。
「いらっしゃいませ、旅のお方。ハニートラップへようこそ」
水のせせらぎの如く澄んだ声で歓迎したのは、金髪碧眼のケイネスの男性だ。礼儀正しくも何処か危険な香りのする彼に対し、思わずルクスは寒気を覚えていた。
「こいつがあれば、寝泊りも温泉も入り放題だ。飯も美味い。温泉うどんは格別……」
案の定、イズモの《ラッシュ》で吹き飛ぶシユウ。そんな彼を余所にアルカナフォースの面々は、休息の一時を楽しみにするのだった。温泉ではうどんが茹で放題だとはしゃぐサヌキに、日頃の疲れを癒そうとするミラとルクス。そして、母との再会を楽しみにするフィールの姿がそこにはあった。
ルネスに到着して、フィールを除くミラ達が向かったのは『ハニートラップ』という温泉旅館だ。見るからに怪しげな――温泉旅館というよりも高級ホストクラブにしか見えないのだが――旅館に足を踏み入れると、容姿端麗な男性達が出迎える。
「いらっしゃいませ、旅のお方。ハニートラップへようこそ」
水のせせらぎの如く澄んだ声で歓迎したのは、金髪碧眼のケイネスの男性だ。礼儀正しくも何処か危険な香りのする彼に対し、思わずルクスは寒気を覚えていた。
サヌキはうどんのことしか考えていなかった。早速街に出向くと、うどんの屋台を開くのだが、どう言うわけか客がほとんど来ない。信じられないドーンとサヌキが思っていると、何やらルネスには同業者が訪れているようだった。なんと、ラーメンの屋台を開く二人の少女の姿が、そこにはあったのだ。しかも、彼女達は見覚えのある、いつか殺すドーンと思っていた連中だったのだ。
「ざまあないのだ、うどん如きがラーメンに勝てるわけないのだ!」
「その通りッス。麺類第三勢力として、うどん・そば戦争に介入してやるッス!」
彼女達の名は、タンタン・メンとワンタン・メン。かつて、錬金術師シユウと共にアルディオンから渡って来た時に付いてきたエクスマキナ達だ。主人の趣味なのか、やはりゴシック・ロリータの衣装に身を包んでいた。
昔のよしみということで、彼女達からルネスに関する噂を聞いたサヌキだったが、打倒ラーメンのことしか考えていないのだった。
「ざまあないのだ、うどん如きがラーメンに勝てるわけないのだ!」
「その通りッス。麺類第三勢力として、うどん・そば戦争に介入してやるッス!」
彼女達の名は、タンタン・メンとワンタン・メン。かつて、錬金術師シユウと共にアルディオンから渡って来た時に付いてきたエクスマキナ達だ。主人の趣味なのか、やはりゴシック・ロリータの衣装に身を包んでいた。
昔のよしみということで、彼女達からルネスに関する噂を聞いたサヌキだったが、打倒ラーメンのことしか考えていないのだった。
ルクスは早速、温泉で心身を癒していた。すると、湯煙の向こう側に一人の青年の姿が浮かんだ。細身ながらも貧弱さを感じさせない身体つき。幾筋もの水滴が滴り落ちる色白の肌に、それとは対照的な深淵を思わせるかのような漆黒の髪。そして、頬に刻まれた水精霊の紋章。この青年に、ルクスは見覚えがあった。
「あ、あんたは……。この前は悪かったな」
以前の無礼を詫びると共に、青年はアステールと名乗った。彼もまた、アルカナの一人でルクスと同じく療養に来ていたのだ。何でも、相方を気遣ってのことらしい。
アステールは、ルクスの剣に付いて心当たりがあることを述べる。ルクスは彼から、剣と雰囲気の似たものを過去に見たことがあると聞く。詳細は解らなかったものの、それは杯のようなものであることを知り、今後の旅における手掛かりとして、心に留める。
その後、談笑を続ける二人だが、銘酒『美男子』を呑んでいるうちに、アステールがヘブン状態酔っ払ってダウンしてしまう。無茶しやがってと呆れながら、ルクスは彼を部屋まで運ぶのだった。
