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第十三話」(2006/10/19 (木) 13:37:23) の最新版変更点

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超手短かなあらすじ 新ジャンル学園を突如襲った化け物の群! 次々と生徒達が倒れていく中、ついに黒幕が明らかとなった。 黒幕とはなんともう『一人の男』であったのだ。 果たして生徒達の運命はいかに?そしてこの話はまとまるのか…!? 男「俺とは遥かに違う…俺…?」 男は自らの影が放った言葉を、ゆっくりと繰り返した。 影「そうだ。俺は『男』だ」 影は冷静に男の問いに答える。 周囲で異変を見守る生徒達はただ呆然とこの事態に流されていた。 冷たい瞳で生徒達を見回した影は、皮肉な笑みを浮かべながら宣言する。 影「男よ…俺の目的は、お前を殺すことだ」 空気が凍りついた。 そして一瞬後、生徒達は口々に喚き始めた。 ツン「な、なにふざけた事言ってんのよ!」 クー「男は殺させないぞ…絶対に」 シュー「クーに禿同」 渡辺さん「あれれ~?男君が男君を殺しちゃうなんて…変な感じだよぉ?」 佐藤さん「……(かわいい)」 ㍉子「貴様…男に指一本でも触れたら撃つぞ」 影はその声のことごとくを無視し、目を閉じて何事かを考えていた。 そして、スッ、とまぶたを開くと、 影「…黙れっ!」ドスッ! 男「ぐあ…っ…」 ナイフを投げて男の左肩に突き刺した。 影の瞳からは、冷静さが消え失せている。 最早憎悪のかたまりの様な視線が真っ直ぐに男を捉えた。 影「……火星人」 ぼそり、と影は呟く。呟き続ける。 影「…くねくね。学習型クール。無口先生。F…」 男「(…っ?なんだ…なんだこの違和感は…!)」 聞いたことがある名前。いや、それどころか。 男は影が呟く全ての人々に、会ったことがある…気がした。 影「…ある所に世界の作り主がいた」 困惑する男達を尻目に、影はまたも不可解な事を囁く。囁き続ける。 影「彼らは自らの考え出したキャラクターやシチュエーションで、無数の世界を創造した」 影「いつしかそれらの世界には名前が付けられた」 影「新ジャンル、と」 男「新…ジャンル?」 影「そう。そして貴様達は本来異なる世界から集められたのだ…作り主達によって」 いつの間にか影は泣いていた。 憎悪の表情のままの頬を涙が伝う。 影「貴様達は愛されている。作り主にも、そして傍観者達にも」 影は天を仰いだ。憎悪から虚ろへと表情が変わった。 影「しかし…では愛されなくなった者達はどうなる!?忘れ去られた者達は!?」 すでに独り言のようになった言葉は、それでも止まらない。 影「俺はずっと見てきた…棄てられた者達を…そして消えていった者達を!」 影の流していた涙が止まった。 静かに、冷たく男を睨み直す。 影「こんなふざけた事があるか……?」 影「だから俺は貴様達を殺す…棄てられた新ジャンルの痛みを教えるために」 詭弁を掲げつつ、影はふところからナイフを取り出した。 カツ、カツと靴音を響かせながら男に近づいていく。 男の危機にも、生徒達は動けなかった。影のあまりにも信じがたい話が、彼女らを麻痺させていた。 影「まずは新ジャンルの中心を担う、お前からだ…」 まさに影のナイフが男の首を裂かん、としたその時――― ヒート「うおおおおっ!」 業火が影を襲った。 影「……っ?!」 ヒート「男ぉぉぉ!大丈夫かぁぁぁ!?」 男「あ、ああ…ありがとう」 狂宴の幕は、まだ上がったばかりだ。 続く

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