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新ジャンルコメディ・裏方さんと黒子さん


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裏方さんと黒子さん#1


裏「あれ、黒子さんじゃないっすか。何してるっすかそんな隅っこで?」
黒『いえ、実は…』
黒『私も裏方家業が長いものですから、広々したところより
  せまいところの方が落ち着くんです』
裏「あー、その気持ち分かるっすー」
裏「自分も、ちょっと失礼していいっすか?」
黒『ええ、どうぞ』
裏「じゃ、お邪魔するっす!」

むぎゅ

裏「うー、このせまさがたまんないっすねー」
黒『二人だとなおさらせまくていいですね』

―――アハハハ

女友「……あんたら、掃除用具入れの中で何してんの?」


裏方さんと黒子さん#2


女友「あんたらさー、化粧とかしないの?」
裏「自分っすか?」
黒『私は全然しませんね……』
女友「えーもったいなーい!二人ともすっごい可愛いのにぃ」
女友「良ければだけど、私が化粧指南してあげよっか」
裏「いやぁ…悪いっすけど、化粧なんか自分の柄じゃないっすよ」
黒『右に同じく、ですね』
裏「それに、自分たちが新ジャンルさんたちより綺麗に
  なっちゃったら、申し訳ないじゃないっすか」
黒『裏方は、陰に徹するからこそ美しいのです』
女友「……」---キュン
女友「……ちょちょ、二人ともカモン」
裏「はえ?」
黒『なんでしょう』

ぎゅーっ

裏「ほわっ!?」
黒『な、何ですか!?』
女友「あんたら、そんなこと言って私を萌えさせるんじゃない!
   可愛いじゃないか、可愛いじゃないか!!」

ぎゅぎゅぎゅーっ

裏「くっ苦しいっす女友さん……」
黒『愛で圧殺される……』


裏方さんと黒子さん#3


裏「あぁ…幸せになりたいっす…」
黒『どうかしたのですか?』
裏「昨日新ジャンル『幸せ』さんの撮影があったんすけど、  あの二人はいつもほわほわしてて素敵なんすよねぇ」
黒『私たちには一番縁遠い、普通の幸せってものですね』
裏「……はぁ、裏方って辛いっすねぇ」
黒『くさっては駄目です、きっと私たちの努力は報われます』
黒『頑張りましょう、裏方さん。ファイトです!』
裏「……そうっすね、頑張らなきゃ駄目っすよね!」
黒『私たちは縁の下の力持ち、新ジャンルさんたちの
  力になるのが我々の幸せです』
裏「よーし、明日からも仕事頑張るっすよー!」
黒『えいえい、おー!』

女友(裏方さん、黒子さん……)
女友(……あんたら、輝いてるよ!)


裏方さんと黒子さん#4


裏「……はぁ」
黒『鏡の前でため息とは、珍しいですね』
裏「おっぱいが、おっきくならないっす……」
黒『もう成長期でもないですし、それ以上は無理なのでは?』
裏「そうっすねぇ、あんまりおっきくても仕事の邪魔っすからねぇ……」
黒『私もあまり、大きい方ではないですよ?』
裏「裏方家業の弊害ってやつなんすかねぇ……」
女友「よっ、二人とも何しょぼくれてんの?」
裏「………」ジーッ
黒『………』ジーッ
女友「な、何その注目度は…?」
黒『女友さん…胸のカップ数はいくつですか?』
女友「……Cだけど」
裏「……はぁ」
黒『……はぁ』
女友「な、なんだお前ら。文句でもあんのか!」


裏方さんと黒子さん#5


裏「今日はお祭りっすねー」
黒『祭り囃子が小気味良いです』
裏「さ、裏方の仕事頑張るっすよー!」
黒『ですね、まずは何からしましょうか』
女友「おーい、二人ともー」
裏「あ、女友さん。浴衣似合ってるっすね」
黒『何かご用ですか?』
女友「何言ってんの、あんたらも早く着替えてきな?」
裏「ふぇ?」
黒『どういうことでしょう』
女友「だってあんたら、いつも祭りの準備とかで忙しいでしょ?」
女友「今日は特別に祭りに参加してもいいって、校長先生から言質とってきたの」
裏「そんな、わざわざ悪いっすよー」
黒『そうです、我々は舞台裏にいるのが性に合ってます』
女友「ふーん、じゃあせっかく二人の浴衣も用意したのに、無駄になっちゃったか」
裏「浴衣!?」
黒『本当ですか?』
女友「ほら、やっぱりお祭り出たいんじゃない」
裏「うっ……」
黒『い、今のは言葉の綾ですよ』
女友「綾でも何でも構わないよ、いいから早く着替えといで」
裏「……分かったっす。女友さん、ありがとうっす!」
黒『感謝します。女友さん』
女友「いいっていいって」