「あ、あんたは……。この前は悪かったな」
以前の無礼を詫びると共に、青年はアステールと名乗った。彼もまた、アルカナの一人でルクスと同じく療養に来ていたのだ。何でも、相方を気遣ってのことらしい。
アステールは、ルクスの剣に付いて心当たりがあることを述べる。ルクスは彼から、剣と雰囲気の似たものを過去に見たことがあると聞く。詳細は解らなかったものの、それは杯のようなものであることを知り、今後の旅における手掛かりとして、心に留める。
その後、談笑を続ける二人だが、銘酒『美男子』を呑んでいるうちに、アステールが
ルクスとアステールが談笑している間、女湯ではミラが疲れを癒していた。暫く湯船に浸かっていると、一人のアウリラの少女の姿を見かける。深海を思わせるかのような群青色の髪に、雪のように白い肌。この少女に、ミラは見覚えがあった。
「……あなたは。この前は悪かったわね」
以前の無礼を詫びると共に、少女はレイシャと名乗る。どうやら、アステールがあまりにも五月蠅いために療養に付き合っているようだが、ミラには心なしかレイシャが嬉しそうに見えることに気付くが、敢えて突っ込まずに黙っていた。
ふと、レイシャが顔を赤らめながらミラに尋ねる。
「そ、その……。やっぱり胸って大きい方がいいのかしら……?」
「あまり気にすることないんじゃない?」
暫く談笑……というより、レイシャのアステールに対する愚痴を聞いていると、ミラは何者かの視線を感じる。気のせいかと思っていると、近くに魚の鱗が落ちていることに気付く。
「覗き?」
もし見つけたらズタズタにしてやろうかしら。そんなことを思いつつ、ミラはレイシャの愚痴を聞き続けるのだった。
「……あなたは。この前は悪かったわね」
以前の無礼を詫びると共に、少女はレイシャと名乗る。どうやら、アステールがあまりにも五月蠅いために療養に付き合っているようだが、ミラには心なしかレイシャが嬉しそうに見えることに気付くが、敢えて突っ込まずに黙っていた。
ふと、レイシャが顔を赤らめながらミラに尋ねる。
「そ、その……。やっぱり胸って大きい方がいいのかしら……?」
「あまり気にすることないんじゃない?」
暫く談笑……というより、レイシャのアステールに対する愚痴を聞いていると、ミラは何者かの視線を感じる。気のせいかと思っていると、近くに魚の鱗が落ちていることに気付く。
「覗き?」
もし見つけたらズタズタにしてやろうかしら。そんなことを思いつつ、ミラはレイシャの愚痴を聞き続けるのだった。
三人が各々の時間を過ごしている間、フィールはササメから聞いた情報をもとに、母が滞在しているルネス郊外の屋敷を訪れていた。
早速扉を開けると、激しい銃撃音と共にドスの利いた声を挙げながら、一人のフィルボルの女性がスタイリッシュなガンアクションでフィールに襲い掛かってきた。
「もっと鉛が欲しいか! 泥でも舐めてろ! てめえは自分の血だまりで泳いでろ!」
思わず身の危険を感じるフィールだったが、声の主が母親、シンク・スピリアであることを確認し、戦慄安堵する。この時、フィールの頬の真横を実弾が通り抜けていったのは言うまでも無い。シンクもフィールに気付くと魔導銃をしまい、彼女に抱きついてクンカクンカ再会を喜ぶのだった。
フィールは別れてから、ササメという女性に世話になっていたこと、そして今は自分が冒険者として生計を立てていることを告げる。シンクはフィールが元気に過ごしていることを知ると、彼女にお使いを頼む。
「ちょっと親孝行と思って、私のお願いを聞いてくれない?」
断ったら風穴を開けられる……。
魔導銃を突きつけながら頼んでくるシンクに、フィールは頷くしかなかった。
こうして温泉水と茶器、薬草を取ってくることとなった。
