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-激辛なのでストーリーを全文あげておきます。 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 22:25:22.69 ID:TNTBcO5GO 俺「うわーハバネロだよハバネロ。すげえ辛いんだろ?」 ▼「当の然!辛さこそが俺様の俺様たる所以!心して食うがよい!」 俺「どう食うのが一番うまいの?」 ▼「ふはは!如何に加工しても俺様は辛さも旨さもハイエンド!」 ▼「だが、まずは生のままの俺様をかじりその鮮烈な辛さに涙するがよい!」 俺「つーか俺、辛いの苦手だからいいや」 ▼「!!!!??」 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 22:32:59.92 ID:TNTBcO5GO 俺「そーいう訳だから、取りあえずお前は俺の鞄のマスコットな」 ▼「ほほう。キングオブピリピリの俺様をマスコット呼ばわり」 俺「だってさ、きれいな色だしいーじゃんいーじゃん」 ▼「ま、よかろう。王者は時に寛容だ。食いたくなったらいつでも食」 俺「あーそれは一生ないから」 ▼「…………一生ないとか言うな…」 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 22:39:47.04 ID:TNTBcO5GO ▼「たとえば砂漠に居たとする」 俺「うん?」 ▼「お前は飲まず食わずで一週間だ。もう最期かと思うときに、だ」 俺「勇気が僕に?」 ▼「違う!その時に鞄の俺が視界に入るんだ。」 俺「…………」 ▼「これぞ天の助け!お前はそっと俺を鞄からもぎ取り口へ運び…」 俺「絶対ねーよ。死ぬっつの」 ▼「!!………こ、声が冷たいぞ…」 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 22:50:27.46 ID:TNTBcO5GO 俺「……………」 ▼「……………」 俺「……………」 ▼「その女が好みか?」 俺「うん?ああ、この娘最近グラビア出まくりだよな」 ▼「そそられるか?」 俺「なんだよ…まあ、そうだな」 ▼「その女の水着、何となく似てるよな。色が…俺様とかに」 俺「お?あーあー確かに似てる!ほんとだ!ふーん…結構はいれぐ…」 Σ▼「!!舐めたッ!お前本を舐めたッ!しかも俺様の部分を舐めたッ!」 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 23:01:14.10 ID:TNTBcO5GO ▼「おい」 俺「ん?(キュキュッ)どした?」 ▼「貴様は何をしてくれているんだこの俺様に?」 俺「顔を描いてやったんだよ。スマイルスマイル」 ▼「゚▽゚こんな顔では威厳が無いだろう!愚か者めが!」 俺「愚か者いうな。可愛くなったんだからいーのいーの」 ▼「可愛…た、食べ物を粗末に扱うと貴様の目が潰れてしまうんだぞ!」 俺「なんだよそれ古いなー。大体お前はもう食べ物じゃないだろ」 ▼「………な、に、!?」 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 23:15:51.35 ID:TNTBcO5GO 俺「うどんうめー!」 ▼「おい」 俺「きつねうどんサイコー!あげの甘味ステキー!」 ▼「なぁ」 俺「ここに七味をぱらりっとな」 ▼「こらあ!ちょ、待て待て」 俺「何だよーさっきから。一口欲しいのか?あげでいいのか?」 ▼「食わねーよ!じゃねーよ俺様が居てなんで七味なんだよ!」 俺「?何を言ってんだお前?」 ▼「俺様をちょっと千切ってそこに入れれば至高のきつねうどんだろうがーー!!」 俺「お前を千切る!?な、何で俺がそんな猟奇なことしなきゃいけないんだよ?」 ▼「猟奇は貴様の頭だーー!!いいから千切れー!  辛さも旨さも七味に負ける俺様ではないんだーーー」 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 23:25:03.22 ID:TNTBcO5GO 俺「アイスうめー」 ▼「……………」 俺「この冷たさ!甘さ!サイコーにしやわせー」 ▼「……………」 俺「ん?どうした静かじゃないか。最近は何か俺が食う度に暴れてたのに」 ▼「………それは甘いのか」 俺「あん?