裏「女友さん、これミニ浴衣じゃないっすかー!」
黒『生足露出なんて、聞いてません!』
女友「あははは、二人ともよーく似合ってるよ」


裏方さんと黒子さん#6


裏「鳥は、鳥籠から出るのをいつも夢見ていた」
黒『しかし、鳥籠の扉は鍵で固く閉ざされている』
女友「だから鳥は、鳥籠から出るのを諦めた?」
裏「ううん、そうじゃないっす」
黒『鳥籠の鳥は、自分で鍵を外せるほど強かなんですよ』
女友「じゃあなんで鳥は鳥籠から出ないのかな?」
裏「多分、籠の中で命を燃やす人生も悪くないと思ってるんっすよ」
黒『飛べる鳥が、誰かの止まり木になってもいいじゃないですか』
女友「そうか、遠くへ羽ばたくばかりが幸せじゃなしか」
裏「はいっす」
黒『その通りです』
女友「深いね、人生って」


裏方さんと黒子さん#7


裏「うわ、すごい人混みっすねー」
黒『今日は父兄参観で、荘厳さんやお嬢様系の方のSPが山ほど来てるみたいです』
裏「こりゃあ歩くのも一苦労っす」
黒『まあ、こんな人混み舞台裏の混雑に比べたら』
裏「どってことないっすね!」
黒『はい』
裏「でもこれだけ人がいると、はぐれちゃう可能性もあるっすねぇ」
黒『そうですね』
裏「黒子さん、手をつないで移動しないっすか?」
黒『はい?』
裏「そうしておけば、離ればなれになる心配もないっすよ!」
黒『は、はぁ……』
裏「じゃあ、教室までダッシュっす!」
きゅっ

黒『!!』
裏「どうしたっすか?」
黒『いえ、何でも……』
裏「?ならいいっすけど」
黒『……///』


男友「おや、あれに見えるは百合フラグ?」
女友「あんたはくだらないこと言ってんじゃない!」

スパーン

男友「ぐぇっ」


裏方さんと黒子さん#8


黒『裏方さん』
裏「なんっすかー?」
黒『これ、差し上げます』
裏「へ?これって四つ葉のクローバー?」
黒『はい。先日ピクニックに行った折、見つけたんです』
裏「自分なんかにはもったいないっすよ。これは
  もっと大事な人にあげて欲しいっす」
黒『そんなことないですよ。私は、健気に頑張る
  裏方さんに幸せになってほしいんです』
裏「う、なんか照れくさいっすねー」
黒『だから、どうか遠慮せずにもらって下さい』
裏「分かったっす。ありがとっすよ!」黒『うふふ』



男友「百合フラグ今だ継続中……熱いぜ!」
女友「アホか」


裏方さんと黒子さん#9


裏「あ、浅窓さんが捨て猫を見つめてるっす!」
黒『本当ですね』
裏「きっと餌をあげてるところっすよ!」
黒『いえ、もしかしたら憐れみをかけて拾おうとしているのかも』
裏「何してるのか観察してみるっす」
黒『はい』

浅「ほらほら、もっと頑張りなさい」
猫「みゃー、みゃー」

裏「猫がギリギリ届かないところに餌をやってるっす!」
黒『しかもその餌がお弁当の残り物!』
裏「浅いっすね!」
黒『えぇ、浅いです!』


裏方さんと黒子さん#10


黒『裏方さん…』
裏「ど、どうしたっすか黒子さん。顔涙目っすよ!?」
黒『すみません、実は…』
黒『校長室の清掃してたら、うっかり花瓶を割ってしまいまして……』
裏「あちゃー、黒子さんらしくないイージーミスしちゃったっすねー」
黒『どうしよう…こんな失敗したことなかったのに…』
裏「気を落としたら駄目っすよ、黒子さん!」
黒『でも…』
裏「平気っす。校長先生は優しいから、きっと許してくれるはずっす!」
裏「さ、一緒に謝りにいくっすよー」
黒『いえ、これは私に責任のあることですから…』
裏「責任とかなんとか、あんまり難しく考えちゃ駄目っす」
裏「自分は、仲間が困ってるから力になりたいと思っただけなんすから!」
黒『……仲間?』
裏「はいっす!だからなるべく早めに校長先生のところへ……」
黒『………』うるうる
裏「へ?」
黒『………』くすん、くすん
裏「あわわわっ、なんでまた泣くっすか!?」
黒『………』ぐすっ、ひくっ
裏「あぁあぁ、こういうとき筆談って不便っすねぇ……」


お父さん、お母さん。私、いい友達に恵まれました。
―――「黒子の日記」より、抜粋


裏方さんと黒子さん#11


裏「今日は、新ジャンルドラゴンさんの撮影っす」
黒『なんだか緊張しますね…』
裏「だーい丈夫っすよ!ドラゴンさん、ああ見えて優しいっすから!」
黒『そう、ですか…』
裏「あ、来たっす!」
ド「グルルル……」フシュー
裏「うひゃー、相変わらずデカいっすねー!」
黒『こ、怖い…』
裏「虎吉と同じと思えばいいっすよ」
ド「………」ズシン、ズシン
黒『こっちに来た!?』
裏「どうかしたっすか?ドラゴンさん」
ド「………」ペロリ
黒『ひゃあぁ!!』
裏「ああ、黒子さんのこと気に入ったんすね。そっすかそっすか」
ド「フシュルルル」ペロリ、ペロペロ
黒『嬉しいような嬉しくないようなー!!』
裏「仲良さそうで何よりっす!」
黒『見てないで止めてー!』
ド「………」ペロペロ


