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ソラノキオク03


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思えばいつも、同じ空
見渡せばそこに広がっている

どれだけ長い間
僕らは見守ってこられたのだろう

これは、とある夏の
とある、物語

ソラノキオク

………
……

私の私だけの部屋
そこはとても気持ちのいい場所

今静かに荷物をまとめる
ことの始まりは、一本の連絡網

「 クラスで旅行行かない? 」

夏休みだというのに忙しいことね
しかしイベントの大好きなクラスの皆のこと
きっと皆参加するから

たった2・3日だと言うのに、退屈な時間は私を追い込んだ
隣の家なんだから、いつでも会えるのに
でも、会う理由がなかった
だからだろう、男に会う理由ができた

それだけで、私は嬉しかった

夏休みに入ってから、何故かあけなかった窓ガラスを開けた

屋根の上に転がる小さな小さな石ころ
それを男の家の窓に向かって投げた

───コン

心地よい音が響く
一回じゃ、反応はない
二回、三回、そしてやめる

するとガラガラと窓を開く男
「ツンか?」
寝ぼけ眼でこちらを見る

「ごめん、寝てた?」
「ん、今寝ようと思ってたとこだが」

「あのさ……」
不意に私は口を開く
「ん、なんだ?」

「…なんでもない、明日の旅行、楽しみね」
「ん、そうだな」

他愛のない世間話、それがとても幸せだった

どうでもいい会話
だけど、幸せな会話

そうして夜は更けていく

「じゃ、明日」
「おう」

会話を切り上げて、窓を閉める
月明かりのみが差し込む暗闇の部屋

私のその部屋の中央に置かれた一つのかばん
明日からのクラスでの旅行

それはどこにでもありふれた
だけど、とても楽しみな旅行

カーテンを閉める前に、月を眺める
そしてそっと願いを込める


 - 明日からの4日間が、幸せなものでありますように -