当たり前だろアイスだし」 ▼「そしてちめたい」 俺「ちゃんと喋れ。冷たい、だ」 ▼「つ、冷たい。…それが貴様には幸せなんだな……」 俺「……………」 ▼「……………俺様は」 俺「く、食うか?一緒にこれ、これ食ってみろよ、な!?」 ▼「…………」 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 23:41:01.40 ID:TNTBcO5GO 俺「いい天気だなー」 ▼「俗に言う快晴というやつだな」 俺「ノーブルに言うとどうなんだ?」 ▼「それで貴様はこれから何処に行くんだ?」 俺「さらりと話題を変えるな。ま、これから行くのは海だ」 ▼「デートか」 俺「だとしたら相手はお前だぞ馬鹿。俺は一人寂しく海釣りだ」 ▼「デー……釣りか。何を釣るんだ?――!!まさか貴様、」 俺「な、なんだよ急に大声で?しかも嬉しそうに」 ▼「俺様を餌に鯛や鯨を釣るつもりかーーー!ふはは慧眼!  俺様の魅力なら鮫でも人魚でも――っておい!?なんで溜め息か!?」 俺「おまえはおばかさんだね…とりあえず、ほれ日除けの帽子かぶっとれ」 ▼「むぅっ!?これじゃ何も見えんじゃないかッ!海っ!鮫っ!鯨ーーー」 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/06(土) 23:58:48.47 ID:TNTBcO5GO 俺「そーいえばさ、」 ▼「何だダーリン?」 俺「…お前夕べからうる星やつらずーっと読んでたな…」 ▼「貴様が電気をつけたまま寝てしまうし暇だったっちゃからな」 俺「適当に感化されんな。」 ▼「わかった。それで俺様に何の質問だ?」 俺「お前さー、水分とか必要じゃないのか?仮にも植物?なんだし」 ▼「仮にもどころか植物の王者たる俺様、ここまで育てばもう  何の養分も必要としない程に完成しているのだ!旬だぞ!試しに食せ愚か者!」 俺「いや食わねーけど…そうか、大丈夫ならいいんだ…」 ▼「ま、喋りすぎて喉が乾いたら水道から水も飲んでるし」 俺「……………」 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 00:13:42.11 ID:bj542zfoO 俺「お、見れ見れお前の名前のお菓子がある」 ▼「ふん、所詮はスナック。醍醐味溢れる俺様の足下にも及ばぬ  お子様の口慰みに過ぎないものをなんで貴様は買うかーーーー!?」 俺「いや、だって流石に興味湧いてきたし。どんな味かなーって」 ▼「貴様は阿呆か!?俺様は何だ!?そのスナック菓子の本物様だぞ?」 俺「いやお前を食うとか無理だから。」 ▼「何故だ!?そんなスナックに辛さや旨味で劣るとでもいうのか!?ありえぬ!!」 俺「いや。だからさ………その、愛着、っつーの?何かお前は…」 ▼「そんなただ扇情的なだけの絵に負け…あーりーえーぬーうーー!」 俺「聞けよ!つーか暴れんな!このっ、」 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 00:36:45.00 ID:bj542zfoO 俺「何か俺やばい気がしてきたので岩塩」 ▼「藪から棒に何を貴様は言ってるんだ」 俺「ま、鞄のマスコットをもう一個増やしてみた訳だ。」 ◇「………」 ▼「貴様のマスコットに対する定義を聞いてみたいがまあいい。宜しくしてやろう岩塩」 ◇「………」 ▼「……握手は嫌いか?」 俺「(どうやんだ握手って!?)」 ◇「………」 ▼「…はぁ…貴様はしみじみ阿呆だな」 俺「え?俺??なんでよ?」 ▼「こやつは只の塩であり調味料、俺様と語り合う口も握り合う掌も持たぬわ!!」 俺「……………ぅぁ…」 ▼「それを如何にも握手会話を期待する眼差しで見つめおって!!」 俺「…………」 ▼「…………おい」 俺「…………」 ▼「…ま、まぁ、物言わぬこやつも悪いな。だから、その、あまりうなだれるな…」 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 00:46:15.97 ID:bj542zfoO 俺「…………」 俺「……………」 俺「…………………(静かだな)…」 俺「あっ!?ハバネロが居ない!?ど、どこで落とした!や、ぬぬ盗まれ…?」 俺「ちょ、おーい!