早速扉を開けると、激しい銃撃音と共にドスの利いた声を挙げながら、一人のフィルボルの女性がスタイリッシュなガンアクションでフィールに襲い掛かってきた。
「もっと鉛が欲しいか! 泥でも舐めてろ! てめえは自分の血だまりで泳いでろ!」
思わず身の危険を感じるフィールだったが、声の主が母親、シンク・スピリアであることを確認し、
フィールは別れてから、ササメという女性に世話になっていたこと、そして今は自分が冒険者として生計を立てていることを告げる。シンクはフィールが元気に過ごしていることを知ると、彼女にお使いを頼む。
「ちょっと親孝行と思って、私のお願いを聞いてくれない?」
断ったら風穴を開けられる……。
魔導銃を突きつけながら頼んでくるシンクに、フィールは頷くしかなかった。
こうして温泉水と茶器、薬草を取ってくることとなった。
合流した一行は、薬草の情報をタイムに尋ねるが、その薬草を手に入れるためには私有地に入る必要があるという。本来は関係者以外は立ち入り禁止だが、店の手伝いをしてくれれば立ち入りを許可してくれるとのことで、イケメンスタッフ達に手を貸すこととなった。
浴場では、ミョウガから覗きや下着泥棒が出没するという情報を聞く。少し前に温泉で身を癒していたミラは、何者かの気配を察知しており、魚の鱗のようなものも拾っていた。十中八九ギルマンだろう。その予想は的中し、茂みの方で四匹のギルマン達が戦利品を確認していた。これはチャンスと奇襲をかける。
「女の敵よ!!」
ギルマン達は成すすべもなく、三枚おろしにされた。お礼として、お茶に向いている温泉水を入手する。
「女の敵よ!!」
ギルマン達は成すすべもなく、三枚おろしにされた。お礼として、お茶に向いている温泉水を入手する。
お土産屋では、品出しを手伝うこととなった。運びにくいものが多く苦戦すると思われる作業だったが、アステールが介抱してくれた礼として参戦する。それもあってか作業は順調に進み、あまり時間をかけずに品出しを終えることが出来た。
フィールは口から出まかせにセリの作品に付いて褒め称えていた。此処では、セリの渾身の作品である茶器を入手。
フィールは口から出まかせにセリの作品に付いて褒め称えていた。此処では、セリの渾身の作品である茶器を入手。
エントランスでは、一人のアウリルの少年、チャイブが突っ立ってオドオドとしていた。此処ではチラシ配りを手伝うこととなった。何でも、よく年上のおねえさんに絡まれてしまうので、守ってほしいようだ。
「ボウヤ、おねえさんと一緒に遊ばない?」
危うく毒牙にかかりそうになるチャイブだったが、何とか貞操は守られたようだ。ちなみに、襲い掛かった自称おねえさんは売れ残り組だった。
「ボウヤ、おねえさんと一緒に遊ばない?」
危うく毒牙にかかりそうになるチャイブだったが、何とか貞操は守られたようだ。ちなみに、襲い掛かった自称おねえさんは売れ残り組だった。
食堂ではアウリクの青年、ディルが料理について悩んでいた。ここではサヌキが本領発揮と言わんばかりに極上のうどん料理を作り出す。
「美味いじゃねえか! うどん最高だ!」
結果はディルの舌を唸らせるには充分すぎる程のもので、お礼として特製のカレーを振舞ってもらった。
「美味いじゃねえか! うどん最高だ!」
結果はディルの舌を唸らせるには充分すぎる程のもので、お礼として特製のカレーを振舞ってもらった。
フロントでは、宿泊帳の整理をすることとなった。
「ふふっ、手取り足とり教えて差し上げますよ」
何処か妖しげで危険な笑みを浮かべるタイムに動じず、サヌキは見事に整理してみせた。
「ふふっ、手取り足とり教えて差し上げますよ」
何処か妖しげで危険な笑みを浮かべるタイムに動じず、サヌキは見事に整理してみせた。