裏方さんと黒子さん#12


裏『用事ってなんすか?黒子さん』
黒「えぇ…実は…」
黒「私、裏方さんに伝えたいことがあったんです」
裏『伝えたいこと?』
黒「はい…」
黒「私、私……裏方さんのことが好きなんです!」
裏『えぇぇ!?』

裏「………ハッ!夢か……」
裏「久々にゆっくり寝れたと思ったら、なんて夢を…」

その夢が、後に正夢になろうなどとは、この時の裏方には知る由もなかった……。


女友「余計なナレーション入れるんじゃない!」
友「痛い痛い、太ももつねるの止めてくれ俺が悪かった」


【灯台守さんと】


灯台守「灯台守です」

灯台守「秋です。虫がコロコロ鳴いています」

灯台守「星がとても綺麗です」

灯台守「風は順風、船もまっすぐ進むでしょう」

灯台守「灯台守です」

    ◇

灯台守「灯台守です」

灯台守「今日は、週に一度の定期便が来る日です」

灯台守「そろそろ時間かな」

裏方「ちわーっす、お荷物お届けにあがったっすー!」

灯台守「どうやら、来たようです」

裏方「ふぅっ、お疲れ様っす!」

灯台守「お疲れ様。いつもの配達人さんと違うんですね」

裏方「そうっすよー。いつもの人が腰悪くしちゃったんで、自分が代わりに持ってきたっす」

灯台守「ご苦労様です」

裏方「そちらこそ、いつも灯台の番お疲れ様っす!」

    ◇

灯台守「よろしければ、お茶でもいかがですか?」
裏方「いいっすか?じゃあお言葉に甘えて、いただくっす!」
裏方「外にもう一人いるんで、そっちも呼んでいいっすかね」
灯台守「はい」
裏方「ありがとうっす!」
裏方「黒子さーん、灯台守さんがお茶を飲んでいかないかって言ってるっすー!」
黒子『よろしいんですか?』
裏方「次の撮影まで時間あるし、ちょっとだけなら大丈夫っすよー!」
黒子『それなら私も、今からそちらに向かいます』
灯台守「それでは、お茶の準備をしてきます」
裏方「はいっす!」

    ◇

灯台守「どうぞ、お茶菓子もありますから」
裏方「すごくいい香りっすねー」
黒子『なんだか、中世のお城に来たみたいです』
灯台守「ゆっくりしていって下さいね、えっと……」
裏方「自分、裏方っていうっす」
黒子『私は黒子です。筆談は仕様ですので、どうかご容赦を』
灯台守「裏方さんと黒子さんですね。分かりました」
裏方「よろしくっす!」
黒子『よろしくお願いします』

    ◇

裏方「この紅茶、すごく美味しいっす!」
黒子『お茶の淹れ方、お上手なんですね』
灯台守「昼間はあまり、することがないのです」
裏方「いつも一人で、灯台の番をしてるっすか?」
灯台守「はい」
黒子『大変なお仕事ですね』
灯台守「そうでもありませんよ。夜は日誌をつけるだけですし」
裏方「でも、夜も一人っていうのはちょっと怖いっすねー」
灯台守「それももう、慣れちゃいましたから平気です」

    ◇

裏方「なんだか自分、灯台守さんに親近感湧くっす」
黒子『我々も、日の当たらないところで働く身ですからね』
灯台守「そうですか。お二人ともお忙しいのに、ひき止めてしまってごめんなさい」
黒子『謝ることありません』
裏方「そうっす。むしろ、美味しいお茶をご馳走になれて、こっちこそ役得っすよ」
灯台守「そんな風に言われると、少し恥ずかしいです」
裏方「灯台守さんはウブっすねー」
黒子『初対面で失礼ですけど、可愛い人ですね』
灯台「///」

    ◇

灯台守「ここがこんなに賑わったのは、初めてです」
裏方「自分は、元気だけが取り柄っすからね」
黒子『私たちでよければ、いつでも話し相手になりますよ』
灯台守「ありがとうございます。お茶、おかわりありますよ?」
裏方「うーん、ありがたいっすけど、そろそろ仕事の時間っすね」
黒子『あ、本当だ』
灯台守「では、お別れですね」
裏方「お別れだなんて、悲しいこと言わないでほしいっす」
黒子『近いうちに、また遊びに来ますから』
灯台守「そうですか」
裏方「そうっすよぉ!」
黒子『その通りです』

    ◇

裏方「ほいじゃあ、お邪魔しましたっすー」
黒子『お茶、ご馳走さまでした』
灯台守「お仕事頑張って下さいね」
裏方「はいっす」
黒子『はい』



灯台守「灯台守です」

灯台守「空が澄みわたって、星が輝いています」

灯台守「静かで、昨日よりも虫の声が響いてくるみたいです」

灯台守「寂しくは、ありませんよ?」

灯台守「むしろあの元気な二人に、また会いたい気持ちがいっぱいになりました」

灯台守「灯台守りです」