居るなら返事しろよーーー」 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 00:57:07.29 ID:bj542zfoO ▼「………(ここは?)………」 (*^_^*)「わーいわーい本物のハバネロだわー♪おっいっしっそー♪」 ▼「(……誰だこいつ!?知らない人間だ!しかも♀!!)」 (*^_^*)「うふっ。これがあれば私のカレーもワンランクうp~♪」 ▼「き、貴様が俺様を喰うというのか!?カレーに入れるのか!?」 (*^_^*)「きっとあの人も喜んでくれるわ。盗んでよかったわよかったわ♪」 ▼「う……この人間には俺様の声は聞こえないのか……。」 (*^_^*)「流石においしいカレーを食べたらあの人だって  もう私をストーカー呼ばわりなんて出来ないはずだわ♪」 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 01:03:29.14 ID:bj542zfoO 俺「…はあはあ。くそう、通った道ぜんぶ探したけどいない…」 俺「誰かに拾われた、か、……盗まれた…」 俺「くそっ!いつだ!?どこでそんな――」 ――――!!?――― 俺(そういえば20分ほど前―どっかのおばさんとぶつかって――) ((*^_^*)「あら坊やごめんなさいねー♪」) 俺「(あれ以来あいつの声を聞いてない……)」 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 01:11:24.05 ID:bj542zfoO (*^_^*)「えーと、一本ぜんぶ入れちゃっていいのかしらー?」 ▼「こいつは俺様を喰うつもりでいる、それは正しい。…筈なのに、」 (*^_^*)「んとんと、あ、そうだその前にバイアグラ入れちゃえ~」 ▼「…………なんだか、嫌だ………」 (*^_^*)「やぁだーあの人テント貼っちゃうわねー。どうしましょー♪」 ▼「……あいつは何をしてるんだ?まさかどうせ食べないからと  ………俺様を手放したのか…?」 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 01:25:51.69 ID:bj542zfoO (*^_^*)「さーて、鍋もグツグツうるさいし、ハバネロ入れましょー」 ▼「や、やめろ馬鹿触るな、掴むな、貴様なんかにーー!」 (*^_^*)「せーの、…………あら?」 ぴーんぽーおん (*^_^*)「何かしら何かしら宅急便?それともあの人?はーい、今行きまーす」 ▼「……た、助かった…?」 (*^_^*)「あ、これは入れとこうっと」 ―――ボチャン 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 01:32:53.63 ID:bj542zfoO 俺「(あのおばさんの人相と似た女がここに住んでるらしい。  しかも今日カレー粉を買っているんだと!絶対ここのやつが盗んだんだ!!)」 ぴーんぽーおん 俺「(匂う…匂うぞ野菜の煮える匂いが…くそう、ハバネロ無事でいてくれ…)」 がちゃ。 (*^_^*)「はーい♪…ってあれ?君は…」 俺「ビンゴだ!!!あんたさっき俺にぶつかった奴だよな!?」 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 01:41:52.41 ID:bj542zfoO (*^_^*)「な、何のことかしら。わたし、あなた、知らない、ホントよ」 俺「カタコト抜かしてんじゃねぇ!あいつ、ハバネロを返せ婆ぁ!!!」 (*^_^*)「な、何よう。私まだ38歳なのよぅ。婆ぁはないわよ。  てゆーか、あのハバネロがあなたのものだって証拠もないしー」 俺「ハバネロはあるんだな!?入るぞ!」 (*^_^*)「や、ちょっとあなたやめてよう土足のままで…」 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 01:49:44.49 ID:bj542zfoO 俺「ハバネローーーッ!居るなら返事してくれーーーッ!!!」 (*^_^*)「一体なんなのよあなた、返事って…頭おかしい子なの?」 俺「うっさい婆ぁ貴様ハバネロをどうした?俺のハバネロを……」 (*^_^*)「見ての通り、お鍋の中よ」 俺「!!!!!!!!」 (*^_^*)「何かあなた頭があやしいけど、強引な感じはちょっと好きよ。」 俺「…………ハバネ…ロ……?