無事に手伝いを終えたミラ達は、私有地への立ち入りを許可される。出発の際に、守ってくれたお礼としてチャイブが私有地に付いての情報を教えてくれる。
「あのねあのね、変な馬の嘶きみたいな声が、たまに聞こえてくるの。凄い力を持ってるから、気を付けてね」
一体何なのだろうか。疑問に思いながらも、ミラ達は薬草の採集を開始する。探索方法のコツを掴んだ彼女達は、順調に採集していくが、途中で思わぬ強敵が襲い掛かる。巨大な弓を持った魔族――レライエと、可愛らしい少年の出で立ちをしたアルプだ。
「いぢめないで……」
レライエの攻撃は然程脅威ではなかったものの、可愛らしさで精神を惑わすアルプにミラ達は苦戦する。しかし、途中でサヌキが倒れるも、何とか敵を倒すことに成功する。このほかにも、バグベアなどが襲い掛かるがミラ達の敵ではなかった。
「あのねあのね、変な馬の嘶きみたいな声が、たまに聞こえてくるの。凄い力を持ってるから、気を付けてね」
一体何なのだろうか。疑問に思いながらも、ミラ達は薬草の採集を開始する。探索方法のコツを掴んだ彼女達は、順調に採集していくが、途中で思わぬ強敵が襲い掛かる。巨大な弓を持った魔族――レライエと、可愛らしい少年の出で立ちをしたアルプだ。
「いぢめないで……」
レライエの攻撃は然程脅威ではなかったものの、可愛らしさで精神を惑わすアルプにミラ達は苦戦する。しかし、途中でサヌキが倒れるも、何とか敵を倒すことに成功する。このほかにも、バグベアなどが襲い掛かるがミラ達の敵ではなかった。
薬草を取り終えると、二人のフィルボルの男女が姿を現した。
フィールはこの二人に見覚えがあった。かつて自分を追いだした兄サイトと、特に気に求めていなかった姉ヒアーだ。何やら、ヒアー曰く色々と目的があってルネスに来ていたようだが、サイトは単にフィールを邪魔することしか考えていなかった。
「ストーカーなんて気持ち悪いのよ!」
一蹴するフィールだったが、過去に恥ずかしい秘密を暴露されたサイトは、ただただ復讐することしか考えていなかった。
「兄より優れた妹など存在しねえ!」
と、負けフラグを立ててフィールへと襲い掛かった。
「そうだ、俺は急所をつく術を身につけている!」
意気込むサイトだったが、運は彼を完全に見放していた。ヒアーの支援を受けた全力の攻撃は、あっさりといなされてしまったのだ。12D三回でクリティカルなしとかもうね。
己の力を信じ切っていたサイトが当然勝てる筈も無く、あっさりと彼は倒されてしまう。
「妹より優れた兄など存在しないわ!」
フィールはどや顔で地面に倒れ伏したサイトの頭を踏みつけるのだった。
フィールがサイトに蹴りを入れていると、姉のヒアーが今までの非礼を詫びてきた。
「強くなりましたわね、フィール。よかったら、戻ってきてくれないかしら? お父様もあなたの帰りを待っていますわ」
どうやら、家でのゴタゴタは片付いたらしい。戻ってもいいかもしれないが、フィールは今の生活に満足していた。
「う~ん、悪くないですけど、今の生活の方が楽しいから」
ミラ御姉さまとルクスさん、そしてついでにうどん。頼れる仲間と、これからも旅をしたい。
その想いをヒアーに告げると、彼女も満足そうに頷いた。
「私はお父様の命で、秘密裏にアルカナについて探っていましたの。表向きにはできませんけど、これからはあなた達を支援しますわ」
そう言うと、ヒアーはズタボロになったサイトを引き摺りながら去っていった。
フィールはこの二人に見覚えがあった。かつて自分を追いだした兄サイトと、特に気に求めていなかった姉ヒアーだ。何やら、ヒアー曰く色々と目的があってルネスに来ていたようだが、サイトは単にフィールを邪魔することしか考えていなかった。
「ストーカーなんて気持ち悪いのよ!」
