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16スレ目そのに


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女「ちょっと、そこのアンタ」
狂「………」
女「詩集買ってかない?」
狂「ししゅう?」
女「一冊五百円」
狂「………いやよ」
女「頼むよ、私を助けると思って」
狂「いや」
女「詩集は嫌い?似顔絵もあるよ」
狂「似顔絵も嫌」
女「アンタ可愛いから可愛く描くよ?一枚千円」
狂「だからいや」
女「じゃあ木彫のナナフシはどう?」
狂「いらない」

女「じゃあ、折り紙には興味ある?」
狂「おりがみ?」
女「そう………これ」
狂「…………」
女「去年まで私オージーに居たんだよねー。アンタ、オージーって分かる?そんで月末になって金が無くなってきた時にさ、ストリートに出て折り鶴作ってるとさ、みんな、珍しいから高く買ってくれるんだよ」
狂「…………」
女「アンタなら、いくらで買う?」
狂「ギンガミ……」
女「ん?」
狂「全部、銀紙なの?」
女「ああ、これ?私が銀が好きなだけよ。だって赤い鶴や青い鶴なんて吐気がするじゃない」

狂「銀の鶴……」
女「私の昔の友達がね、銀は月の色だから好きだって言っててさ」
狂「綺麗」
女「でしょ?でもね、月の光は人を狂わせるのよ。昔から」
狂「…………」
女「ルナティックって知ってる?狂人とかの意味なんだけど」
狂「………私のこと?」
女「自分が月みたいに美しいって?あはは」
狂「…………」
女「アンタ、家出少女?」
狂「……いえで?なんで?」
女「ぽいから。元気無いし。家出少女なら金せびってもしょうがないんだけど」
狂「…………」
女「よかったらメシ奢るけど付いてくる?」

狂「私は自分を見つめなおさないといけないんだって」
女「へえ」
狂「………えへへへ」
女「……まあ勝手にしなよ」
狂「………」
女「さて、腹も膨れたし寝るか」
狂「え、どこに?」
女「車の中」
狂「…………」
女「ついてくる?家出少女よ」
狂「……うん」



女「Zzz……」
狂「…………」

男「おはようさん」
友「……五時間目から来るな」
男「いいじゃない」
友「……ニュース見た?」
男「最近はテレビも見ない」
ゆうや「昨日の夜、また三人死んだ」
男「…………」
友「ウチの高校の女子だ」
男「……いや、なんかさ怖いよねぇ」
ゆうや「何が」
男「周りが異常だと、人が死んだくらいで動じなくなるよな」
友「……………」
男「美少女はどうした」
ゆうや「腹痛で休んでるらしい」
男「殺されなきゃいいけどな、はは」
友「……………」
男「……あれ?優はお休み?」
友「…………」
男「…………優は?」

女「昨日の晩さーアンタ何処か行ってたよねー」
狂「うん」
女「おしっこー?」
狂「そんなとこ」
女「オイオイやばいよアンタあそこの公園巷じゃエンジェル公園って呼ばれてんのよ注意しなよ彼処でどれだけの幼女が子宮破壊されたと思ってんのよ」
狂「早口で聞き取れないよ」
女「まあそんな嘘は置いといて、深夜にふらふらしないのよ」
狂「大丈夫だよ」
女「へぇ」
狂「ねぇ、ここどこ?」
女「遠い町よ」
狂「……………」

女「あーあ、全然売れなーい」
狂「いいじゃない別に」
女「なにがよ」
狂「私は、あなたの詩好きだよ」
女「五百円」
狂「持ってない」
女「だっけか」
狂「それに」
女「ん」
狂「あなたの事も、大好きだよ」
女「……」
狂「えへへ」
女「アンタ惚れっぽいんだね」
狂「そうかな」
女「……ルナティックねぇ…」
狂「………聞いて」
女「ん」
狂「私が好きだった人はみんな、もうこの世にいないの」
女「………」

狂「でも、好きだから、大好きだから、私の中では生き続けてるの。永遠の命を与えられるのよ。みんな結晶化するの。その最後の言葉や想いや表情一つ一つ………その瞬間、彼等は私だけのものになったよ」
女「…………」
狂「誰にも渡さない、絶対に」
女「…………」
狂「………えへへ……変かな」
女「……土地にはさ」
狂「?」
女「やっぱ特有の地場?みたいなもんがあるんだよね」
狂「じば?」
女「そう。それは他人を受け付けないの。先祖の霊は層になって、よそ者を排除する」
狂「…………」
女「アンタの生きてきた環境が特殊だって事は分かった。アンタ受け入れて貰えないかもね」
狂「…………」
女「なんちゃって。はは、気にしないの」

男「狂がいなくなった」
友「うん」
男「と同時に起きた連続殺人」
俺「…………」
男「関連性はあるか否か」
友「あるに決まってる」
俺「………お前ら見舞いに来たんじゃなかったのか」
友「黙れ元凶」
俺「……まだ決まったわけじゃないし」
男「状況が語っている」
俺「…………」
友「まあ俺たちはお前を責めたりはしない」
俺「………優」
男「それは言うな、もう」

友「つうかさ、俺達がやる必要は何処に」
男「ないかな」
友「ないのかよ」
俺「……まあ俺はやらなきゃいけない空気ですよねなんか」
男「そうだな」
友「うん」
俺「……情報収集のエキスパって誰だっけ」
男「めんどいから軍師とかでいいか」
友「めんどいな」
男「俺たちにできるのはこれだけ」
友「…………」
俺「無力だなぁ」
男「うん」

女「Zzz……」
狂「………」
狂「………寝れない」


狂「私はね、あなたを殺したいの。好きだから。でも………私はあなたの話、もう少し聞いてみるよ。でも苦しい」

ガラッ

狂「………寒い。えへへ、ごめんね。……あれ?私、今誰に謝ったのかな?……皆私の知らない風景。私の手は届かない。家が一番暖かい……。彼女は受け入れてくれないとかって言ったけど、あれって、単純に家が一番落ち着けるって意味なのかな」

変態「ねえ君~」
狂「!」
変態「そんな顔しないでよ、おじさんのと遊ぼう?」
狂「………!!」

ダッ!
ガチャ!

変態「ああ~トイレー?おじさんも混ぜてよーねぇー」

ドンドン!ドンドン!

狂「……助けて……受け入れて……助けて」

女「あんた、こんな所に居たの。朝便?」
狂「………」
女「そんな人を殺したて満点みたいな目でみないでよね……」
狂「………」
女「震えてるけど、もしかして風邪?」
狂「………」
女「もう出発しようよ」


狂「ねぇ」
女「なあにー?運転中はドライバーに話しかけんなって教習所で教わんなかったー?って私教習所なんて行ったことないけど」
狂「何処に行くの?」
女「決まってんでしょ」
狂「…………」
女「もっと遠い町よ」