…」 (*^_^*)「ねぇ、カレー出来たら一緒に食べない?」 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 02:02:02.93 ID:bj542zfoO (*^_^*)「あなたご自慢のハバネロが効いた美味しいカレーなのよ」 俺「………………」 (*^_^*)「ねえねえ一緒に食べましょ♪ライスはサフランライスなの。好き?」 俺「…………ぇよ……」 (*^_^*)「むろん食後の運動はベッドで…って、ん?何か言った?」 俺「食える訳ねーだろおおおお糞婆ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 ガシャーーーン (*^_^*)「きゃあああ!?ちょ、あなた何で鍋を倒すのよーー!!!??」 ▼「そうだぞ愚か者ーーー!!せっかくの俺様のダシをおお!」 俺「!!??」 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 02:12:03.06 ID:bj542zfoO 俺「は、はば、はははハバははネロ……??」 ▼「何だ貴様は。暫く会わなかっただけで俺様の名前を忘れたのか薄情者」 俺「ち、違うよ馬鹿……ってか、おま、無事なのか!?」 ▼「んな訳があるか。俺様は充分ダシをとられて虫の息だとも」 俺「…………!」 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 02:23:39.66 ID:bj542zfoO ▼「貴様に売られた俺様は、鍋の中で貴様を呪いつつダシを取られていたんだ」 俺「!?俺は、お前を売ってなんか絶対に…」 ▼「ま、そこは俺様の気高く可愛い勘違いだったみたいだな。だが、  ………少し、ほんの少しだけ絶望という気分を味わった」 俺「ハバネロ……」 ▼「だが、諦めて鍋に全てを委ね始めた途端に貴様の声がするじゃないか」 俺「き、聞こえてたんなら返事しろよっっ!本当に死んだのかと…」 ▼「出来るか愚か者。俺様は鍋の中で優雅に浮きつ沈みつ忙しかったんだ」 俺「う…」 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 02:31:54.40 ID:bj542zfoO ▼「とにかく、貴様が現れる→俺様カレーを喰うかも?→ウマー、と、」 俺「…………」 ▼「そうなるんならいいかと全力で辛み旨味を放出していたら貴様はぁぁぁぁ」 俺「…………」 ▼「なぜ、あの雌の珍しくまともな提案を断るんだッ!?貴様はそこまで……」 俺「…………」 ▼「そこまで、俺様を味わうことを拒絶するのか…そこまで辛みを嫌うのか…」 俺「………!違っ……」 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 02:40:59.41 ID:bj542zfoO ▼「おまけにだ!俺様最期の作品たるカレー鍋まで賞味不能にぶちまけて」 俺「だって!俺は!……お前を助けたかったんだよ…」 ▼「…何?助ける…?」 俺「食べるとかダシとか、そんなこと一生なくて、ずーっと一緒に、  喋ったり遊んだりしていきたかったんだよ」 ▼「それは……」 俺「だから、あの婆ぁが」(*^_^*)「婆ぁって言わないでよお。てゆーかなんであなた  ずっと一人で喋ってるのよぅ。やっぱ頭おかしい子なんでしょ?」 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 02:50:56.95 ID:bj542zfoO 俺「うっさい婆ぁお前はもう退場!」 (*^_^*)「あーーーれーーー」 ▼「こうして人間の雌は芝居っ気たっぷりに退場していった」 俺「ナレーションとかいいから。つーかあんまり喋んなよ、  ひどくつらそうだよ。なあ、どうすればお前を助けられる?」 ▼「喋るなという言葉に繋げて質問をするとは不思議な心臓だな貴様  取り敢えずその零れた俺様のダシを味わって感想を聞かせてみないか?」 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 03:00:22.45 ID:bj542zfoO 俺「嫌だ」 ▼「(ぺしっ)」 俺「いて!ちょ、尻尾アタック禁止禁止」 ▼「尻尾アタックいうなーーー!高貴な一本足打法だ愚か者ー!」 