一蹴するフィールだったが、過去に恥ずかしい秘密を暴露されたサイトは、ただただ復讐することしか考えていなかった。
「兄より優れた妹など存在しねえ!」
と、負けフラグを立ててフィールへと襲い掛かった。
「そうだ、俺は急所をつく術を身につけている!」
意気込むサイトだったが、運は彼を完全に見放していた。ヒアーの支援を受けた全力の攻撃は、あっさりといなされてしまったのだ。
己の力を信じ切っていたサイトが当然勝てる筈も無く、あっさりと彼は倒されてしまう。
「妹より優れた兄など存在しないわ!」
フィールはどや顔で地面に倒れ伏したサイトの頭を踏みつけるのだった。
フィールがサイトに蹴りを入れていると、姉のヒアーが今までの非礼を詫びてきた。
「強くなりましたわね、フィール。よかったら、戻ってきてくれないかしら? お父様もあなたの帰りを待っていますわ」
どうやら、家でのゴタゴタは片付いたらしい。戻ってもいいかもしれないが、フィールは今の生活に満足していた。
「う~ん、悪くないですけど、今の生活の方が楽しいから」
ミラ御姉さまとルクスさん、そしてついでにうどん。頼れる仲間と、これからも旅をしたい。
その想いをヒアーに告げると、彼女も満足そうに頷いた。
「私はお父様の命で、秘密裏にアルカナについて探っていましたの。表向きにはできませんけど、これからはあなた達を支援しますわ」
そう言うと、ヒアーはズタボロになったサイトを引き摺りながら去っていった。
二人を退けて暫くすると、やたらと渋い声が響き渡る。
「ぶるぁぁぁ! 貴様らぁ、私の庭でぇ暴れるとはぁ、いい度胸をしているじゃないかぁぁ(CV:若本)」
現れたのは、巨大なユニコーンだ。何でも、この私有地に住みついており、許可なく入るものを排除しているのだとか。
此処で、ミラ達はチャイブの言葉を思い出した。
「あのねあのね、変な馬の嘶きみたいな声が、たまに聞こえてくるの。凄い力を持ってるから、気を付けてね」
許可を得て立ち入ったことを告げるが、ユニコーンは認めなかった。
「ならんならんならぁぁぁん! 薬草を持ち帰りたければぁ、私にぃ力を示してみろぉ!」
自ら挑んでくるだけあってか、エルダー・ユニコーンは強敵だった。これまで鉄壁を誇ってきたミラ達の防御力は、強力な光の魔力の前に脆くも崩れ去る。
それでも、幾度となく場数を踏んできたミラ達は、新たに身を付けた連携技やアルカナの力を駆使し、苦戦しつつも己の力をエルダー・ユニコーンに示すことに成功した。
「ぶるぁぁぁ! 貴様らぁ、私の庭でぇ暴れるとはぁ、いい度胸をしているじゃないかぁぁ(CV:若本)」
現れたのは、巨大なユニコーンだ。何でも、この私有地に住みついており、許可なく入るものを排除しているのだとか。
此処で、ミラ達はチャイブの言葉を思い出した。
「あのねあのね、変な馬の嘶きみたいな声が、たまに聞こえてくるの。凄い力を持ってるから、気を付けてね」
許可を得て立ち入ったことを告げるが、ユニコーンは認めなかった。
「ならんならんならぁぁぁん! 薬草を持ち帰りたければぁ、私にぃ力を示してみろぉ!」
自ら挑んでくるだけあってか、エルダー・ユニコーンは強敵だった。これまで鉄壁を誇ってきたミラ達の防御力は、強力な光の魔力の前に脆くも崩れ去る。
それでも、幾度となく場数を踏んできたミラ達は、新たに身を付けた連携技やアルカナの力を駆使し、苦戦しつつも己の力をエルダー・ユニコーンに示すことに成功した。
無事に温泉水と茶器、薬草を手に入れたミラ達だが、此処でフィールが依頼者が自分の母であることを告げる。
(何としてでも、私が飲むことは避けないと)
そう。シンクの淹れるお茶の不味さを、フィールは過去に何度も体験していたのだ。
(あの名状しがたい冒涜的な味はどうやったら出るのかしら?)