俺「いーからお前は弱ってるなりに体を労れーー!!」 ▼「ふん。じっとしていられるものか。俺様の最期の望みも拒否りおって」 俺「………」 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 03:20:07.67 ID:bj542zfoO ▼「だが、少しだけお前の気持ちも解る気がするな」 俺「ん?」 ▼「たとえば奴隷がずっと仕えてた高貴な主人の死に面した時、  その死体を食べるのはさぞつらいだろうからな」 俺「例えがめちゃくちゃだぞお前」 ▼「たとえば甘党の人間が高貴な植ぶ」 俺「例えてねーだろそれ」 ▼「……………いい味になってたと思うんだがな……」 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 07:16:47.38 ID:bj542zfoO 俺「……たとえば、さ」 ▼「お、貴様もたとえ話か?聞くぞ」 俺「や、ちょっと全然違うんだが、たとえば、俺がそのダシを  決死の思いで恐々でも味見したらさ、お前が元気になったりとかは…」 ▼「決死の思いでとか恐々とかいうなーーー」 俺「だから怒鳴るとかはすんなって!!!そのさ、そういう奇跡とかはないのか?」 ▼「非現実的なことを言うな。そんなご都合主義な奇跡があるか」 俺「(非現実的なお前が言うなよ……)」 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 08:08:29.89 ID:bj542zfoO 俺「それよりお前…もう虫の息から随分経ってる気がするが…  いやそれは凄く良いことなんだが、本当にその、」 ▼「ん。その突っ込みを待っていた。実は少しづつ回復を図っている」 俺「――!?」 ▼「零れたダシ汁から俺様成分を選り分けて再吸収してる。応急処置だがな」 俺「な……ちょ、」 ▼「ま、だからこうやって喋るくらいは」 俺「それをご都合主義な奇跡っていうんだよ馬鹿あああーー!」 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 08:48:19.84 ID:bj542zfoO ▼「きさ、人に怒鳴るな行って自分は気持ちよく絶叫なんてずるいぞっっ」 俺「うっさいうっさい散々最期最期と煽ってそんなオチかよ結局それかよー」 ▼「いや、だからだな、それは…」 俺「あーもう心配して損した!こーしてけば大丈夫なんだろ?」 ▼「…ハンカチに俺様のダシ汁を染み込ませてる……」 俺「ほら、これでお前をくるんで帰ってだな、  ウチでハバネロ風呂にでも浸かれば翌朝にはギンギンなんじゃないのか?」 ▼「貴様、ひとを貴様の下賎な下半身みたいに言ーーわっぷ」 俺「ひととかにはもう突っ込まねーよ。ダシ吸収で回復ってそれなんてエロゲだっつの」 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 08:59:53.23 ID:bj542zfoO 俺「んで、ハバネロ風呂には市販のハバネロ何本ぐらいあればいーんだ?  10本か?100本か?あーもう面倒だから店にある分買い占めるかー」 ▼「嬉しそうだな貴様…。」 俺「当たり前だ。あと、絶対外れないキーチェーンも買わなくちゃだな」 ▼「……………」 俺「ん、一応両手で揺らさないようにしてくけど、気持ち悪くなったら言えよ?」 ▼「つーかその気遣いが気持ち悪いくらいだぞ。鞄の時はぶん回してたのに」 俺「まあな、回復するとはいえ今のお前は病…怪我かな?してるからな」 ▼「(回復は…………これ以上はしないんだがな………)」 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 16:02:56.96 ID:bj542zfoO ▼「ピーコですっ」 俺「な、どーしたんだお前?頭とかどっかぶつけたか?」 ▼「なにを失礼な。辛口としての挨拶言葉だろうこれは」 俺「(うわあ…俺ってばこないだ酔ってそんなこと言ってたかも…)」 ▼(裏声で)「ピーコですっ。ピーコですっ」 俺「(ぴょんぴょん跳ねながら言ってる……ううおもしれー…)」 ▼「ん?震えてるのか貴様?…ふむ、ちょっと辛口が過ぎたかな…?」 盗難事件より前の話

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