尤も、そんなことを言ったら蜂の巣にされてしまうので言えないのだが、戦慄しながらフィールは仲間を母のもとへと案内する。
シンクは喜んでミラ達を歓迎した。そして、早速台所へと向かい、特製ハーブティを彼女達へと振舞う。結局飲む羽目になり、あまりの不味さにフィールが気絶してしまうなどのトラブルはあったものの、無事に親孝行は出来たと言えよう。
「そう言えば、裏仕事をしている間にこんなものを手に入れたんだけど」
シンクはそう言うと、何やら金貨のようなものを取り出す。すると、ルクスが持っている剣が、かすかに共鳴する。此処で、ルクスはアステールから聞いた、「剣と似た雰囲気を持つもの」の話を思い出した。確か、彼が言っていたのは杯だったが……。
悩んでいると、シユウから預かっていたプチイズモたんに連絡が入る。
「ずぞぞぞぞ、やっぱり一仕事終えた後のうどんは美味いな。悪いが、まだ新たなアルカナの情報は掴めていない。そういやルクス、お前の持っている剣に関する情報d「ご主人様、ご覚悟」
相変わらず仲良くやっているなと思いつつも、ルクスはシユウに変わって出たイズモの話に耳を傾ける。
「アナタの持っている剣なのデスガ、何やら反応し合うアイテムがあるそうなのデス。その剣を含めて4つあるそうなのデスガ……」
ルクスは此処で、今までの情報を整理した。アステールが言っていた杯、シンクから託された金貨、そして自分の持っている剣。この4つが一体何を示しているのか……。
「グレイさんなら、何かしら知っているかもしれマセン。一度、メアンダールへと戻られてはどうデショウ?」
まだ目ぼしい情報は無いか――
一行は一先ず、メアンダールへと戻ることにするのだった。
(何としてでも、私が飲むことは避けないと)
そう。シンクの淹れるお茶の不味さを、フィールは過去に何度も体験していたのだ。
(あの名状しがたい冒涜的な味はどうやったら出るのかしら?)
尤も、そんなことを言ったら蜂の巣にされてしまうので言えないのだが、戦慄しながらフィールは仲間を母のもとへと案内する。
シンクは喜んでミラ達を歓迎した。そして、早速台所へと向かい、特製ハーブティを彼女達へと振舞う。結局飲む羽目になり、あまりの不味さにフィールが気絶してしまうなどのトラブルはあったものの、無事に親孝行は出来たと言えよう。
「そう言えば、裏仕事をしている間にこんなものを手に入れたんだけど」
シンクはそう言うと、何やら金貨のようなものを取り出す。すると、ルクスが持っている剣が、かすかに共鳴する。此処で、ルクスはアステールから聞いた、「剣と似た雰囲気を持つもの」の話を思い出した。確か、彼が言っていたのは杯だったが……。
悩んでいると、シユウから預かっていたプチイズモたんに連絡が入る。
「ずぞぞぞぞ、やっぱり一仕事終えた後のうどんは美味いな。悪いが、まだ新たなアルカナの情報は掴めていない。そういやルクス、お前の持っている剣に関する情報d「ご主人様、ご覚悟」
相変わらず仲良くやっているなと思いつつも、ルクスはシユウに変わって出たイズモの話に耳を傾ける。
「アナタの持っている剣なのデスガ、何やら反応し合うアイテムがあるそうなのデス。その剣を含めて4つあるそうなのデスガ……」
ルクスは此処で、今までの情報を整理した。アステールが言っていた杯、シンクから託された金貨、そして自分の持っている剣。この4つが一体何を示しているのか……。
「グレイさんなら、何かしら知っているかもしれマセン。一度、メアンダールへと戻られてはどうデショウ?」
まだ目ぼしい情報は無いか――
一行は一先ず、メアンダールへと戻ることにするのだった。